京阪バス寝屋川茨木線が開設してから来年で10年を迎える。

京阪間の淀川対岸都市を結ぶ路線バスは、枚方高槻線および枚方茨木線が代表的で、本数が多くて便利だ。ほかに、守口~吹田、淀~大山崎なども古くから運行されているが、枚方高槻・茨木線ほど本数は多くなく、特に京都側の淀~大山崎系統については朝と夕方のみの運転で、あまり便利とは言えない(ほかに吹田八尾線や守口~エキスポランド直行バスもあった。一方、2013年12月より淀長岡京線の運行が始まる)。

淀川対岸都市間を結ぶ路線バスの新設・充実はかねてから望まれてきた。その一つに寝屋川~茨木方面系統が挙げられよう。これが実現する前は、京阪バス【27】号経路・<寝屋川市駅(東口)~緑町~太間口>(廃止)を淀川新橋から先へ延伸して茨木まで行くことはできないものか、という案が出たように記憶している。対岸の茨木・摂津市側は阪急・近鉄バスが通っており、近鉄バスに至っては萱島から東大阪・八尾方面への路線もあるので、2社もしくは3社共同の運行も可能ではないかという案もあった。

2007年9月、従来の【11】号経路<寝屋川市駅(西口)~摂南大学~太間公園>を延長する形で、【12】号経路<寝屋川市駅~JR茨木東口>が運行開始する。運行経路の詳細は、

寝屋川市駅(西口)~寝屋川車庫~菅原神社前~摂南大学~<淀川新橋>~上鳥飼北~流通センター前~目垣~新堂~学園南町~中津町~阪急茨木東口~JR茨木東口

であるが、茨木市中心部における運行経路は何度か変更されている。JR茨木東口のおりばが駅から少し離れたところに移設され、やや不便となっている(枚方市駅からの【8】【9】南茨木駅行きも同様)。

2007年の設定当初は毎時1本の運転で寝屋川営業所が全便担当していた。
阪急・JR京都線沿線から摂南大学へ便利になったこともあり、増便と運転時間帯拡大が望まれていた。実際、摂南大学学生の利用者も思いのほか多いようだ。
そこで、2013年3月改正では、毎時2本の運転に増発されるとともに、平日ダイヤでは大型車の運用が必要となったことから大部分の便は高槻営業所が担当することになった。土曜・休日ダイヤでは従来どおり全便寝屋川営業所が担当している。

高槻営業所が寝屋川茨木線を受け持つことにより、同営業所運用の寝屋川市への進出を果たし、中型車の多い寝屋川市駅西口界隈でも、平日は大型車を終日見ることができるようになる(ほかに香里園から仁和寺行きの交野【22】号も大型車で運用される)。また、間合いで【11】号経路および[直通]寝屋川市駅~摂南大学の一部便も高槻営業所が担当している。なお、【11】号経路など摂南大学界隈路線系統は、交野営業所が担当していた時期もある。

寝屋川茨木線の将来展望だが、立命館大学茨木キャンパスが開校したので、南茨木駅への乗り入れが待たれるところだろう。あと、近鉄バスの南茨木駅~野々宮系統が大幅減便(土曜日のみ1本だけ!)されたばかりだが、京阪バス寝屋川茨木線の一部便を野々宮経由にするのはどうだろうか?


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2007年運行開始当初の【12】号経路 JR茨木東口にて
現在、JR東口ロータリーが再整備され、バスのりばも変わったが・・・