JR東日本とJR東海を跨ぐ列車は、信州地区を中心にかなり多く存在します。

JR発足当時に比べて両社間を跨ぐ列車は相当減りましたが、現在残っているものとして

特急<しなの>【名古屋-長野】(383系)
中央西線普通列車【中津川-松本】(313系、211系)
飯田線【豊橋-上諏訪】(213系、313系)、快速<みすず>【天竜峡-松本-長野】(211系)
東海道本線【東京-沼津】(E231系)
寝台特急<サンライズ瀬戸・出雲>(285系)
臨時快速<ムーンライトながら>【東京-大垣】(185系)

が挙げられます。

かつては、東海道本線東京-静岡間を直通する普通列車および急行<東海>などもありました。<東海>165系引退により373系特急に生まれ変わると同時に、「青春18きっぷ」シーズンに大人気の大垣夜行を座席指定の<ムーンライトながら>に代替して存続するが、その後東京-静岡間直通列車が大幅に削減、<東海>も廃止され、<ムーンライトながら>は臨時化。113系引退に合わせ、会社境界の熱海で基本的に乗り換えることになりました。臨時<ムーンライト>は現在185系(JR東日本所属)で運転されているが、185系の引退も決まっており、その後の存続は厳しいと見られています。

東京から西日本・九州各方面への寝台特急(ブルートレイン)もJR発足当時はかなり多く運転されていたが、客車の老朽化などを理由に相次いで廃止、需要が旺盛と思われていた急行<銀河>【東京-大阪】すらもまさかの廃止とは驚かされたものです。現在残っているのは、<サンライズ瀬戸・出雲>(285系)のみとなっています。ただ、近年、出雲大社が心霊スポットとして大人気で<サンライズ出雲>の利用客が多く、GW・帰省ラッシュ時などを中心に臨時便も設定されたり、また<サンライズ瀬戸>は金比羅山への観光利用を見込んで土讃線琴平まで延長運転されています。

<ワイドビューしなの>(383系)も2016年まで1往復だけ大阪直通があったが、これも廃止。俗に言う「大阪しなの」であり、JR東日本・東海・西日本3社を跨ぐ唯一のロングラン特急として注目でした。