JR発足から31年が経過しました。

かつては国鉄として全国各地を広域に結ぶ列車も数多く運転されていたが、1987年の分割民営化以降、 新幹線を除きJR会社境界を跨ぐ列車は減少傾向にあります。現在、JR会社を越境する在来線の列車がどれだけ存在するのか、ここで挙げてみたいと思います。

まず、JR北海道とJR他社を結ぶ列車。
JR発足1周年の1988年に青函トンネルが貫通、瀬戸大橋開通とともに北海道から四国・九州までレールがつながる記念すべき年でした。さっそく青函トンネル経由青森と函館を結ぶ快速<海峡>(50系客車+電気機関車牽引)の新設、東北本線<はつかり>の函館直通、上野~札幌間の寝台特急<北斗星>および札幌~青森間の急行<はまなす>登場、そして大阪からの寝台特急<日本海>函館直通など、バブル経済の最盛期もあって華々しい内容でした。その後、JR西日本が不定期で<トワイライトエクスプレス>を大阪-札幌間に運行、なかなか予約の取れない人気列車として有名でした。

その後、2002年東北新幹線新八戸延伸に伴うダイヤ改正で快速<海峡>は特急に格上げとなり、本州・北海道連絡列車は全て特別料金が必要となります。

さらに、青函トンネルには東北新幹線を新青森から延長する形で北海道新幹線が通ることに決まります。2016年の新幹線新函館開通以降、本州と北海道を在来線で結ぶことは困難となりました。これに先行して、2006年に函館<日本海>廃止、人気の<トワイライトエクスプレス><北斗星>は2015年春のダイヤ改正で廃止。そして2016年春には最後の定期急行<はまなす>が廃止されました。よって、本州・北海道間の在来線直通列車は皆無となりました。

一時期、JR東日本が今流行りの豪華寝台特急の走りとも言うべき「夢空間」を作り、上野から北海道各地へのスキー列車(トマム方面へ石勝線・根室本線にまで直通)などに使用されました。なお「夢空間」は上野から上越・北陸本線経由関西や西日本へも遠征しており、山陰の出雲市まで営業運転したこともあります(小浜・舞鶴・山陰本線経由)。