国鉄時代末期、九州向けに製造されたキハ31形気動車。

30番台の形式であることから、キハ35系と同じロングシート車と思われるかもしれませんが、キハ31形は転換クロスシート車です。都合23両が製造されました(国鉄時代の1987年までに20両揃ったのち、JR九州発足後に3両追加)。

九州に多く存在する急勾配区間での使用を考慮して軽量化を図り、車体は軽量ステンレスを採用。車体長は従来の20mから17mに短縮。乗降扉はバス用の折り畳み式で車両両端部に配置、ワンマン運転を視野に入れた設計とされました。顔は同時期に四国・北海道向けに製造されたキハ54形と同じものでした(四国向けのキハ54形は残念ながらロングシート)。

ハード面ではコストダウンが徹底化される一方、接客設備としては新幹線0系の転換クロスシートを転用(2+1の3列に配置)、観光路線での旅客サービスに配慮されています。JRローカル線用の気動車で、転換クロスシート車は多くないですね。

当初熊本運転所・唐津運転区(→実際は竹下気動車区に配置)・大分運転所に配置。JR発足翌年の1988年、さっそく香椎線・三角線でのワンマン運転開始され、唐津所属の車両は竹下・長崎に転出。合わせて3両が追加新造され、竹下に配置。

その後、キハ200系の登場および香椎線でのワンマン運転方式変更に伴い、1994年までに竹下・長崎から撤退、熊本と大分に集中投下されました。2001年には4両が鹿児島運転所に転属。2004年には1両がくま川鉄道に譲渡(→KT31形)されました。

キハ31形は2019年12月までに全廃された模様です。それよりも古いキハ40系やキハ66系がまだ残っているのに、勿体無いような感じもしますね。

引退の始まる2017年3月改正前は、直方車両センターに14両、熊本車両センターに6両配置されていました。直方車両センターでは直方運用(筑豊本線若松線)と日田彦山線運用(後藤寺線、日田彦山線、筑豊本線原田線)に分かれて使用されていたようです。熊本車両センター所属分は、主に三角線で運用されていたが、かつては豊肥本線・肥薩線での運用もありました(肥薩線運用は2016年3月消滅)。肥薩線の観光列車「九千坊号」に使用された時期もあります。