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現在、阪急京都線には「急行」という種別はありません。

かつて、阪急京都線の「急行」は、ライバルの京阪電車ともども、主力の種別列車であり、京阪間ノンストップの「特急」と各駅に停車する「普通」の 中間的な立場、すなわち中間の主要駅に停車する役割を担っていました。しかし、特急が中間駅に停車するようになってから、「急行」は脇役に追いやられ、阪急京都線では「急行」という種別そのものがなくなりました。「急行」の代わりに、大阪側のみ急行運転、以降各駅停車の「準急」が終日に渡って運転されるようになり、京都口の「普通」の役目も兼ねています。

阪急京都線「急行」の停車駅は、1980年前後当時では、

梅田、十三、淡路、茨木市、高槻市、長岡天神、桂、西院、大宮、烏丸、河原町

だったはずで、現行の「特急」とほぼ同じ程度です。翻って、対岸の京阪の「急行」は、

淀屋橋、北浜、天満橋、京橋、守口市、寝屋川市、香里園、枚方公園、枚方市、樟葉、八幡市、中書島、丹波橋、伏見稲荷、七条、清水五条、祇園四条、三条、神宮丸太町、出町柳

で、単純に数えて阪急の2倍も停車駅があります(守口市・枚方公園は朝ラッシュ時と深夜は通過、京都競馬開催時には「淀」に臨時停車)。もっとも、京阪本線と阪急京都線とでは大阪・京都両側のターミナルが違うし、路線営業キロや駅数・平均駅間距離、線路状況も大きく異なるので、単純に比較はできないが、それでも京阪の急行は停車駅が多すぎるとの批判を受けやすいことは確か。

阪急京都線の「急行」も、末期の2001年には、停車駅が大きく変わります。特急は高槻市・桂に加えて茨木市・長岡天神にも停車する一方、大宮は通過となりました。新「急行」は高槻市以西は急行運転、以東は各駅停車という、現行の「準急」とほぼ同じもので、以前の「急行」とは別物と言っていいでしょう。高槻市以東の一部の急行通過駅ではホーム有効長が7両だったため、7両編成が使用され、看板車のままの古参2300系も「」の円板を掲げて急行運用に入り、昭和の頃に先祖返りしたかのようでした。新「急行」は、1997年ダイヤ改正で「快速」として新設されたものそのままでした。

2007年ダイヤ改正で、「急行」は「準急」に代わり、種別名そのものが消滅しました。

阪急京都線の「急行」について、1980年代前半まで元特急車2800系が活躍していたことを思い出しました。元特急車らしい俊足ぶりと美しい2連窓の並ぶサイドビューが誇らしげだったが、7300系新造開始後、2800系は順次7両以下に短編成化され、「普通」や支線(嵐山線)で余生を過ごすようになります。2800系は特急用からの改造ゆえに車体強度が弱くて老朽化も著しく、1995年までに短命で引退。中間T車のみ2300系に組み込まれて残るが、これも2001年までに姿を消しました。