京阪の区間急行(区急)は、公式には淀屋橋・中之島~樟葉間の大阪府内の運転(守口市以東各駅停車)ということになっている。区間急行は萱島・香里園・枚方市・樟葉発着で、萱島発着が一番多い。1980年以前は終日枚方市発着の区間急行が運転されていたが、準急に格上げされ、区間急行は朝と夕方~夜のみの運転となる(2006~11年の間、昼間の区間急行が大増発されたこともあるが)。樟葉から先、京都府へ乗り入れる区間急行が運転された例は知らない。

しかし、冷房改造後の1900系(廃車)のシーケンス式側面幕(種別・行先一体型)には、なぜか

区急|三条
区急|出町柳


が入っていた。1900系用の幕は、短編成での支線運用も想定して急行・区間急行・普通の行先表示コマは一通り揃い、「急行|宇治」とか「急行|枚方市」なんかも入っていた(「急行|宇治」は1989年まで使用されていた。枚方市発着の急行は2006~08年までの短期間だけ設定されたことはあるが、7両編成以上ゆえ1900系が使われることはなかった)。一方、準急については種別単一表記の「準急」だけしか入っておらず、宇治急に代わって登場した準急・<出町柳→樟葉>、そして後年になって登場した交野線直通「ひこぼし」運用時などには「準急」表示で対応していた。

20081014467
1900系の側面表示機
「おりひめ」私市行きで「準急」表示

1900maku
1900系で使われていた側面幕
(「倶楽部2600」さまより拝借)

時刻表には載っていないが、事実上の「区間急行|出町柳」なる列車は運転されたことがある。
それは区間急行・樟葉行きとして運用ののち、樟葉で普通・出町柳に化けるというもの(京阪時刻表2000あたりで、それを明示する列車が掲載されていたように記憶している)。それなら、初めから「区間急行|出町柳」と案内しても良いと思うが・・・。