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大阪南部のバス路線について一つレポートを試みる。

今回は堺市と松原市方面を結ぶ南海バス布忍線と近鉄バス堺線について。

まず、南海バス布忍線(【23】【24】【25】【28】系統)の運行経路は、

堺駅前~宿院~安井町~一条通~堺東駅前~阪和堺市駅前~蔵前西~蔵前町~南花田町~布忍駅筋~高見の里駅前~河内松原駅前

で、堺市北部を府道12号線<堺大和高田線>経由で東西に結んでいる。「堺駅前」で南海本線、「宿院」で阪堺電車、「堺東駅前」で南海高野線、「阪和堺市駅前」でJR阪和線、そして「布忍駅筋」「高見の里駅前」「河内松原駅前」で近鉄南大阪線にそれぞれ接続する。蔵前西~蔵前町間で交差する府道28号線<大阪高石線、通称:ときはま線>の地下には地下鉄御堂筋線も通っているが、御堂筋線の駅には乗り入れていない。

御堂筋線の北花田駅と河内松原駅を結ぶ北花田線【29】系統もあり、運行経路は、

地下鉄北花田駅前~蔵前町~南花田町~布忍駅筋~高見の里駅前~河内松原駅前

で、事実上布忍線の一系統となっている。

運行ダイヤは布忍線は概ね20分毎、北花田線【29】系統は1時間毎である。

布忍線・北花田線とも堺営業所が担当している。


かつては近鉄バス堺線が柏原市の近鉄大阪線河内国分駅前から堺東駅前までロングランで乗り入れていた。堺東駅前~河内松原駅前間は南海バス布忍線と同経路だがノンストップだった。廃止時期は1990年代。運行経路は、

堺東駅前~(ノンストップ)~布忍~河内松原駅前~藤井寺駅~土師ノ里~国分駅前

で、河内松原駅以東は近鉄南大阪線と並行する。近鉄大阪線と同南大阪線のほか、南海高野線とも結ぶ路線系統(阪和堺市駅前乗り入れ無し)だが、近鉄バスが堺東駅前まで乗り入れていたとは少し信じがたい。



国鉄・JR 大阪市内でのミニ編成電車
http://katanogawara.blog.jp/archives/20528560.html

につづき、私鉄についても取り上げてみたいと思います。

関西私鉄・地下鉄の長編成電車(有料特急を除く)は、地下鉄御堂筋線(10両)、近鉄奈良線・大阪線快速急行(10両)などが挙げられます。関西では8両編成は長いほうですが、朝ラッシュ時には阪急や南海高野線でも10両に増結運転が行われています。阪神はなんば線での近鉄直通快速急行が最大10両であるほかは6両以下、京阪と南海本線は最大8両、御堂筋線以外の大阪市営地下鉄各線は堺筋線の8両が最大です。

大阪市内の私鉄でもわずか2両の短い編成の電車があります(阪堺電車を除く)。
近鉄特急と南海汐見橋線が該当します。

近鉄特急は大阪線を走行する名阪特急アーバンライナーが8両、伊勢志摩方面への特急は閑散期は4~6両が基本ですが、正月や観光シーズンには最大10両で運転されます。また、通勤時間帯の特急も着席需要に応えて10両に増結されます。

奈良線については事実上最上位の優等列車は快速急行であり、平日昼間は特急がない時間帯もあります。距離が短い上に快速急行とほぼ同じ停車駅では有料特急が邪魔者扱いされがちで、もともと昼間の利用は少なく、少し前までは2両で運転されることさえありました(現在は最低4両編成)。しかし、朝と深夜の通勤時間帯は本数は多く、主に学園前方面からの着席需要が高く10両編成に大化け、アーバンライナーも間合いで入ったりします。土曜・休日ダイヤでは快速急行がほぼ終日10両で運転されるにもかかわらず昼間時間帯も特急が毎時1本設定され、観光・レジャー客の着席需要を意識したものとなっています。

大阪阿部野橋を起点とする南大阪線の吉野特急は、昼間は「さくらライナー」を除いて2両のミニ編成が多く(最大で「さくらライナー」2本連結の8両)、寂しいです。名阪特急や伊勢志摩方面に比べ、吉野特急はあまり華がないですね。吉野線内はカーブの多い単線区間で停車駅も多く、遅いです。天王寺・大阪阿部野橋よりはどちらかといえば新幹線・京都方面から(橿原神宮前乗り継ぎで)飛鳥・吉野・大台ケ原方面への観光客のために設定されているようなものですね(その意味では京奈・京橿特急と共通)。

南海汐見橋線は正式には高野線の汐見橋-岸里玉出間です。
汐見橋駅はかつて高野山へのターミナル駅として賑わっていたらしいが、南海本線連続立体化によって完全に系統分割され、2両編成の電車が30分に1本発着するのみとなっています。
汐見橋駅は地下鉄千日前線・阪神なんば線の桜川駅と隣接していて京セラドーム大阪にも近く、利用客数は一時期に比べて盛り返しているようですが、なにわ筋線開通へ具体的に動き出し、存続が危ぶまれている状況です。

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もともと高野線橋本以南の山岳区間対応に投入された17m車2100系(新・ズームカー)。
10年ほど前より、高野線の列車系統は基本的に橋本で分断、山岳区間には転換クロス2300系が投入される代わりにワンマン運転となり、余剰となった2100系が南海本線に転用されました。本線では主に普通で運用されています。



そろそろ南海バス関係の記事を何かでっちあげようと思っていたところ、一つ面白そうな高速バスを見つけました。

それは大阪・京都と山形県を結ぶ酒田線。
関西と東北地方日本海側を結ぶ数少ない高速バスということで、興味を感じました。
本年4月に運行開始したそうです。

運行経路は、

湊町OCAT~南海なんば高速BT~大阪駅前(桜橋ロアルビ前)~高速京田辺~京都駅八条口~庄内観光物産館~エスモールBT(鶴岡)~庄内町余目駅前~イオン酒田南店~酒田庄交BT


で、庄内交通との共同運行です。

途中、第二京阪、北陸自動車道、日本海東北自動車道を経由します。
南行きはUSJまで直通し、大阪観光の利便を図っています。

所要時間は13時間あまり、運賃は14,000~15,000円とやや高めです(東京方面の倍ぐらい)。

鶴岡・酒田の観光名所に「鳥海山」「月山」などがあります。

かつて、関西と東北地方日本海側を結ぶ列車が多く運転され、その代表的なものとして寝台特急<日本海>、特急<白鳥>、急行<きたぐに>などがありました。しかし、1982年11月の上越新幹線開通後、急行<きたぐに>は新潟止まりになり、1988年の青函トンネル開通時に<日本海>の函館延長で盛り返したものの、その後は北陸新幹線開通を前にどんどん廃止に追い込まれ、関西発の日本海縦貫列車は全て金沢折り返しとなってしまいました。



一時期南海バスにお世話になったことがある。

しかし、南海バスは、とにかく運賃が高いこと。
南海電車の運賃も割高感がある。
例えば、難波-河内長野間では500円を超え、京阪の淀屋橋-出町柳間などに比べて高い。
やはり、都市間連絡の京阪・阪急・阪神とちがって、南海沿線は京阪神都市間に比べて人口が少なく、他社線との競合もさほど激しくないため、運賃は割高に設定せざるを得ないということなのだろうか?

何はともあれ、南海バスの路線についてレポートを一つ書いてみようと思う。
今回は比較的長距離の天野山線【1】系統・<河内長野駅前~光明池>

この【1】系統は、「スルッとKANSAI 3Dayチケット」で何度か乗車したことがある。
天野山線【1】系統の特色は、河内長野(南海高野線・近鉄長野線)と泉北ニュータウン南側の光明池駅を国道170号旧道&480号経由で結んでいること。運行経路は、

河内長野駅前-野作(のうさく)-清崎-天野山-南面利(なめり)-横山高校前-国分峠-和泉青葉台-柑橘試験場前-公団西口-光明池駅

で、天野山サイクルセンターへはこの路線系統が便利だ。170号線旧道はやや山岳道路のようであり、旅行気分になれる(運転士にとってはなかなか厳しい路線環境だろう)。国分峠から先、480号線を泉大津方面へ下る。片側1車線ゆえ、自動車試験場のある光明池付近を中心に渋滞しやすい。

泉北ニュータウンは確か西日本最大のニュータウンで、北の千里を上回る規模のようだ。
ただ、泉北ニュータウン内の南海バスは中型車もかなり多く見られ、運賃は京阪・阪急バスに比べて割高感があり、あまり利用しやすいとは言えない。

天野山線は河内長野営業所の担当で、基本的に大型車で運用されている。

170号旧道を通るバスといえば、京阪バス高宮四条畷線<寝屋川市駅~四条畷駅>および近鉄バス四条畷線<四条畷・住道-瓢箪山駅前>などがある。




一般国道の指定区間(主に近畿圏)を例えば次のように変更したらどうか、と思っています。

※2017年4月22日の記事
http://katanogawara.blog.jp/archives/16409590.html
の改訂・変更です。

【308号】
(現行)大阪市(心斎橋)~東大阪市~暗峠~奈良市
(変更)大阪市(心斎橋)~東大阪市~暗峠~奈良市~<奈良・京都府道44号>~加茂町~和束町~信楽町中野~<307号重複>~信楽IC~<滋賀県道53号>~湖南市~<滋賀県道13号>~<477号重複>~<滋賀県道13号>~八日市市街~<滋賀県道52号>~<8号重複>~彦根市

【422号】
(現行)大津市~紀伊長島町→全区間指定解除

【368号】
(現行)伊賀市(上野市街地)~名張市~美杉村(津市)~飯南町~勢和多気
(変更)大津市~<旧422号>~信楽町~<旧422号>~伊賀市~名張市~美杉村~飯南町~勢和多気~<三重県道13号>~<三重県道37号>~伊勢市街地~伊勢IC

【173号】
(現行)池田市~川西市~能勢町~京丹波町~綾部市
(変更)大阪市西淀川区(大和田/R43と接続)~<大阪府道10号>~大阪空港~中国池田IC~池田市街地~川西市~能勢町~京丹波町~綾部市~<27号重複>~山家~<京都・福井県道1号>~若狭本郷~<27号重複>~小浜市

【426号】
(現行)福知山市~出石町~豊岡市
(変更)大阪市城東区(蒲生四丁目/R1と接続)~<大阪府道8号>~今福鶴見~<479号重複>~花博記念公園西口~<花博通>~門真JCT~<1号バイパス>~<油小路通>~<堀川通>~御薗橋~<京都府道38号>~鞍馬~<477号重複>~花背~<京都府道38号>~佐々里峠~<京都府道38号>~美山町~<京都府道12号>~和知(京丹波町)~<27号重複>~綾部市~<京都府道8号>~福知山市街地~<9号重複>~登尾TN~出石町~豊岡市

【427号】
(現行)明石市~<175号重複>~西脇市~青垣町~朝来市
(変更)神戸市長田区~<兵庫県道22号>~神戸西IC~<兵庫県道22号>~三木市街地~<兵庫県道22号>~<175号重複>~西脇市~青垣町~朝来市(山東町)~<9号重複>~<兵庫県道10号>~出石町~<426号重複>~<312号重複>~<兵庫県道3号>~城崎温泉~<兵庫県道11号>~竹野町~<兵庫県道11号>~香住町(R178接続)

【477号】
(現行)四日市市~甲賀市(土山)~竜王町~野洲市~(琵琶湖大橋)~大津市(堅田・伊香保)~大原(左京区)~花背峠~京北(右京区)~南丹市(八木町)~南丹市(園部町)~能勢町~川西市~<173号重複>~池田市
(変更)四日市市~南丹市(八木町)~<京都府道73号>~本梅(亀岡市)~能勢町~川西市(多田)~<兵庫県道12号>~川西能勢口駅前~<兵庫県道13号>~尼崎市(西本町 / R43と接続)
(南丹市園部町をショートカット)

【166号】
(現行)羽曳野市~大和高田市~桜井市~東吉野村~松阪市
(変更)堺市街地(R26と接続)~<大阪府道12号>~松原市~<大阪府道12号>~藤井寺市~<170号旧道と重複>~羽曳野市(古市)~大和高田市~桜井市~東吉野村~松阪市

【309号】
(現行)熊野市~上北山村~天川村~下市町~御所市~富田林市~松原市~大阪市平野区
(変更)尾鷲市~<311号重複>~新鹿(熊野市)~<三重県道737号>~上北山村~天川村~下市町~御所市~富田林市~松原市~大阪市平野区

【310号】
(現行)堺市~大阪狭山市~河内長野市~五條市
(変更)堺市~大阪狭山市~河内長野市~<現・371号>~橋本市(R24と接続)

【370号】
(現行)奈良市(針IC)~宇陀市~大宇陀町~吉野町~五條市~橋本市~九度山町~高野町~紀美野町~海南市
(変更)大阪市天王寺区(四天王寺前 / R25と接続)~<大阪府道30号/阿倍野筋>~堺東駅前~<大阪府道30号>~南陵町~<大阪府道34号>~泉が丘~<大阪府道34号>~亀の甲~<310号重複>~河内長野市~<現・310号>~五條市~<24・新480号重複>~橋本市~九度山町~高野町~紀美野町~海南市

【371号】
(現行)河内長野市~橋本市~高野町~龍神村(田辺市)~中辺路町(田辺市)~串本町(不通区間2ヶ所あり)
(変更)和泉市(R26と接続)~<現・480号>~かつらぎ町~<現・480号>~高野町~龍神村~中辺路町~串本町

【480号】
(現行)和泉市~かつらぎ町~高野町~花園町~有田川町~有田市
(変更)向日市(R171と接続)~<京都府道79号>~横大路~観月橋~<京都府道7号>~宇治市街地~<京都府道3号>~<京都府道62号>~宇治田原町~<京都府道62号>~<163号重複>~笠置町~<京都・奈良府県道4号>~柳生~<369号重複>~針IC~<369号重複>~宇陀市~<現・370号>~吉野町~<169号重複>~<24号重複>~橋本市~<現・371号>~高野町~花園町~有田川町~有田市

【424号】
(現行)紀の川市~貴志川町~有田川町~龍神村(田辺市)~南部(田辺市)
(変更)泉佐野市(R26と接続)~熊取町~<大阪・和歌山府県道62号>~紀の川IC~紀の川市~貴志川町~有田川町~龍神村(田辺市)~南部(田辺市)

【新規指定A】
南森町(R1と接続)~天神橋筋8~<大阪府道14号>~上新庄~<479号重複>~吹田市役所前~<大阪府道14号>~茨木IC~<171号重複>~今城町~<大阪・京都府道6号>~下矢田(亀岡市)~<9号重複>~南丹市(園部町)~<京都府道19号>~南丹市(美山町)(162号と接続)

【新規指定B】
尼崎市(武庫川 / R43接続)~<兵庫県道192号>~<兵庫県道42号>~宝塚IC~<兵庫県道51号>~有馬温泉~<県道51号>~有馬口駅~<県道51号>~箕谷IC~<428号重複>~<兵庫県道85号>~三木東IC~<県道85号>~社町~<372号重複>~下宮木~<兵庫県道23号>~北条町(加西市)~<県道23号>~福崎IC~<県道23号>~安志(姫路市)~<29号重複>~山崎IC~<兵庫県道53号>~播磨徳久駅~<179号重複>~佐用町~<179号重複>~<岡山県道46号>~和気町~<374号重複>~備前市(R2・R250接続)

【新規指定C】
<大阪中央環状線(近畿道下道)>
大阪空港(新・R173接続)~豊中市(蛍池東4 / R176接続)~千里JCT~吹田JCT~奈良~鳥飼大橋~守口JCT~門真JCT~東大阪JCT~八尾市~喜連瓜破~松原JCT~東八田~堺JCT~高石市(葛の葉町北 / R26接続)~助松JCT~<大阪府道29号(阪神高速湾岸線下道)>~りんくうタウン~<481号重複>~関西空港





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和歌山バスの富士重7E(日デ)の写真があったのでアップしてみました。

何気に和歌山県では富士重を購入するバス事業者が多かったようです。
和歌山バスのほか、熊野交通や三重交通でも富士重を導入していました。



少し意外と思われるかもしれないが、三重交通のバスは和歌山県に乗り入れている。

三重交通の乗り入れる和歌山県内の地域は、主に三重県境にあたる新宮市内であり、
かつては新宮市内に営業所・車庫を保有し、和歌山ナンバーの三重交通バスも存在した。
現在、新宮・熊野・尾鷲方面路線は熊野市の南紀営業所が管轄している。

和歌山県に乗り入れる三重交通の路線系統といえば、東京高速バス(大宮・東京-勝浦線)と名古屋南紀高速バス(名古屋-新宮駅前)、そして一般路線の熊野新宮線【13】系統がある。

かつては南海グループの熊野交通バスも新宮駅前-鬼ヶ城系統を運行し、三重県熊野市まで足を伸ばしていた。

新宮-熊野市間は三重県最南端の地域にあたるが、市外局番は和歌山県扱いの073xであり、関西電力の管内で、関西の影響はかなり大きいようだ。ただしJR東海のエリアである(逆に、西部の伊賀地方は関西圏の一部で、JR西日本エリアであるにもかかわらず、市外局番は059x、中部電力の管内)。

ちなみに、かつて新宮駅から熊野市を経て国道169号下北山方面への奈良交通バスも運行されていて、新宮市内に奈良交通の営業所も設置されていた(したがって和歌山ナンバーの奈良交通バスも存在)。日本一の長距離路線バスで知られる八木新宮線(168号十津川経由)は現在も運行されており、ちょうど今、旧型のブルーリボン専用車(1992年式)引退を前に、ファンたちで賑わっている。



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大阪市営バスの路線系統について一つレポートを書いてみたくなった。

今回は、大阪市街地を南北に縦断する長距離路線、【62】系統についてエントリーする。

運行経路は、

大阪駅前~淀屋橋(市役所前)~天満橋~京阪東口~大阪城大手前~上本町六丁目~上本町九丁目~天王寺警察署前~あべの橋~松虫~北畠公園前~播磨町~万代東二丁目~府立総合医療センター~住吉車庫前


で、土佐堀通(京阪電車の上)~上町筋~谷町筋~あべの筋を走行する。大阪駅前~淀屋橋間は御堂筋・四ツ橋筋が一方通行のため、南行き(梅田新道、御堂筋経由)と北行き(肥後橋から四ツ橋筋経由)では運行経路・バス停が異なっている。

「京阪東口」は交差点の名称でもあって、かつて天満橋駅が京阪電車の地上ターミナルであったときの名残だ。すなわち、ここに京阪天満橋駅東口の降車用改札口があって、大阪市電・バスに乗り換えていた。現在、京阪東口にはOMMビルが立地している。天満橋・大手前周辺は大阪府庁を核とする官庁街で、名門・大手前高校もある。大阪城公園の西側の入口にも面している。

天満橋~あべの橋(天王寺駅)間は地下鉄谷町線と並行しているが、バスは谷町筋の一つ東側、京阪東口から上町筋に入って、地下鉄から少し離れた上町地域をカバーしている。谷町線(谷町九丁目)と近鉄上本町駅(上本町六丁目)の乗り換えは意外に不便で、長い地下通路を歩かされる。近鉄上本町駅へは、谷町線よりも市バス【62】系統などのほうが意外に便利で、乗り降りがラク(路面電車も同様)だし、車窓から町の景色を楽しめるのが何よりだろう。

あべの橋(天王寺駅前)から松虫付近までは阪堺電車上町線の軌道併用区間だ。阪神高速松原線とアンダークロスする阿倍野交差点より、谷町線は南から南東に向きを変え、高速松原線の真下に沿って平野・喜連瓜破方面、八尾南に至る。かつて、上町線の阿倍野駅から平野線(南海)が分岐して谷町線延伸区間に沿って平野を結んでいたが、八尾南開業と同時に廃止された(阪堺電車はかつて南海電鉄直営の軌道線だった。平野線廃止後、軌道線を経営分離して阪堺電車となる)。

谷町筋~阿倍野筋は大阪府道30号線(大阪和泉泉南線)の指定区間に含まれており、大阪市北区(国道1号線東天満交差点が起点)から泉南市まで45km以上に及ぶ。熊野街道の流れを継承している(熊野街道の起点は天満橋)。阿倍野筋の西側には帝塚山で知られる閑静な高級住宅街がある。阪堺上町線は帝塚山界隈を通って、住吉神社前で阪堺線に合流し、我孫子道・浜寺公園まで直通する。

市バス【62】系統は阿倍野筋をひたすら南下し、やがて終点・住吉車庫に到着、梅田・大阪駅前からの小旅行を終える。阿倍野筋こと府道30号線はこの先、大和川を渡って南海堺東駅前などを経て、鳳付近からJR阪和線に寄り添いながら和泉府中・熊取・日根野方面に至る。堺東駅前~鳳間には南海バスのシャトルバスが専用車両でピストン運行されている。

【62】系統は住吉営業所が主に担当しており、運用車両については、少し前まで日産ディーゼル(富士重ボディ)や日野が多かったように記憶しているが、最近は三菱エアロスターなどもよく見かける。利用状況が堅調で終日運行本数は多い。特にあべの橋付近では混雑しやすいようだ。全区間乗車すれば1時間はかかるだろう。



1980年代国鉄に関する記事を書き続けているうちに、南海電鉄に485系を譲渡する話があったことを思い出した。

1985年3月ダイヤ改正まで、南海難波駅から和歌山市駅経由、国鉄紀勢本線の白浜・新宮へ直通する急行「きのくに」があった。車両はキハ5500で、外観・内装は国鉄準急用キハ55系と基本的に同じだ。国鉄和歌山駅(和歌山市駅ではない)で阪和線天王寺発着の「きのくに」(キハ58・65系)と連結・解放作業を行い、南紀をめざす運行体系が取られていた。1978年の紀勢本線和歌山-新宮間電化後も、急行「きのくに」は南海直通列車と連結する関係などもあって(南海と国鉄和歌山駅を結ぶ和歌山-和歌山市間は1984年に電化)、気動車のまま残された(ほかに、一部熊野市・鳥羽発着列車もあったり、また1980年9月までは京都・名古屋発着の桜井・和歌山線経由「しらはま」にも連結していた)。

しかし、1982年5月南近畿地区ダイヤ改正(関西本線名古屋口電化)で、急行列車は大幅に整理され、「きのくに」は鳥羽直通(下り天王寺行きのみ)廃止、および一部列車4両編成も現れ、縮小傾向にあった。さらに1984年10月の奈良・和歌山線電化に合わせ、紀勢本線末端区間の和歌山-和歌山市間(「和歌山市内線」「紀勢支線」などと呼ばれる)も電化され、気動車のままで残る「きのくに」の不経済性がますます際立つようになる。

「きのくに」の電車特急「くろしお」(381系)一本化の計画が具体化される中、国鉄は東北・上越新幹線開通で余剰となる485系を南海電鉄に売り渡すという話があった。1982年当時の新聞で「南海が485系購入を検討している」と報道されたが、国鉄側が乗り入れを継続するかどうかを迫ったのが真相だったようだ。つまり、南海の「きのくに」あるいはそれに代わる南紀直通列車を継続させたかったら485系を買いなさい、ということだったらしい(もっとも、和歌山市内線電化を前提にした話だろうが)。

現に国鉄のキハ58系に比べ、併結相手の南海キハ5500は依然として非冷房のまま、接客設備の格差が目立つばかりで、特に南海線内はガラガラだった(南海線内においては特急扱いで特別料金が必要だった。国鉄のキハ55系は既に普通列車中心で運用されていたのに、これと同じレベルの設備で特別料金を取られるのでは、ファン以外誰も乗らない)。気動車急行を整理したい国鉄側としても厄介な存在だったにちがいない。南海側としては南紀直通列車を存続させるべく車両更新を望んでいたらしいが・・・。

1985年3月ダイヤ改正で「きのくに」は「くろしお」に格上げされる。ただし、置き換えた分は振り子式の381系ではなく、各地で余剰となった485系だった。南海に485系の話をぶつけてきたのは、この件と大いに関係がありそうだ。やはり南海側は485系の購入に難色を示したようで、結局、南海の南紀直通列車は廃止される。

485系「くろしお」はカーブの多い紀勢本線でのスピードアップは難しく、なおかつ「きのくに」を引き継いだゆえ停車駅も多めで、所要時間は気動車「きのくに」とあまり変わらず、評判は芳しくなかった。ただ、381系に酔う乗客も少なくなかったそうで(「ゲ○しお」と揶揄されるぐらいだった)、485系は381系に酔いやすい人に喜ばれたのかもしれない。「くろしお」の485系は結局1年半しか続かず、「やくも」編成短縮で余剰となった381系に置き換えられた。485系は福知山線の「北近畿」などに転用されるが、初めからその計画があったらしい。

ちなみに485系の私鉄乗り入れは、2006年になって東武鉄道直通列車によって実現している。


参考記事

国鉄旅客輸送今昔 47 南海電鉄乗入れきのくに号(加藤好啓氏)
http://ameblo.jp/blackcat-kat/entry-11971437191.html



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2002年12月某日、たぶん「スルットKANSAI 3Dayチケット」を使って、南海の小さな支線、高師浜支線(羽衣-高師浜間)に乗ってみた。南海羽衣駅の東側にはJR阪和線の東羽衣支線(鳳-東羽衣間)が乗り入れている。面白いことに、競合関係にある南海線・JR阪和線とその支線群で形成される路線網との間には、奇しくも相似の関係が見られる。それはすなわち、

南海線 vs 阪和線
高師浜支線 vs 東羽衣支線
空港線 vs 関西空港線
和歌山港線 vs 和歌山市内線(紀勢本線和歌山-和歌山市間)

なる平行関係があるということ。しかも、上記JRの支線全てが南海に接続しているばかりか、さらに平行関係にある南海の支線(例:鳳→東羽衣/羽衣→高師浜)にも接続しているのだ。


和歌山県田辺市・白浜町を営業エリアとする明光バス。

明光バスは近鉄グループであり、最近は近鉄バス中古車が移籍してそのままの塗装で使用される例が多いが、少し昔の1990年代は京阪バスの中古車が多く転入していた。

京阪バスからの移籍車は1990~92年ごろ、モノコックの日野K-RE121およびK-RC301が大量に移籍してきた。1980年代の香里団地・交野営業所の主力で思い出深い車両だった。1996年に「青春18きっぷ」で紀伊半島一周したとき、紀伊田辺で途中下車して明光バスを見ると、「あれ、これどっかで見たことある車両やんか」と思わず目を疑ったら・・・。その後、スケルトンのP-HT235BAおよび観光兼用Bタイプ(メトロ窓)も加わる。モノコックのRCは1999年までに引退した模様。京阪中古車も残り少なくなった2007年ごろより、本家の近鉄バスから中古車が転入するようになる。

残念ながら明光バスの写真は持ち合わせていないので、よそ様のページより画像を拝借する。

7-01
K-RC301 フロントの視野拡大窓&セーフティウィンドウが京阪中古車の特徴
これより少し古い標準窓のものも移籍していた


mk-ht235
P-HT235BA逆T字窓
このあたりの車両まで京阪バスから転入していた


ここ2年ほど、明光バスの路線大幅縮小の動きが続いているのは気になる。
地方ばかりか都市近郊のバス事業者でも運転手不足で路線縮小・減便を余儀なくされている。
京阪バスがこのところ不祥事続きなのも心配だ。


関西私鉄は大半が新幹線と同じレール幅=軌間(1435mm)である。日本の新幹線と同じレール幅は「標準軌」と呼ばれる。その理由は、世界で最も普及している軌間であるから。逆に、日本の国鉄・JR在来線は「狭軌」と呼ばれ、軌間は1067mmだ。

さて、同じ関西でも、大阪南部(大和川以南)の泉州・南河内地域、奈良県南部および和歌山県を通る鉄道は、私鉄も含め、狭軌の路線が大半だ。私鉄は南海と近鉄などがあるが、南海電鉄は全線狭軌、近鉄も大阪阿部野橋を拠点として南大阪・長野・吉野線など旧・大阪鉄道系の路線が通っているが、奈良・大阪・名古屋線とはちがって狭軌だ。南海と直通する泉北高速やローカル私鉄の水間鉄道も同じだ。和歌山県に至っては、私鉄も全て狭軌鉄道だ。

しかし、例外ももちろんある。
路面電車の阪堺電鉄は標準軌だ。阪堺電車はかつて南海電鉄の路線だったが、同じ路面電車の南海平野線廃止(地下鉄谷町線の八尾南延伸に代わられる)と同時に阪堺電鉄に分社化された。したがって、昔は南海電鉄も標準軌路線を有していたことになる。
中百舌鳥まで乗り入れる大阪市営地下鉄御堂筋線も標準軌だ。ただし、御堂筋線は架線方式ではなく、第三軌条である。御堂筋線と泉北高速との乗り入れ構想もあるが、軌間および電気方式が異なるので、実現可能性は薄いだろう。

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阪堺電車は標準軌


ちなみに、関西の政治風土もキタとミナミではかなり異なる。京都・滋賀および阪急・阪神・京阪沿線の「キタ」ではリベラル(共産、社民、民主)系が強いのに対し、大和川以南および奈良・和歌山の近畿南部は全体的に保守系が強い。もっとも、近年の橋下徹・大阪維新台頭で、大阪・兵庫ではリベラル系が維新に食われ、共産党の苦戦が目立つのは気になる(保守的風土の強い地方の小さい選挙では、意外に共産党がトップ当選することも珍しくないが・・・)。


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大阪府河内長野市と和歌山県橋本市の府県境にある紀見峠。
南海高野線および国道371号はトンネルで突き抜けるが、峠越えの旧道(高野街道)も残っており、和歌山県側には橋本市コミュニティバスが通っている。なお、R371の新トンネルが工事中である。

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かつて、南海電車は天王寺駅に乗り入れていた。
天下茶屋駅から天王寺支線が分岐していて、今池町、飛田本通などを経て国鉄天王寺駅の南側に至る。関西本線(大和路線)ホームの隣だが、影が薄く、すっかり忘れられた存在だった。

南海天王寺線は国鉄と南海線を結ぶ役割があり、1977年まで貨物列車が運行され(沿線住民は騒音で悩まされたという)、南海の新車も天王寺線経由で搬入されたそうだ。遠く昔には天王寺からわざわざ南海線(阪和線ではなく)を経由して南紀直通列車さえあったという。

しかし、地下鉄堺筋線の動物園前-天下茶屋間延伸および南海天下茶屋駅付近の連続高架化工事が始まり、1984年天王寺-今池町間が営業終了となる。これにより、天王寺線は南海電鉄において離れ孤島化する。関西空港開港に間に合わせるべく、天下茶屋駅の改良工事が進展。1993年、堺筋線の天下茶屋延伸の完成と同時に、南海天王寺線は全廃される。

これにより、阪急京都線方面と南海電車とのアクセスが飛躍的に改良、南海では特急を含め全列車が天下茶屋に停車、JRの「はるか」に対抗する。さらに、土曜・休日ダイヤでは天下茶屋-京都河原町間の準急が終日運転されるようになる。南海電鉄の立場としては、天王寺線廃止と引き換えに、阪急と連携して関空・和歌山・高野山から京都への観光ルートに活路を見いだしたと言えよう。

JR天王寺駅ビルに南海のビルが隣接しているが、かつての天王寺支線の名残だろうか?



南海天王寺支線 天王寺~天下茶屋 往復(1984年)
(Amiga0028さまより拝借)


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富田林市西部の玄関、南海金剛駅。
南海高野線は富田林市を通っていないものと思ったこともあるが、実は少しだけ掠っています。
東側の近鉄長野線および国道170号線(東高野街道)の通る富田林市街地は、昔の寺内町も残っていて歴史的由緒のある地域ですが、対照的に西側の金剛駅前周辺は団地や住宅地が多く、開発が進んでいるという印象を持ちます。近鉄奈良線の学園前駅に近いようなイメージがありますね。金剛駅から富田林市中心部へのバスは途中で乗り換えることになります。


第二京阪の京田辺パーキングエリアに「高速京田辺」バス停がある。
高速京田辺へはJR学研都市線の松井山手駅から約350mのところにある(駅から徒歩またはバス)。

高速京田辺には、京阪バス直Q京都号(京都交野なんば線)、京都東大阪特急(大阪バス)のほか、名古屋・静岡・長野・新潟・関東および南紀白浜方面への高速バスも停車し、学研都市線沿線から全国各地への高速バス利用者の便宜を図っている。高速バスの運行事業者は、西日本JRバス、南海バス、明光バス、大阪バスなど。特に南海高速バスの大半が第二京阪経由で京田辺バスストップに停車するのは意外だ(阪急・近鉄は名神経由)。あと、東京~京都・奈良・王寺系統(西日本JRバス)も高速京田辺に停車する。

京阪バス直Q京都号でも、松井山手駅・大阪国際大学発着系統は「高速京田辺」に止まらないので注意。そもそも、「高速京田辺」という名称では、間違いやすいのではないか。京田辺市街地とはかなり離れており、学研都市線の京田辺駅で降りたらえらいことになる。副名称に「松井山手」ぐらい入れたほうが良いだろう。

「高速京田辺」へは、一般路線バス利用で「高速京田辺前」下車。近鉄新田辺・松井山手駅から【66A】【66B】号経路などに乗車する。


南海高野線および泉北高速鉄道線の準・優等列車、区間急行(区急)準急についてレポートする。

京阪の感覚でいえば、区間急行のほうが準急よりも列車種別は格下だが、南海は逆だ。停車駅は、

(区急)
なんば、新今宮、天下茶屋、堺東、北野田~林間田園都市間各駅停車、泉北高速線内各駅停車

(準急)
なんば、新今宮、天下茶屋、堺東以遠各駅停車


であり、区間急行の停車駅が意外に少ないことに驚く。特に、泉北高速鉄道線および地下鉄御堂筋線と接続する中百舌鳥駅ぐらい停車しても良さそうなものだが、なんば方面への旅客を御堂筋線に取られたくない防御のためか、南海のセコさを感じる(泉北高速線直通も中百舌鳥通過)。御堂筋線中百舌鳥開業前は中百舌鳥駅にも停車していたので・・・。

少し前までは、準急は泉北高速線直通、区間急行は北野田・河内長野・三日市町方面行きと綺麗に分けられていたが、昨年のダイヤ改正より泉北高速線にも終日区間急行が乗り入れるようになる。

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泉北高速3000形の準急

なお、高野線には「普通」という種別は存在せず、「各停」で統一されているのも面白い。南海線・空港線では「普通」なのに、高野線が「各停」である理由は、南海線・高野線の共同区間にある今宮戎・萩之茶屋を通過する「普通」と区別するためだ。国鉄・JRでは一部の駅を通過する「普通列車」も珍しくないが、私鉄で通過運転する「普通」はかなり珍しいのではないだろうか? 同様の例として、阪急中津駅があるが、神戸線・宝塚線の「普通」しか停車せず、京都線の列車は全て通過する(ただし、阪急の場合は神戸線・宝塚線・京都線とも「普通」で名称統一)。



南海の高速バスは面白い路線が多い。

和歌山・和泉中央・堺・なんば~東京
神戸・なんば・京都~立川・昭島・玉川上水
大阪(なんば、大阪駅前)~秋葉原・成田空港・銚子
堺・大阪(なんば、大阪駅前)・京都~小田原・藤沢・鎌倉
神戸・大阪(なんば、大阪駅前)・京都~長野・湯田中
堺・大阪(なんば、大阪駅前)・京都~柏崎・長岡・三条
大阪(なんば・梅田)~鳴門・徳島
大阪(なんば、大阪駅前)~高松

が運行されている。近鉄や阪急の高速に比べて地味だが、和歌山・和泉中央・堺・なんばなど南海・阪和沿線各地から、鎌倉・立川・銚子といった関東の中小都市を結ぶ個性的な路線系統が多い。さらに、大阪・京都間は名神経由の阪急・近鉄とは異なり、第二京阪を経由して高速京田辺に停車する(長野・湯田中系統を除く)のも面白い。

第二京阪を経由する高速バスは、このほか

なんば~交野・河内磐船~高速京田辺~京都駅八条口(京阪バス直Q京都号)
八尾~京都(近鉄バス)
東大阪~高速京田辺~京都(大阪バス)
京都~高速京田辺~みなべ・田辺・白浜(明光バス)

なども挙げられる。近鉄バスグループは基本的に名神経由だが、八尾京都線および京都白浜線は第二京阪を通る。和歌山県の明光バスは南海グループではなく近鉄の系列だ。以前、近鉄バスも京都白浜線の運用を担当していた。一方、京阪の直Q京都号は「高速バス」ではなく、一般路線としての扱いになっているようだ(京阪交野市駅~河内磐船駅間のみの乗車も他の一般路線と同じ運賃で可能)。


橋本駅前へ乗り入れる和歌山バス那賀がおととしより激減したようだ。

少し前まで南海和歌山市駅と橋本駅前を結ぶ長距離系統もかなり本数があったように記憶しているが、時刻表を調べてみたら、なんと平日1往復だけになっているではないか! 2014年5月に橋本市を訪れたときは、駅前に停車中の和歌山バス那賀を見ることができたが、この間急激にリストラされたことを知ってショックだった。

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和歌山バス那賀(左)と南海りんかんバス(右)が並ぶ橋本駅前
2014年5月




2006年12月、所用で堺市に行くため、「スルッとKANSAI 3Dayチケット」を使った。
その帰りは、光明池・河内長野・橿原神宮前などを寄り道する大回りの旅に出た。

まず、泉北ニュータウンの南側にある光明池駅から南海バス【1】河内長野行きに乗る。この路線系統は河内長野営業所担当で、光明池・泉北ニュータウンでは少し異色の存在とも言える。R480~R170旧道を走行、ローカル国道の旅が楽しめる路線だ。R480に入るや、ニュータウンの風景から一転、田舎道の雰囲気に変わる。全区間乗り通して600円ぐらいだったと思うが、南海バスの運賃は京阪・阪急バスでは信じられないほどの割高感がある。冬の夕方だったので既に日は傾いていた時分だったかと思う。

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河内長野営業所管轄の【1】系統だが、珍しく三菱ふそうエアロスターが入っていた


河内長野からは近鉄電車乗り継ぎの旅となる。河内長野駅では南海高野線と近鉄長野線が接続しているが、近鉄の行先表示には「長野」と旧国名を略して表記され、一瞬長野県と勘違いしてしまいそうだ(→最近、旧国名も省略せず「河内長野」と表示案内する例が増えている)。まず、古市まで準急|大阪阿部野橋行きに乗る。古市で橿原神宮前行きに乗り換える。列車種別は普通なのか準急、急行なのかは覚えていない。南大阪線でも、古市以東の普通はワンマン運転が行われていて、支線の長野線よりもローカル化している印象さえある。古市を境に旅客需要が大きく変わるため、古市駅では電車の増・解結作業を見る機会が多く、阿部野橋へ向かう電車は古市で増結される。

橿原神宮前の駅ナカはなかなか楽しい。橿原線と南大阪・吉野線とでは出自が異なるゆえ、レール幅も違うままで直通運転が不可能なので、乗り換えが必要だ。しかし、両のりば間の連絡通路には、喫茶店・食堂・土産物屋・ベーカリー・コンビニ・ドラッグストアなどが並んでいて、乗り換えの間に一息つくのも良い。急行|京都行きに大久保まで乗る。大久保から京阪宇治まではバス(京阪シティバス【21】号経路)で移動。

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「京阪シティバス」も過去のものに


宇治からは、2600系0番台の乗り継ぎの旅となる(笑)。宇治線中書島までは試作クーラーの異端車2621F、隣の2番ホームにやってきた急行|淀屋橋行きも7連化された2600系0番台で、京都側先頭車はなんと2601号だった!

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阪急京都線沿線と高島屋とはなぜか不思議な縁がある、と私は思っている。

まず、京都線の終点・京都河原町には高島屋京都店がある。河原町通りの向かい側に阪急百貨店もあったが、高島屋に比べて売り場面積は狭く、しかも後発だったこともあって、京都では阪急ブランドはあまり功を奏でなかったようだ。しかし入口の豪壮な装飾はさすが阪急ブランドだけのことはあり、待ち合わせ場所の目印には大いに役立ったようだ。阪急百貨店が一時期、高島屋と経営統合するとかとでマスメディアを賑わせ、河原町阪急が閉店になったのも経営統合のためだとも言われているが、これも立ち消えになった。河原町阪急の後釜にマルイが出店しているが、やはり高島屋に比べたらカジュアルっぽくて今一つな印象を持ってしまう。

同じく京都市の洛西ニュータウン(西京区)には高島屋洛西店がある。洛西ニュータウンへは阪急桂もしくは洛西口駅前からバスだが、とにかく交通の不便な「陸の孤島」だ。そういえば、地下鉄東西線が洛西ニュータウンへ延伸する構想もあったが、実現の目処は全く立たず、事実上凍結している。洛西の高島屋は京都店の分店で、ラクセーヌ内にある。

大阪側では阪急と高島屋とは直接の関係はないが、京都線・千里線と相互乗り入れをする地下鉄堺筋線にも注目すると、すぐ近くの南海なんば駅前(日本橋駅から徒歩可能圏)に高島屋大阪本店がある。終点・天下茶屋駅では南海電車と接続しており、関西空港・泉州・和歌山・高野山から京都・高槻・千里方面への中継地点であり、南海の特急全列車が停車する。南海と高島屋の関係は深く、大阪本店のほか、堺店(堺東)、泉北店(泉北高速泉ヶ丘)がある。泉北の高島屋は京都洛西と同様、ニュータウン型の百貨店だ。

また、2014年まで南海和歌山市駅ビルに和歌山店もあったが閉店、駅ビルも老朽化のため建替えられる予定だ。和歌山の地盤沈下は著しく、南海和歌山市駅前は寂れている。現在、近鉄百貨店和歌山店(JR和歌山駅前)が和歌山県内唯一の百貨店だ。

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南海線・空港線用7000系(普通銅製車)の兄弟関係と言える高野線用6000系(ステンレスカー)。
7000系は去年全廃となったが、それよりも古い高野線用の6000系(製造初年1962年)は、まだ1両の廃車も発生しておらず健在だ(製造初年から54年)。

南海6000・7000系は、4ドア通勤車でありながら片開きドアが特徴的で、古風な印象を与える。私個人的には京阪1900系(通勤車格下げ後)と少なからず似ているように見える。

さて、ここで以下の素朴な疑問をお持ちの方も多いだろう。

1)なぜ高野線にはステンレスカー、南海線には全銅製車が投入されたのか?
2)なぜ南海線用7000系が、古い高野線6000系よりも先に全廃されたのか?

まず、1)についてだが、南海の車両を受注してきた東急車輛が日本で初めてステンレス車体を開発・採用し、南海向けにももちろん売り込みをしていたと思われるが、ステンレス車体は当時高価で、しかも事故で損傷したときの修繕が難しいため、踏切の少なめの高野線に配置されることになったと言われている。

2)について、南海線は海岸沿いを走るゆえ普通銅製車は塩害のダメージを受けやすいゆえ老朽化が早まり、7000系が全廃されることになったという。反対に6000系はステンレス車体であることが幸いして、まだ1両たりとも廃車が発生していない。



去年引退した南海7000系の写真を何枚かアップしてみました。


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2011年4月 なんばにて 区間急行|みさき公園


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2005~06年に登場したリバイバルカラー 7037F


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7037Fリバイバルカラーのサイドビュー


ちなみに、7000系の兄弟にあたる高野線6000系は今も現役活躍中です。

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2007年4月、「青春18きっぷ」で和歌山を訪れたときに撮影しました。
このとき、JR発足20周年記念で、青春18きっぷは5日分8,000円と大変お得だったので、思わず1枚大人買いをしました。

バス車両自体および駅前の雰囲気はそれほど古くないように思えるが、当時未だ旧式の2ステップ車・方向幕車が多かったけど、今や地方でもノンステップ車の普及が急速に進んでいて、やはり9年前は一昔なんだなぁ、と実感しています。

和歌山の近鉄百貨店は今もなお健在です。

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南海高野線の正式な区間は汐見橋-高野山(極楽橋)間。
汐見橋駅は大阪市浪速区に所在、阪神なんば線(桜川駅)および地下鉄千日前線(同)との乗り換え駅となっているが、南海のこの駅の存在感は薄い。
昔、汐見橋駅が高野山へのターミナルとして賑わっていたようだが、河内長野・泉北・高野山方面への列車は難波駅からの発着となっている。汐見橋-岸里玉出間は高野線の他の区間と完全分断されていて、「汐見橋支線」と呼ばれるほどのローカル線と化している。列車本数も毎時2本だけの閑散としたもので、大阪都心部における忘れられた鉄道となっている。ただし、阪神なんば線開通後、阪神との乗り換えが可能であることから、乗降客数は増えているようだ(往年の活況時代には遠く及ばないが)。汐見橋駅からは大阪ドームなどへ徒歩可能だ。

下の改札口の写真の上の古い沿線案内図に注目!(奇跡的に今年2月まで残っていたが、撤去されたようだ)

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南海バスからの移籍車はメトロ窓が特徴的ですね。
南海からはふそうエアロスターMが大量に転入してきたが、エアロスターKも1台、ほかになんと日野ブルーリボン、レインボーも1台ずつ移籍してきました。

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大阪難波と高野山を結ぶ南海高野線。
難波-高野山(極楽橋)を直通する列車は、現在有料特急「こうや」号を除いて、基本的に橋本駅で乗り換えることになる。橋本-高野山間は単線で列車本数が少なく、基本的に2両編成の各駅停車が行き来するのみとなっている。かつては高野山直通の急行(2ドア・18m通勤車「ズームカー」使用)もそれなりの本数が確保されていたが、橋本以南の閑散区間のワンマン運転開始により、橋本駅で列車系統が事実上分断されることになった。

近年、高野山を訪れる外国人観光客が増加しているようで、特に観光シーズンの休日は非常に混みやすい。ただでさえ「こうや」号の本数が非常に少ないため、橋本で乗り換えを強いられ、高野山行きの短い2両の電車では超満員となり、観光客・旅行客の疲労やストレスは相当なものだろう。短い編成の電車に乗り継ぐためにホーム上をダッシュの光景は、「青春18」シーズンの熱海・大垣・敦賀・相生駅などを連想させるものだ。

しかも高野山への公共交通手段は、残念ながら南海電車しかないのも困ったものだ。
観光シーズンだけでも橋本駅からシャトルバスを運行すればよいと思うんだが・・・

なお、南海橋本駅はJR和歌山線との共同駅舎だ。橋本から和歌山、五条、吉野口方面へはJR和歌山線利用が一番早い。

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