今月のダイヤ改正で運行休止となった阪急バス西能勢線【76】系統<日生中央~森上>。

能勢電鉄線から能勢町へのバスといえば、山下駅前(川西市)から国道経由(一庫ダム)の系統が基本的ですが(かつては池田からの発着だった)、日生中央からの便も数本ありました。それが、【76】系統。

【76】系統は、猪名川町の日生中央駅前と能勢町を結ぶ路線でした。兵庫/大阪r603に入って猪名川町東部の上阿古谷から、民田を通って国道173号に抜け、国道経由で能勢町の森上が終点。r603は猪名川町と能勢町の森上地区を最短で結んでいるが、府県境を跨ぐ北部区間は通らず、民田集落から国道を迂回するルートでした。同じ猪名川町内の阿古谷・民田地区と町の中心部を結ぶことために存続していたと思われるが、末期は免許維持路線と化していた模様です。

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森上バス停(2009年)

もともと能勢営業所の担当で、同じ日生中央発着・杉生線(柏原・後川方面)の回送も兼ねていたようですが、2012年12月能勢営業所は廃止。以降、【76】系統を含め、能勢町および猪名川町北部路線は猪名川営業所に移管されました。移管後は逆に、猪名川営業所から能勢町方面路線への送り込みとして、【76】系統が使われたものと見られます。

実は2009年夏に一度だけ、この【76】系統に森上から乗車したことがあります。r603をそのまま南下すれば早いはずなのに、わざわざ国道から回るのが意外でした。また、民田・阿古谷地区は、大阪梅田から30km圏内とは思えないほど、のどかな里山風景でびっくりでしたね。

杉生線は、2018年秋、末端区間の杉生新田-後川(篠山市)間から撤退、そして2020年5月の今改正では杉生以北系統(杉生-杉生新田、杉生-柏原)の休止と合わせ、西能勢線【76】系統も休止となりました。