カテゴリ: 【九州・沖縄】バス・私鉄


福岡市の南郊外に位置する福岡県春日市。

春日市は福岡市街地からおよそ10kmの距離にあって、面積14平方キロメートルの小さい市ですが、同市内を通過する鉄道には興味深いものがあります。

春日市を通過する鉄道は、東の端に西鉄天神大牟田線とJR鹿児島本線、西の端に九州新幹線とJR博多南線。

春日市役所は市の東側にあって、JR鹿児島本線・春日駅が最寄り駅。春日駅から東およそ500mのところに西鉄春日原(かすがばる)駅があり、大野城市との境界に囲まれています。春日原駅には急行が停車します。近隣のJR南福岡駅(福岡市博多区)と大野城駅(大野城市)でも、春日市民の利用は多いです。博多へはJR、天神へは西鉄という使い分けができます。

南福岡駅構内の西側(春日市との境界手前)には、JR九州・南福岡車両区があり、近郊型・特急型電車合わせて500両以上が在籍。国鉄時代からの名門電車区で、かつて山陽新幹線博多開業まで583系寝台電車が所属し、九州・西日本を中心に大阪・名古屋、そして間合いで北陸本線特急まで広域運用をこなしていました。

一方、博多南線はJR西日本管轄路線ですが、山陽新幹線の博多車両基地と隣接していて、博多駅から車庫まで南に伸びる回送線を旅客線化したもの(したがって、線路規格は新幹線そのまま)。九州新幹線は博多南線と並走します。博多南線は「青春18きっぷ」で乗車することは不可能。

なお、春日市を通過する一般国道は存在しません。

春日市の観光スポットとして、春日神社(→市名の由来とされる)、福岡県営春日公園、奴国の丘歴史公園・資料館、白水(しろうず)大池公園、ほか多くの古墳・史跡が点在し、古代史のロマンをめぐる旅を楽しめます。

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西鉄天神大牟田線・味坂(あじさか)駅。

味坂駅は福岡県小郡市にあります。当駅は、徒歩数分の圏内に佐賀県との県境があることが特徴。西鉄の路線こそは佐賀県を通らないが、 味坂駅は西鉄で佐賀県に最も接近している駅であるのは、興味深いと思いました。駅から徒歩で西に向かって、九州自動車道のすぐ向こう側が佐賀県との県境になります。

味坂駅には「普通」しか止まりません。1日平均乗降客数は178人(2022年)と、非常に少ないです。ちなみに、味坂駅の天神側隣駅・端間(はたま)駅までの距離は3.0kmで、西鉄全線で最も駅間距離が長いです。

並行するJR鹿児島本線・九州新幹線は、博多から南下して一度佐賀県に入り、再び福岡県を経て熊本県、という順に通過します。

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福岡・北九州近郊エリアの #駅名はちがうが簡単に徒歩連絡できる駅 リストを作ってみました。

両駅間の距離は概ね400m前後以下を目安とします。

箱崎(JR鹿児島本線)   ~ 箱崎九大前、箱崎宮前(地下鉄箱崎線)
吉塚(JR鹿児島本線、篠栗線) ~ 馬出九大病院前(地下鉄箱崎線)
祇園(地下鉄空港線)    ~ 呉服町(地下鉄箱崎線)
薬院(西鉄天神大牟田線)  ~ 渡辺通、薬院大通(地下鉄七隈線)
春日(JR鹿児島本線)   ~ 春日原(西鉄天神大牟田線)
大野城(JR鹿児島本線)  ~ 白木原(西鉄天神大牟田線)
二日市(JR鹿児島本線)  ~ 紫(西鉄天神大牟田線)
天拝山(JR鹿児島本線)  ~ 朝倉街道(西鉄天神大牟田線)
企救丘(北九州モノレール) ~ 志井公園(JR日田彦山線)
西鉄小郡(西鉄天神大牟田線) ~ 大板井(甘木鉄道)
試験場前(西鉄天神大牟田線) ~ 久留米高校前(JR久大本線)



「白木原」「春日原」は、それぞれ「しらきばる」「かすがばる」と読みます。九州では「原」を「はる」と読むようで、「筑前前原」(ちくぜんまえばる)、「原田」(はるだ)などが好例ですね。

「馬出九大病院前」は「まいだしきゅうだいびょういんまえ」と読み、これも難読駅名でしょう。

「天拝山」(てんぱいざん)は、福岡県筑紫野市にある標高257mの山で、大宰府の菅原道真公が幾度も上ったことでも知られます。


今更ながら、学生時代の旅行は以下のようにすればもっと楽しく利徳も大きかったのでは、と思っています。

学生時代は自由な時間が多い反面、金銭面では決して自由とは言えず、旅行などしようと思えばバイト等で稼ぐのが一般的でしょう。しかし、学生の本業は飽くまで学業であり、本来バイトは程ほどにすべきところでしょう。自由な時間の多い学生とはいえ、勉強も部活もバイトも旅行・レジャーもあれもこれもと欲張ると、何もかも中途半端になってしまいかねません。不器用な私はこの兼ね合いで失敗してしまったようで後悔しています。人生は難しいですね。

ここは「選択と集中」という発想で、「本当にやりたいと思うこと」に一点集中するほうが、満足な結果を残しやすいのではと思いました。

学生の旅行といえば、「青春18きっぷ」という選択肢がまず思い浮かぶでしょう。「青春18」での帰省や合宿・ゼミ旅行は、学生ならではの一つの有意義な使い方でしょう。「青春18」の使い方は人それぞれで、忙しい社会人の週末に日帰り旅行で使うということなどももちろん可能です。実を言うと、中学・高校時代から大学2回生の頃までにかけて、日帰り可能な近畿・東海・北陸エリアのJR線は「青春18」などで大方乗ってしまったため、燃え尽き症候群というか虚無感に襲われ「うつ」状態に嵌ったこともあります(これも自分の「青春18」の使い方というか「乗り鉄」の楽しみ方が下手だった由縁だろう)。

時間のある学生時代なら思い切って遠いところへ旅行する、そのためにバイトで集中的にガッツリ稼ぐんだ、という気概で活動するほど、旅行そのものを楽しめるばかりか学業や将来の人生にもプラスになるはずで利徳も大きいと、今頃になって気づきました。自分だったら、九州もしくは北海道へ旅行すべきでした。

* * * *

北海道については先日投稿したので、今回は九州へどんなルートで旅行するのか考えてみました。

関西から九州へは新幹線が一番早いが、他に高速バスやフェリー、航空機などの選択肢も可能です(ここで学割を使いましょう)。特にフェリーはゆっくり眠りにつきながら移動できるので快適で楽しそうですね。「青春18」で山陽または山陰本線を丸一日乗り通すのも良いが、時間がかかって疲れるのが難点でしょう(1990年代~2005年頃まで、京阪神と九州を結ぶ臨時夜行快速もあったが)。

九州内はJR九州のフリー乗車券を利用すればよい。なかなか行きづらい熊本・宮崎・鹿児島など南九州のローカル線を重点的に回る。熊本から船で島原半島へ渡り、島原鉄道に乗って長崎を回るルートも面白いでしょう。台風の被害で廃止された高千穂鉄道もぜひ乗っておくべきだったでしょう(高千穂からバスで南阿蘇鉄道高森線へ抜ける阿蘇岳横断ルートは最高の絶景でしょう)。

行動人数も、できれば一人旅にしたいところ。仲間とワイワイ盛り上がるのも結構なことですが、私にはゼミ合宿や卒業旅行ぐらいで十分ですね(卒業旅行もできれば一人旅で行きたいところ)。ただ、遠方の親戚や友人のところへは積極的に訪ねるようにしたいもの。特に叔父・叔母に顔を見せに行けば、家族も喜ぶでしょう(場合によっては航空料金片道分ぐらい親から援助してもらえるかもしれません)。


2020年7月、活発化する梅雨前線の影響で熊本県をはじめ九州各地を襲った記録的豪雨災害。

特に熊本県南部、日本三大急流の一つとして知られる球磨川流域を走るJR肥薩線およびくま川鉄道は橋梁流出など壊滅的な被害を受け、復旧に数年単位を要する状況です。新型コロナウイルス感染拡大が続く中での甚大災害であり、せっかくの豊富な観光資源も台無しで心が痛みます。

そんな中、くま川鉄道(人吉~湯前)は、全国各地から心強い支援の声が寄せられ、一日も早い復旧に向けて動き始めています。

さっそく朗報ですが、今週被災した気動車KT-500形(全5両、2014年製造)のうち、1両(KT-503号・「春」)のエンジンが奇跡的に動いたと発表。KT-500形の5両全て浸水で被災する中、複数の鉄道会社から協力支援を受けています。若桜鉄道(鳥取県)の車両整備支援により、KT-503形のエンジンが起動し、走行可能なことが確認されたとのこと。KT-503奇跡の復活がくま川鉄道の再開への明るい光となりそうですね。

くま川鉄道は利用客の約8割を地元高校生が占める「通学の足」。沿線の高校の閉校もあり、人吉市へ通学する学生が増加し混雑率が上がっているそうです。それだけ、復旧を求める声は切実なもので、くま川鉄道再開に向け、国が復旧費の97%を実質負担するため熊本県と沿線市町村が協議入りしています。また、グッズ販売や被災支援企画きっぷセットも他の鉄道会社が代行する形で販売されており、支援の輪が広がっています。


7月豪雨被害のくま川鉄道KT-503、奇跡の復活(レイルラボ)
https://raillab.jp/news/article/22400

「通学の足」くま鉄全線不通 沿線高校生「代替バスを」訴え(西日本新聞)
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/625419/



国内最大のバス事業者である西鉄バスグループは、深刻な運転手不足を理由に福岡市近辺の路線バスを3月ダイヤ改正で減便することを明らかにしました。

JR博多駅と天神地区を経由して福岡市街地を循環するバスを廃止、本数を減らして往復便に切り替えると言います。ほかに、福岡市内近辺路線の最終便の運行時間を早める予定です。

全国的にバス運転手不足が深刻化しているとのことで、関西地方も他人事ではありません。


西鉄、来月から福岡市近辺で路線バス減便
https://www.sankeibiz.jp/econome/news/180224/ecc1802240723004-n1.htm


JR九州の筑肥線。

筑肥線は福岡市の姪浜と佐賀県の伊万里駅を博多湾~玄界灘に沿って結ぶ路線です。

この路線は、JR(九州)路線の中ではいろんな意味で異色の存在です。

まず、筑肥線は唐津付近を境に東西で全く違う性格を持っています。
姪浜-唐津-西唐津間は福岡市営地下鉄空港線(福岡空港・博多方面)と相互乗り入れして関係上、九州内のJR在来線では唯一の直流電化区間となっています。姪浜-筑前前原間は福岡市近郊の通勤路線で複線区間、都市鉄道そのもの。筑前前原-唐津-西唐津間は電化はされているものの単線区間となり、ローカル色が濃くなります。博多湾の浜辺に沿い景色の良いところです。福岡市交車が乗り入れるのも筑前前原・筑前深江までで、それより先、JR九州の直流通勤型電車(103系1500番台、303系、305系)の独壇場です。なお、唐津-西唐津間は正式には唐津線(久保田-西唐津間)の一部であり、唐津線は唐津-西唐津間のみ直流電化、他は非電化となっています。

筑肥線の残る西側、山本-伊万里間は内陸山間部の単線非電化のローカル線。唐津-山本間は唐津線で結ばれていて、筑肥線は分断された状態です。なお、この区間の列車は唐津・西唐津から発着しており、福岡空港・博多方面からの電車との接続が考慮されています。

かつては、筑肥線は博多駅から伊万里まで一本の非電化路線として成り立っていたが、博多-姪浜間は福岡市営地下鉄開通に合わせ1983年廃止。廃止前の博多-姪浜間は地下鉄福岡空港線とは異なる迂回ルートでした。姪浜-唐津-西唐津間は地下鉄乗り入れを前提に電化され、ローカル線から都市近郊鉄道に生まれ変わりました。電化に合わせて103系1500番台を新製、車体構造は当時量産中の201・203系、顔は105系という、東京・大阪を中心に活躍中の103系とは違うものでした。

電化と引き換えに、国鉄線としての博多駅乗り入れはなくなり、筑肥線は福岡市内の他の国鉄・JR線とは接続しない形となります。すなわち、「離れ孤島」状態。そのため、福岡市内の筑肥線各駅は国鉄・JR指定の「福岡市内の駅」から除外されました。




京阪のふそうP-MP218といえば、バスコレ第19弾のモデルにもなりましたね。
新呉羽ボディで後のスタイルが、方向幕と窓(2枚)が独立した配置で、同時期のエアロミディMKと同じスタイルで特徴的でした。山科・大津・高槻・枚方営業所に配属されました。交野営業所にも一時的に配置されたことはあるが・・・
除籍後は群馬中央、東野交通、諏訪バスのほか沖縄バスなどで活躍を続けます。この沖縄バスのものは今もなお現役のようですね。

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