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南海線・空港線用7000系(普通銅製車)の兄弟関係と言える高野線用6000系(ステンレスカー)。
7000系は去年全廃となったが、それよりも古い高野線用の6000系(製造初年1962年)は、まだ1両の廃車も発生しておらず健在だ(製造初年から54年)。

南海6000・7000系は、4ドア通勤車でありながら片開きドアが特徴的で、古風な印象を与える。私個人的には京阪1900系(通勤車格下げ後)と少なからず似ているように見える。

さて、ここで以下の素朴な疑問をお持ちの方も多いだろう。

1)なぜ高野線にはステンレスカー、南海線には全銅製車が投入されたのか?
2)なぜ南海線用7000系が、古い高野線6000系よりも先に全廃されたのか?

まず、1)についてだが、南海の車両を受注してきた東急車輛が日本で初めてステンレス車体を開発・採用し、南海向けにももちろん売り込みをしていたと思われるが、ステンレス車体は当時高価で、しかも事故で損傷したときの修繕が難しいため、踏切の少なめの高野線に配置されることになったと言われている。

2)について、南海線は海岸沿いを走るゆえ普通銅製車は塩害のダメージを受けやすいゆえ老朽化が早まり、7000系が全廃されることになったという。反対に6000系はステンレス車体であることが幸いして、まだ1両たりとも廃車が発生していない。