東大阪市・八尾市内をカバーするバスといえば、近鉄バスが思い浮かぶでしょう。

しかし、近鉄バスの東大阪・八尾市内路線は縮小傾向が続き、バス空白地帯が年々拡大しているようです。 その隙を埋めるかのように、近年「大阪バス」という新興バス事業者の新路線開通が相次いでいます。

2022年3月現在、東大阪市・八尾市内にて運行されている大阪バスの路線は以下4路線です。

【俊徳道駅・近畿大学線】
俊徳道駅~近畿大学東門前

【布施八尾線】
布施駅南口~俊徳道駅~JR長瀬駅~大蓮本通商店街~久宝寺緑地~シティ信金八尾西支店前~久宝寺住宅前~近鉄八尾駅
(急行バスあり、急行バスは俊徳道駅通過)

【東大阪西地区循環バス】
俊徳道駅~布施駅南口~高井田中央駅~東大阪市役所前~市立東大阪医療センター

【八尾志紀線】
JR志紀駅~アクロスプラザ~八尾税務署前~八尾徳州会病院前~アリオ八尾~近鉄八尾駅


運行本数はいずれも、毎時1本以下程度で多いとは言えないが、集客の見込める主要商業施設・公共施設・病院前を通るように経路設定されています。運賃は通常の路線バスと同じ相場です。

時刻表・運賃などの詳細は、公式ホームページ
http://www.osakabus.jp/shinai/
をご覧ください。


梅田に乗り入れていた阪急バス・加島線。

かつてはドル箱路線だった加島線も、2年前廃止されてしまいました。在りし日の加島線の写真をここに並べました。

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南海電鉄の支線・和歌山港線について、かんたん紹介したいと思います。

和歌山港線は和歌山市駅~和歌山港駅間、全長2.8kmの短いローカル線。和歌山港駅で南海フェリー「南海四国ライン」に連絡しており、大阪~徳島間連絡が当路線の主な役割です。 

かつて、和歌山港から先、「水軒」という駅まで伸びていましたが、2002年廃止。水軒駅は和歌山市西浜の炉臨海工業地帯の中にあり、今もその名前の交差点や大橋が存在します(水軒大橋を渡ると、異国情緒漂う景勝・雑賀崎に行き着きます)。和歌山港~水軒の開通は1971年と新しく、木材輸送を目的に和歌山県が建設しました。しかし開業時には既にトラック輸送に切り替えられており、一度も木材輸送貨物列車が走ることもなく、廃止。この区間の旅客列車の本数も1日わずか2往復でした。

残った和歌山市~和歌山港間も、途中の駅(久保町、築地橋の2駅)は一日平均乗降客数が100人以下のため、2005年廃止。

和歌山港線は大阪~四国連絡の役割を持っていることから、なんばから特急【サザン】と急行が1日数本直通運転します。南海四国ラインとの接続が取られているが、土・休日の直通列車は【サザン】2往復だけなので注意(他は和歌山市駅で普通に乗り継ぎ)。明石・鳴門海峡大橋が開通した今、大阪~徳島間の移動は高速バス(淡路島経由)が主力だが、南海フェリーのゆったり旅もまた楽しいでしょう。

和歌山港線内折り返しの普通列車はワンマン運転で、加太支線と共通運用です。

【南海四国ライン時刻表】
(和歌山港→徳島港)   (徳島港→和歌山港)
02:40 → 04:55      02:55 → 05:10 
05:35 → 07:35      05:35 → 07:50
08:30 → 10:35      08:00 → 10:10
10:35 →    12:50      11:00 → 13:05
13:40 → 15:55      13:25 → 15:40
16:25 → 18:30      16:30 → 18:35
19:15 → 21:25      18:55 → 21:05
21:40 → 23:55      21:50 → 24:05


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南海和歌山港線マップ


県境越えの面白い路線バスを一つ紹介したいと思います。

兵庫県丹波篠山市と京都府福知山市(旧・三和町)を連絡する唯一の路線バスです。三和バス(旧三和町営バス)による運行で、丹波篠山市北東部の草山温泉と福知山市三和町の中心部を結んでいます。 主な停留所は、

アルバインホテル(草山)~草山温泉~下遠方~立岩~友淵~大原野~特養前~菟原診療所~菟原~三和郵便局前~総合会館~細見辻~千束~福祉センター前~ミニフレッシュ三和店前

で、主に兵庫/京都府道97号と国道9号線を走行。草山~下遠方間は丹波篠山市、他は福知山市です。草山では篠山口駅からの神姫グリーンバス、菟原~千束・福祉センター前・ミニフレッシュ三和店前の国道9号線上ではJRバス園福線(園部~福知山駅)に乗り継ぐことが可能です。

運行ダイヤは、

(三和町→草山方面)
(第1便)福祉センター前 06:51→千束 06:52→細見辻06:53→友渕07:07→草山07:11
(第2便)細見辻09:30→友淵09:45
(第3便)福祉センター前 12:58→千束 13:00→細見辻13:01→友渕13:17→草山13:20

(草山→三和町方面)
(第1便)草山07:13→友渕07:18→細見辻07:31→千束07:32→
                福祉センター前07:33→(綾部行き、綾部市立病院08:07)
(第2便)友渕09:47→細見辻10:02→千束10:03→福祉センター前10:04
(第3便)草山13:23→友渕13:28→細見辻13:41→千束13:42→福祉センター前13:44


で、土休日・年末年始は運休。北行きの(第1便)のみ、綾部市街地までのロングラン走行です。全停留所の時刻表は、福知山市公式ホームページ
https://www.city.fukuchiyama.lg.jp/uploaded/attachment/17375.pdf
をご覧ください。

かつて、神姫バスは篠山方面から草山温泉を経て菟原まで越境乗り入れていました。福知山駅にも柏原(丹波市)あたりから神姫バスが来ていたようです。

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京阪京都交通の免許維持路線?を一つ紹介したいと思います。

【10】号系統・<桂駅東口~京都明徳高校前~洛西バスターミナル>。土曜1本のみの運転。運行経路・主な停留所は、

桂駅東口~野田町~樫原秤谷町~京都明徳高校前~北福西町一丁目~境谷大橋~新林公団住宅前~洛西高校前~境谷センター前~西竹の里町~竹の里小学校前~洛西バスターミナル

桂駅東口から阪急電車に並行する道路を南下し、山陰街道川島交差点を右折。阪急の線路を跨いで山陰街道を西に進み、国道9号線交点の一つ手前の信号を左折。ここから京都明徳高校前を経て、洛西ニュータウン内の主要施設・学校を一巡し、洛西バスターミナル(ラクセーヌ前)に到着。全区間京都市西京区内です。

洛西バスターミナル発着の京阪京都交通は、調べてみたら本数が非常に少なく、驚きました。数年前はもっと本数も多かったように思いますが。同ターミナルには阪急バス(【63】系統)も乗り入れているが、やはり以前に比べて本数は減っているようです。京都市バスが系統・本数ともに最も充実しています。

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京阪京都交通【10】系統(桂~洛西NT) 経路マップ


京阪の駅ナカコンビニ「アンスリー」。

「アンスリー」は、もともと阪神・京阪・南海の共同で店舗展開していました。1997年開業、1号店は京阪の樟葉駅前店です。「アンスリー」の名前の由来は、阪神・京阪・南海3社の共通英文字に含まれる”AN”と、店の標語である「安心」「安全」「安らぎ」の「安(an)」から来ています。

共通のブランドを使用しているものの、運営は基本的に各社が独自に行っています。

しかし、阪急・阪神経営統合(2006年)を機に、アンスリーの規模縮小が始まりました。阪神アンスリーは、2009年より阪急と同じ「アズナス」に転換。「アズナス」も、2021年より順次ローソンに変わっています。

アンスリーはもはや、「京阪のエキナカ」という印象です。京橋の名物・フランクフルトもアンスリーで販売中です。しかし、京阪アンスリーも、2021年より順次新業態店舗「もより市」に転換。2022~23年度の2年間で、アンスリー32店舗のうち19店舗を「もより市」へ変更、残りは賃貸店舗とするとのこと。1号店の樟葉駅前店も当然なくなりますね。

京阪アンスリーが消滅すると、残るは南海アンスリー(南海フードシステムの運営)だけに。南海アンスリーのうち、泉北高速鉄道の駅にあった3店舗は、セブンイレブンのフランチャイジー加盟により閉店しました。

あと、枚方市駅中央改札口横の「ひらかたもより市 コンビニエンスストア」が今年1月末で閉店しました。アンスリーとしてリニュアルしたのち、「もより市」に転換したばかりだけに、「もより市」も楽観できる状況ではなさそうですね。


名古屋市周辺の # 駅名はちがうが簡単に徒歩連絡できる駅  リストを作ってみました。

米野(近鉄名古屋線)  ~ ささしまライブ(名古屋臨海高速鉄道あおなみ線)
烏森(近鉄名古屋線)  ~ 小本(名古屋臨海高速鉄道あおなみ線)
栄(地下鉄東山線・名城線) ~ 栄町(名鉄瀬戸線)
              ~ 久屋大通(地下鉄桜通線・名城線、名鉄瀬戸線)
市役所(地下鉄名城線) ~ 東大手(名鉄瀬戸線)
守山(名古屋ガイドウェイバス)  
              ~ 守山自衛隊前(名鉄瀬戸線)
熱田(JR東海道本線) ~ 神宮前(名鉄名古屋本線・常滑線)
妙音通(地下鉄名城線) ~ 呼続(名鉄名古屋本線)
桜(名鉄名古屋本線)  ~ 桜本町(地下鉄桜通線)
新豊田(愛知環状鉄道) ~ 豊田市(名鉄三河線)
中岡崎(愛知環状鉄道) ~ 岡崎公園前(名鉄名古屋本線)
枇杷島(JR東海道本線) ~ 二ツ杁(名鉄名古屋本線)
木曽川(JR東海道本線) ~ 黒田(名鉄名古屋本線)
             ~ 新木曽川(名鉄名古屋本線)
長森(JR高山本線)  ~ 手力(名鉄各務原線)
那加(JR高山本線)  ~ 新那加(名鉄各務原線)
            ~ 市民公園前(名鉄各務原線)
各務ヶ原(JR高山本線) ~ 名電各務原(名鉄各務原線)
鵜沼(JR高山本線)  ~ 新鵜沼(名鉄各務原線・犬山線)
            ~ 犬山遊園(名鉄犬山線)
小田井(城北線)    ~ 上小田井(名鉄犬山線、地下鉄鶴舞線)


「呼続」は「よびつぎ」、「二ツ杁」は「ふたついり」、「手力」は「てぢから」と読みます。

JR熱田駅と名鉄神宮前駅の隣接関係は、「天王寺」と「大阪阿部野橋」、あるいは「梅田」と「大阪」の関係と同様に、かなり知られていることでしょう。

名鉄各務原線はJR高山本線と完全に並行しています。「各務原」駅は、名鉄とJRで漢字表記が異なり、名鉄は「名電各務原」、JRは「各務ヶ原」です。

新鵜沼・鵜沼駅(岐阜県各務原市)は岐阜・愛知県の県境と至近距離にあり、名鉄各務原線・犬山線・JR高山本線が接続。当駅を降りて木曽川(犬山橋)を渡ると、すぐ愛知県犬山市です。犬山遊園(日本モンキーパーク)や日本ライン船着場などの観光名所も、県境を跨いで鵜沼駅の徒歩可能圏内に含まれます。犬山橋はかつて、名鉄犬山線の軌道併用区間で、一つの見どころでした。また、名鉄名古屋から犬山線を経て高山本線に直通する特急【北アルプス】も運転されていました。犬山橋の路面を徐行する【北アルプス】も過去の風景ですね。

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新鵜沼・鵜沼駅および犬山橋周辺地図


「名古屋ガイドウェイバス」(ゆとりーとライン)は、バス路線の一つですが、ガイドレールを備えた専用軌道に対してバスを半自動運転をする新交通システムで、一種の「鉄道」と見なすこともできなくはありません。当路線を走るバスは一般道路では通常のバスとして走行が可能で、車両は名古屋市営バス大森営業所の管轄です。

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ゆとりーとライン 路線マップ

(2022.3.10 追加)
熱田(JR東海道本線) ~ 神宮前(名鉄名古屋本線・常滑線)
            ~ 神宮西(地下鉄名城線)
神宮前         ~ 伝馬町(地下鉄名城線)
千種(JR中央本線、地下鉄東山線)
            ~ 車道(地下鉄桜通線)




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阪急バスグループの事業再編計画が発表されました。

大阪空港交通が阪急観光バスに合併します。合併予定日は2022年7月1日。これに伴い、大阪空港交通は商号を「阪急観光バス株式会社」 に変更されます。

両社合併と同日、阪急バスの高速線全13路線が阪急観光バスに移管されます。併せて阪急三番街高速バスターミナルの運営なども、阪急観光バスに移管。

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阪急バス高速線は「阪急観光バス」に移管

https://www.hankyubus.co.jp/news/images/20220301o.pdf



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1980年当時の京都駅3番ホームの画像を発掘しました。湖西線の電車を待っているところでした。

右に留置中の103系(スカイブルー)ですが、手前に写っている「モハ102-395」が気になったので、経歴を調べてみました。

モハ102-395は京阪神緩行線で活躍ののち、1983年に片町線(学研都市線)の淀川電車区へ転属しました。国鉄時代は非冷房車のまま、片町線では数少ない非冷房車103系だったようです。JR発足後もしばらく片町線で活躍、分散クーラーが取り付けられました。

長尾-木津間電化(1989年)の翌年、新規電化開業区間の編成長3→4両への増強に合わせて当車両には電気連結器が設置され、モハ102-5001に改番。

しかし、207系の登場に伴い、モハ102-5001は関西本線(大和路線)・奈良線に転用されることになり、電気連結器は撤去され、元のモハ102-395に再改番。2016年ごろまで現役だったようです。
 

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