久しぶりに国鉄時代ネタを書いてみようと思いました。

山陰と九州を結んだ急行列車<さんべ>。

<さんべ>は、山陰本線西部を代表する優等列車の一つであり、JR発足後10周年まで、数少ないロングラン気動車急行として細々と残っていました。最盛期には気動車2往復に加え、夜行便(客車)という体制でした。気動車については、分割併合がフレキシブルという性能を生かし、途中の長門市-下関間において美祢線経由と山陰本線経由に分かれるものもあって、いわば「再婚列車」として有名でした。さらに、鳥取-熊本間という超ロングラン列車もあり、山陰本線西部区間において長距離特急<まつかぜ>(新大阪-博多)とともに花形的存在でした。鹿児島本線博多以南においては、主役のL特急<有明>(485系)とともに、脇役の急行<ぎんなん>(主に457・475系)、豊肥本線直通の<火の山>、肥薩線直通の<えびの>、そして山陰から直通の<さんべ>(いずれも気動車)ほか、百花繚乱の急行列車が行き交っていました。

熊本<さんべ>の気動車は米子機関区(米ヨナ)所属、間合いで三角線のローカル運用にも入っていたそうです。もちろんキロ28を連結。鳥取・米子界隈では、大阪<だいせん>、名古屋<大社>ともども、長距離気動車急行として肩を並べていたことになります。

<さんべ>の熊本直通は1980年10月ダイヤ改正で博多発着に短縮。以降、九州内(小倉-博多間)では快速列車に格下げとなります。1985年3月改正では、<さんべ>は夜行廃止で1往復のみとなることに加え、小倉発着に短縮、グリーン車連結は廃止となり、ローカル急行に転落。同時に、特急<まつかぜ>も米子以西打ち切りとなって、<いそかぜ>に系統分割。山陰本線長門市以西の優等列車は、<いそかぜ><さんべ>各1往復のみとなりました。現在、益田以西の優等列車はありません。