大阪府北東部の枚方・交野・寝屋川など、いわば京阪沿線にあたり、北河内と呼ばれる地域と他の地域とのつながりについて考えてみた。大阪府の「北河内」とされる地域は、一般的に枚方・交野・寝屋川・門真・守口・四條畷・大東の7市であるが、大阪府下の他地域(大阪市内を除く)よりは、京都南部および滋賀県のほうに親近感が強いようだ。

大阪府内郊外の他地域といえば、東大阪市以南の河内地域(中河内、南河内)、泉州、そして淀川対岸の北側にあたる北摂地域に大別される。南河内や泉州など、大阪府南部の地域(総称して「阪南」地域とも呼ばれる)は京阪沿線住民には、「和歌山に近いところ」という意識が強く、心理的に遠く感じる。一方、淀川対岸の北側、高槻・吹田・豊中・箕面などに代表される北摂地域には、兵庫県の阪神間とともに「住みやすい街」として憧れを持つ人も多いが、隣接している地域にもかかわらず、つながりはさほど強くはない(ただし、枚方と高槻・茨木はバスで結ばれており、それなりのつながりはあるだろう)。

北河内の住民にとって、大阪府下他地域では大阪市内に一番親近感を持っているだろう。ただし、JR学研都市線沿線の大東市は、近鉄バスのエリアということもあって、東大阪市とのつながりが強いようだ。同じ河内地域でも、近鉄・南海沿線はミナミの難波・天王寺志向なのに対して、京阪沿線の北河内はキタの梅田志向が強い。

北河内は前述のように京都府南部・滋賀県との結びつきが強いと見える。隣の八幡市・京田辺市は北河内とのつながりが強い地域であり、北河内の住民には準地元のようなところだ。また、枚方から滋賀県へは京田辺・宇治田原経由の国道307号線で快適に結ばれており、滋賀・琵琶湖方面へのドライブには重宝されている。平和堂の大阪進出の端緒として、アルプラザ枚方(津田)がいち早くオープンしたのも、国道307号によるアクセシビリティのためだと思われる。また、枚方市内の自動車教習所の高速教習では京滋バイパスを走行することになっているようだ。さらに、京阪電車・バスも滋賀県に乗り入れており、かつては京阪電車だけで大津へ行くことも可能だった(現在は三条京阪で地下鉄東西線に乗り換えないといけない)。

北河内地域はこのほか、奈良との親近感もかなり強いだろう。鉄道で奈良方面へ行くとなれば京都府(または大阪市内)に踏み入れることになって大回りだが、枚方・交野・四條畷・大東市は奈良県生駒市と隣接、国道168号(磐船街道)、163号(清滝街道)などによって奈良県と結ばれており、枚方市穂谷に大和棟と言われる民家が残っているように、昔から地域間交流が盛んだったようだ。京阪枚方市駅前にあった近鉄百貨店もさほど違和感はなかった。枚方の近鉄百貨店は京都近鉄と同じ元・丸物だったことに由来するが、京阪交野線は昔、近鉄生駒線と同じ信貴生駒電鉄であって兄弟関係にあるし、丹波橋で乗り換えて奈良・伊勢志摩に行く近鉄の広告塔としての役割もあったようだ。