近畿南部のJRには私鉄との共同駅が多く、特に奈良県・三重県では近鉄との共同改札の駅も多く残っています。また、大阪府南部・和歌山県エリアでは南海との共同駅が多いです。
南海・JRの共同駅は、以下。
新今宮(南海本線・高野線、JR大阪環状線・関西本線)
三国ヶ丘(南海高野線、JR阪和線)
羽衣(南海本線)=東羽衣(JR阪和線羽衣支線)
りんくうタウン(南海空港線、JR関西空港線)
関西空港(南海空港線、JR関西空港線)
和歌山市(南海本線・和歌山港線、JR紀勢本線)
橋本(南海高野線、JR和歌山線)
このうち、南海とJRが共同改札(ノーラッチ)である駅は、りんくうタウン。関西空港線りんくうタウン-関西空港間のレールは南海・JRの共同使用ですが、関西空港駅では改札が分離され、南海・JRホーム間の出入りは不可能な構造です(駅業務はJR西日本管轄)。
以前は和歌山市・橋本も共同改札だったが、分離されてしまいました(和歌山市駅の業務は南海が管理)。
三国ヶ丘駅の駅舎もかつて南海・JRと共用で、両者間の乗り継ぎ改札も設置されて便利だったが、こちらの改札も完全に分離されてしまいました。
和歌山市駅はJR紀勢本線の終点でもあり、かつて南海・国鉄の直通運転も行われていました。最末期には南海キハ5500形が難波から白浜・新宮直通の急行【きのくに】を運行(南海線内は特急扱い)、国鉄和歌山駅から先、天王寺発着の【きのくに】(キハ58系)と併結運転でした。和歌山市駅構内の配線は現在も南海・JRが繋がっており、南海・泉北高速の新車甲種輸送の時などに活用されます。
なお、国鉄・JR和歌山駅(旧・東和歌山駅)から東へ伸びるローカル私鉄・和歌山電鉄は、かつて南海貴志川線でした(貴志川線は南海の他路線とつながっていない孤島路線だった)。現在も元・高野線のズームカー22000系が2270系に改め活躍中です。
コメント
コメント一覧 (7)
かつては京阪東福寺もそうだったと思います。
三国ヶ丘ですが橋上駅舎ができて改札が完全に分離されるどころか乗り換えが遠くなりましたね。
以前は連絡改札口1つで乗り換えられたので。
恐らくJRへの流出を防ぐための南海の策略だと思います。
それ一理あると思います。大阪メトロ御堂筋線・泉北高速鉄道(南海電鉄の100%子会社)と接続するなかもず駅も同様、御堂筋線への利用者の流出を防ぐため乗り換え通路が長くなっています。ただ現在堺市与党が乗り換え通路の短縮など改善を図ろうと(謀ろうと?)しており、南海電鉄側も魅力を付けないと利用者の流出を招きかねないので慎重な対応をしています。
あと三国ヶ丘駅では、自社管理とする方が南海電鉄に業務委託料を支払うより収益上有利になるため、改札を分離したとも考えられます。
南海高野線の区間急行が三国ヶ丘・中百舌鳥を通過しているのも、利用客流出防止が理由だと巷で言われているようですね。御堂筋線中百舌鳥開業前は区間急行は中百舌鳥も停車駅だったようなので、実際にその側面もあるのでしょう。
御堂筋線・JR阪和線ともども大阪駅・梅田に直通する列車があるので、その点南海は不利ですが、なにわ筋線開業後は大きく変わるかもしれません。なにわ筋線が開通すれば、南海・JRのノーラッチ乗車の可能性も拡大することでしょう(笑)。
はじめまして。
私も一時期、南海高野線を使うことも多くて、中百舌鳥・三国ヶ丘での乗り換えを経験しています。三国ヶ丘駅はJR・南海の乗り換えがスムーズだったと記憶していますが、それも変わってしまったんですね。区間急行の三国ヶ丘・中百舌鳥停車を望む声も根強いようですが・・・。
中百舌鳥には御堂筋線開業以前も区間急行以上の種別は停車していません。
余談ですが、私が小学校時代に高野線方面へ遠足に行ったときに三国ヶ丘駅に区間急行を臨時停車していただいたことがあります。もうかなり前の話で、当時の国鉄も三国ヶ丘駅には普通しか停車していない時期でした。
ご指摘ありがとうございます。
御堂筋線中百舌鳥開業前は主に準急運転の北野田・三日市町折り返し列車が、区間急行中心に変更だったようですね。
阪和線の三国ヶ丘に快速停車となるのも、確か2000年ごろでしたでしょうか・・・。
余談ですが、国鉄時代末期、春日色113系を団体列車【赤旗まつり】号に仕立てて奈良-三国ヶ丘間に営業運転していたみたいで、鳳電車区に留置中の姿の画像をTwitterで時々お目にかかります。