JRに継承されたキハ58形最若番で知られる、キハ58 23号。

当車はJR東日本の秋田所属として、急行【よねしろ】で活躍を続け、2008年まで47年間の長寿を誇ったことで有名です。 しかし、この車両は国鉄時代が凄いです。北海道から九州までの広範囲にわたり頻繁に転属を繰り返しているのですね。急行型気動車キハ28・58形の広域転属は日常茶飯事ですが、キハ58 23号のように短期間で転属を何度も繰り返す車両はそう多くはないでしょう。

キハ58 23号の所属区略歴は以下の通りです。

1961年     日本車両で竣工 松本区に配属
1963年6~9月        苗穂
~1964年5月          青森
~1964年11月        苗穂
~1965年7月          美濃太田
~1965年9月          千葉
~1966年6月          高松
~1966年8月          千葉
~1970年7月          高松
~1970年9月          千葉
~1971年                大分
~1972年                竹下
~1975年3月           長崎
~1977年12月         小牛田
~1978年6月           山形
~1982年11月         弘前
~1986年                山形
~2008年                秋田 または 南秋田
(出典:きはゆに資料室、神のホームページ)

生まれ故郷は信州で、当初中央東線の【アルプス】などに使用されたものと思いますが、2年ほどしか続かず。

毎年夏季になると、北海道または千葉へ一時的に転属を繰り返しているのも特徴ですね。寒冷地の北海道向けにはキハ56系が基本仕様だが、夏季の観光シーズンには本州以南用のキハ28・58も北海道に貸し出されたことがあります。千葉については、房総海水浴臨対応で、房総各線が非電化だった当時全国各地から気動車を借りるほど需要が旺盛で、一般型気動車なども総動員で(遜色)急行を増発するほど猫の手も借りる盛況ぶりでした。

名古屋・東海地方での活躍も1年足らずでした。近畿・中国地方には一度も配属されたことはありませんね。新潟などでの配置歴がないのも意外です。

四国・九州での活躍は比較的長かったものの、高々数年しか続かず。

小牛田へ転属以降ようやく東北に定着するようになり、JR東日本発足後は秋田で余生を全うし、2008年まで活躍を続けました。東北かつ若番車では数少ない冷房車でした。1991年に【よねしろ】専用車として更新工事が施され、リクライニングシート化などのグレードアップと合わせ機関交換。塗装も変更されるが、急行専用車ということなのか塗り分けデザインは国鉄急行色と全く同じでした。

秋田のキハ58系について、1995年阪神淡路大震災でJR神戸線寸断の際、迂回ルートとなる播但線などの増発に向け車両不足を補うためJR西日本の福知山に応援で貸し出された車両もあり、急行【但馬】【丹後】などに使用されました。キハ58 23号は【よねしろ】専用車のため、もちろん対象外でした。