225系の追加投入に伴い、東海道・山陽本線(琵琶湖線、JR京都線、JR神戸線)から221系が撤退した模様です。
同線(本線)に221系が登場したのは1989年。221系は新生・JR西日本の近郊型電車スタイルを確立したパイオニアです。軽快なスピード感と柔らかさを両立させた丸みのある白色の車体デザイン、3ドア転換クロスシートの快適な車内空間というスペックで製造され、国鉄以来の113系などとは一線を画するインパクトが強烈で、私鉄王国関西の勢力図を塗り替える存在でした。当初、「アメニティライナー」という名前が付けられたが、定着しなったようです。
本線では当初、快速(普通)用113系を置き換える計画だったようですが、221系はたちまち好評を博し、1990~91年までに新快速は国鉄型117系(2ドア転換クロスシート)を置き換え、以降およそ10年間にわたり京阪神の花形列車・新快速を中心に活躍。新快速の221系への置き換えに合わせ、最高速度120km/hに引き上げるともに、高槻・芦屋に停車するようになりました。快速もおよそ3~4割程度、221系で運用されるようになりました。221系は1990年、ローレル賞を受賞しました。
阪神淡路大震災の1995年以降、後継223系の登場、そして新快速の最高速度130km/hへの引き上げに伴い、221系は早くも新快速運用から撤退。その後も本線ではおよそ25年にわたり引き続き快速で活躍。しかし、223系そして225系の大量増備が続き、221系は順次他線区(大和路線・奈良線・おおさか東線・嵯峨野線・湖西線・草津線)に転属し、2024年3月ついに本線から引退となったようです。221系は一時期、福知山線や阪和線などにも活躍の場を広げましたが、223・225系に置き換えられました。
なお、草津-山科ー京都間では草津線または湖西線直通列車のみ221系が残ります。