京阪神の新快速運転開始50周年を迎え、鉄道ファンの間で一つの話題になっています。

ここでは、脇役である快速電車113系のグリーン車について、簡単にレポートしてみたいと思います。

実は113系のグリーン車連結廃止から何気に40周年なんですね。 それは117系新快速の登場と時期的に同じであり、意味深長と言えます。

新快速用車両は、1980年7月までに153系急行型電車から117系近郊型電車に置き換えられました。117系は大阪鉄道管理局が独自で設計開発を手がけたもので2ドア・転換クロスシートであり、並行する阪急・京阪の無料特急との競争力を高めるべく、外観・内装とも優等列車並みに快適かつスピード感のあるデザインが施され、料金不要の近郊型電車としては破格のサービス水準を誇るものでした。

一方、快速電車の113系にはグリーン車(サロ)が連結され、それはなんと岡山発着・宇野線の新幹線~宇高航路リレー快速と共通運用でした。当時、宇野線への送り込みを目的に大阪発岡山行き快速電車が設定されていました(国鉄時代末期~JR初期まで残る)。宇野線快速は1978年ごろより岡山電車区の115系に置き換えられ、113系は宇野線から撤退。

加えて、117系新快速の運転開始により、113系でありながら割高な料金の必要なグリーン車の存在意義が瞬く間に失われ、1980年10月ダイヤ改正で廃止。もっとも京阪神地区では最初から113系グリーン車の利用は少なかったようですが。余剰となったサロは、横須賀・総武快速線用に転用されました。

京阪神快速113系の基本編成はサロ連結時代は8両だったが、サロ連結廃止により7両編成、付属4両をつないで11両という、半端な両数となります(→2004年に113系は本線から引退)。