大阪市営地下鉄谷町線(2号線)の終着駅・八尾南。

大阪市営交通でありながら、八尾南駅の所在地は八尾市だが、大阪市平野区との境界にあたるところ。

「大阪市じゃないのに八尾南に駅ができた」理由について、興味深い記事が本日アップされている。
http://osaka-subway.com/yaominami/

それによると、車庫(検車場)の設置とのトレードオフとのこと。
すなわち、「車庫用地が欲しい大阪市」と「都心直結の地下鉄が欲しい八尾市」との利害が一致したことがその理由。

同様の例は、同じ谷町線の北端部がある。
2駅が守口市に越境しており、現在の起点となっている大日駅は、八尾南と同様に検車場があるためだ。
大日駅からこの先、寝屋川を経て高槻まで延伸する構想もあったが、棚上げ状態となっている。

大日駅は大阪モノレールも乗り入れるようになって、イオンモールなども設置され守口市の玄関として発展しているのとは対照的に、他の鉄道線との接続のない南の八尾南駅は閑散としているようだ。過去に何度か所用で一つ手前の長吉に伺った機会に、少しばかり歩いて八尾南から乗って帰ったこともあるが、駅前に発着するバスの本数も多くなく、物寂しげな印象だった。

八尾南駅前には近鉄バス【70】【71】番<近鉄八尾駅前~JR八尾駅前~藤井寺駅>が発着している。本年3月までは久宝寺駅方面、および沼・太田循環が発着していたが、休止となっている。大阪市営地下鉄の駅にもかかわらず、大阪市営バスは乗り入れていない(大阪市外の布施駅や近鉄八尾へは足を伸ばしているのに→八尾市への直通は廃止)。

八尾南駅前付近には八尾空港がある。

八尾南から谷町線を藤井寺・富田林方面へ延伸する構想も上がっているが、北側の寝屋川・高槻延伸と同様、やはり実現の目処は立っていない。