大阪メトロ中央線(4号線)の1980年代中盤ごろの車両史について、書いてみたいと思います。

中央線は1980年当時、大阪港-深江橋間のみの比較的短距離な路線でした。当時、中央線には千日前線と同様、古参の50系(3ドア車)4両編成が行き来していて、御堂筋線(1号線)などに比べてローカルな印象でした。

しかし、中央線を深江橋から先、東大阪市を経て生駒まで延伸する計画が着々進んでいて、混雑率の激しい近鉄奈良線のバイパス線としての役割を担うことが期待されていました。1985年に中央線は東大阪市の長田まで延伸開業、その1年半後の1986年10月には近鉄けいはんな線(旧・東大阪線)長田-生駒が開通し、大阪港-生駒間の直通運転を開始しました。

近鉄東大阪線開通を前に、1984年より中央線の車両設備面での大幅改善が進みました。まず4両から6両へ編成増強、合わせて御堂筋線から4ドア車30系を転入。既に10系(御堂筋線用)量産時代に入っていたが、先頭車の不足を補充すべく、30系先頭車を非冷房で追加新造されました。同年、新型車両20系VVVF試作車を中央線に投入、御堂筋線10系に次いで2例目の冷房車でした。20系は10系と基本レイアウトは共通だが、顔がより洗練されスタイリッシュです。20系は1989年まで順次増備が続き、中央線に加えて谷町線にも投入されました(→50系を置き換える)。

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今も中央線の主力車両である20系

中央線と直通運転を行う近鉄側もVVVF車7000系を新造。もちろん冷房付きでした。7000系は白とオレンジを基調とするカラーリングの斬新なスタイルで、京都市営地下鉄烏丸線直通用3200系、名阪特急アーバンライナー21000系、そしてJR西日本221系などにも影響を与えたように思います。

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近鉄7000系 他の近鉄通勤車とは一線を画する斬新なスタイル

1990年より大阪地下鉄冷房化率100%をめざし、一部を除く各線区に新20系シリーズ(中央線用は24系)の投入が始まり、中央線の30系は1995年までに廃車。1984年に新造された先頭車も10年足らずで無惨の廃車を迎えました。その後、中央線は大阪メトロ側では20系・24系で揃えられるが、2006年のけいはんな線奈良登美ヶ丘延伸に合わせ95km/h運転実施のための改造工事を目的に、谷町線用20系と24系をトレード。大阪メトロを代表する顔・新20系も、中央線では少数派になってしまいました。したがって、旧20系が現在もなお中央線の顔となっています。ただ、1984年登場の試作編成は2014年に廃車、残りの編成も登場から30年以上経過しているため、近い将来、置き換えの対象となることでしょう。

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新20系シリーズ24系 谷町線20系とのトレードで中央線では少数派となった