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2011年3月11日東日本大震災の翌日に実施されたJRグループダイヤ改正について、少し書いてみようと思います。

このダイヤ改正の目玉といえば、九州新幹線博多-鹿児島中央間の全面開通でしょう。同じ卯年の1975年山陽新幹線博多開通を連想させるものだったようにも思われます。
山陽新幹線新大阪から九州新幹線の直通運転開始と引き換えに、鹿児島本線特急列車の大幅削減など九州内在来線の列車体系はもちろん大きく変わりました。

このダイヤ改正で消えた2つの大きなもの。

一つは485系<雷鳥>。
関西と北陸を結ぶ特急列車は681・683系<サンダーバード>に一本化。
JR西日本管内における485系の営業運転は<北越>を除いて事実上終了となりました(北近畿地区で活躍する485系からの改造183系は健在だったが、381系に置き換えられた後、287・289系に)。

もう一つはキハ58系。
高山本線富山口のワンマン普通列車で最後の活躍をしていたが、これをもってキハ58系の営業運転も一つのピリオドを打ちました(その後、イベント用改造車が残るのみとなる)。

このダイヤ改正は4年後の北陸新幹線金沢開通を控えて、重大な段階を迎えたものだったようにも思います。485系やキハ58系のほか、大糸線のキハ52も引退、583系から近郊型改造を受けた419系もかなりの長寿を保っていたが521系に置き換えられるなど、北陸地区の国鉄型車両一掃が加速します。翌年2012年ダイヤ改正では583系急行<きたぐに>および寝台特急<日本海>の定期運転が終了、また一つ国鉄の遺産が消えます。


近畿圏では、大阪駅ビル開業を控え、大阪駅への集中が進み、大阪環状線・阪和線・大和路線を含め、京阪神地区主要各線で15分ヘッドダイヤが共通採用されます。ダイヤ改正に先行して前年2010年の年末に225系近郊型電車がJR京都・神戸線と阪和線に登場(翌年までにJR宝塚線にも投入)。JR東西線北新地駅ホームドア化のため、おおさか東線経由の直通快速を3ドア223系から4ドアロングシートの207・321系に置き換え。また、これに合わせた車両需給の関係上、阪和線からJR京都線普通電車に205系0番台がカムバック(車体帯は207・321系風のデザインに変更)。JR宝塚線大阪駅直通列車増発と引き換えに、学研都市線・JR東西線の昼間の快速はJR宝塚線塚口駅で折り返し。大和路線の381系<やまとじライナー>は廃止、北近畿地区特急に転用。大阪環状線では阪和線・大和路線からの快速電車停車駅を増やす代わりに、全体的に減便となり、大阪市内にもかかわらず、西半分の快速通過駅では15分に1本しか電車が来ないという問題も生まれました。


国鉄キハ66系気動車は、思えば現在の近郊型車両の礎だったと言えます。

キハ66系は1975年に登場。「一般型気動車」に分類されるが、両開き2ドア、転換クロスシート(ドア付近はロングシート)、電動式行先表示器、そして当時の気動車では珍しく通勤・近郊型電車で採用されているAU75形集中型クーラーを搭載するなど、気動車としてはピカイチした。当時、国鉄で転換クロスシートを使用している例は新幹線0系ぐらいで、急行型車両を凌駕するものでした。

山陽新幹線博多開通に合わせ、筑豊地区の快速列車に投入。
2両編成(キハ66+キハ67)×15本の30両で、その後の地方都市への投入も期待されるが、製造コストが高価ということもあって量産に至りませんでした(→その後の一般型気動車は非冷房のキハ40系となる)。キハ66系は全車JR九州に継承、九州を離れることなく終生を迎えることになりそうです。

キハ66系の登場時のカラーは急行型気動車キハ58系と同じものとし、当初は急行列車にも使用されるが、1980年10月ダイヤ改正で急行運用は消失。転換クロスシートかつ高出力エンジンということもあって、乗り心地や居住性そして機能性はキハ58系に比べて大幅に改善されるが、一部ロングシートでデッキ無しという点で優等列車にふさわしいかという疑問が残り(車内の壁の色も一般型車両と同じ緑系)、いわば「遜色急行」として語られることも多いです。

結局、わずか30両のみの少数派にとどまったキハ66系ですが、これが後世の鉄道車両に伝えた功績は大きいでしょう。

キハ66系のレイアウトは、4~5年後に登場する関西の新快速用117系電車に継承されます。大手私鉄との競争の激しい関西にあって、料金不要・高速の新快速といえども老朽化の目立つ153系急行型電車では苦戦するばかり。阪急・京阪特急を凌駕する車両デザインが求められます。大阪鉄道管理局は新快速用後継車両の設計に取りかかり、それが117系となって両開き2ドア・転換クロスシートを取り入れたものとなりました。内装は阪急を意識してか落ち着いた木目調板張りとし、足回りは特急型車両並み、ハード・ソフト両面で旧来の急行型車両を上回るものとなり、優等列車並みの接客設備で料金不要の近郊型電車としては破格の出来で好評を博します。

117系はその後名古屋都市圏にも投入され、JR発足後の大都市圏(首都圏を除く)近郊型電車に大きな影響をもたらしました。

JR発足間もない頃、JR各社から3ドア転換クロスシートの新型近郊型電車が花盛り(JR西221系、東海311系、九州811系、北海道721系)。3ドア転換クロスシートといえば、実は近鉄5200系が初めてで、子会社の近畿車輛がJR西日本に5200系のデザインを売り込んで221系を製作したという噂もあります。221系の登場は私鉄王国関西の勢力図を大きく変える突破口となりました(阪急はJRに苦戦するばかりの一方、京阪特急は8000系登場→2階建て車連結→プレミアムカー連結という豪華路線が進化している)。

3ドア転換クロスシート車も一般的となり、それは気動車にも大きな影響を与えます。JR東海・快速<みえ>用のキハ75系は気動車で初めて3ドア転換クロスシートとなり、311系と似たデザインです。キハ75系はキハ66系以来のハイクオリティな快速用気動車と言えるでしょう。JR西日本でも223系のデザインに基づいて作られたキハ122・127系が姫新線姫路口に登場しました(ただし2ドア)。キハ120よりもキハ127系のほうが断然ハイクオリティです。

キハ66系の現況ですが、筑豊本線・篠栗線電化以降、生まれ故郷の筑豊地区を離れ、長崎地区で余生を過ごしています。登場から40年以上経過しており、いよいよ引退へカウントダウンといったところでしょう。



九州と本州を結ぶ在来線列車は、山陽新幹線博多開通(1975年)前は東京・名古屋・大阪方面および山陰本線から特急・急行列車が旺盛に運転されていました。しかし、博多開通後、昼間の本州~九州直通列車は大幅に削減、東海道・山陽寝台列車は残るものの、これも2009年までに全廃。

現在、本州と九州を結ぶ、すなわち関門海峡を渡る在来線列車は普通列車のみとなっています。

少し以前までは、九州から415系などが山陽本線~宇部線宇部新川まで直通していたし、山陰本線から関門海峡を渡って小倉まで直通する列車もありました。JR発足当初は米子から博多までの特急<いそかぜ>(ロングラン・大阪<まつかぜ>の残滓、キハ181系)が1往復あったが、運転区間は徐々に短縮、九州内では小倉以西が打ち切られるほか、最終的には益田-小倉間のみの運転となり、かつての長編成<まつかぜ>の見る影もない惨めな状態で2005年に廃止(→山陰本線益田-下関間は優等列車のないローカル線に転落)。

ほかに、国鉄末期~JR発足初期のころ、485系<にちりん>の下関直通もあり、485系の本州乗り入れは山陽新幹線博多開通以来の復活となるが、1992年ごろに廃止。

関門海峡を通る415系の今後も気になります。
交直流境界区間にあたるため、JR九州の交流専用電車で運用することは不可能。かといって短編成の気動車では北九州都市圏だけあって輸送力不足な感じも・・・。


名古屋と博多を東海道山陽経由で結んだ寝台特急<金星>。

<金星>は1968年10月改正(ヨンサントー)で登場しました。
使用車両は客車(ブルートレイン)ではなく、583系電車。
寝台電車581・583系はもともと配置区を絞り、超広域運用をこなしていたことは有名です。
西日本地区向けは当初、南福岡電車区にて一括管理、もちろんこの<金星>も担当していました。
<金星>の車掌乗務は名古屋車掌区の担当だったようです。
名古屋到着後、一旦神領電車区へ引き上げて折り返し運転をしていました。

設定当初、昼間の<つばめ>(名古屋-熊本)と共通運用が組まれていました。
1975年の山陽新幹線開通後、<金星>編成は間合いで北陸特急<しらさぎ>運用にも入ります。

上越新幹線暫定開通の1982年11月15日ダイヤ改正で廃止。

その後も、<金星>は臨時列車として残ります(ただし座席のみの14系客車で運転)。
あまり知られていないかもしれないが、JR発足後もしばらく<金星>は残り、JR東海・西日本・九州3社を跨ぐ貴重な列車でした。最終的に廃止されたのは1992年だったようです。


JR九州は来春ダイヤ改正で、特急<きりしま>の最大8割をワンマン運行とする方向のようです。特急列車のワンマン化について安全性が懸念されており、沿線住民の反発は強いです。

これと同時に、宮崎県内ローカル列車の大幅削減も行われる模様。
日豊本線佐伯-延岡間の普通列車を1.5往復に削減するほか、高鍋-宮崎間、都城-国分間、そして日南線などでも本数削減を計画。

また、鹿児島中央-霧島温泉郷を結ぶ観光列車<はやとの風>の定期運行も中止となる見込みです。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171212-00010000-qbiz-bus_all



JR九州の筑肥線。

筑肥線は福岡市の姪浜と佐賀県の伊万里駅を博多湾~玄界灘に沿って結ぶ路線です。

この路線は、JR(九州)路線の中ではいろんな意味で異色の存在です。

まず、筑肥線は唐津付近を境に東西で全く違う性格を持っています。
姪浜-唐津-西唐津間は福岡市営地下鉄空港線(福岡空港・博多方面)と相互乗り入れして関係上、九州内のJR在来線では唯一の直流電化区間となっています。姪浜-筑前前原間は福岡市近郊の通勤路線で複線区間、都市鉄道そのもの。筑前前原-唐津-西唐津間は電化はされているものの単線区間となり、ローカル色が濃くなります。博多湾の浜辺に沿い景色の良いところです。福岡市交車が乗り入れるのも筑前前原・筑前深江までで、それより先、JR九州の直流通勤型電車(103系1500番台、303系、305系)の独壇場です。なお、唐津-西唐津間は正式には唐津線(久保田-西唐津間)の一部であり、唐津線は唐津-西唐津間のみ直流電化、他は非電化となっています。

筑肥線の残る西側、山本-伊万里間は内陸山間部の単線非電化のローカル線。唐津-山本間は唐津線で結ばれていて、筑肥線は分断された状態です。なお、この区間の列車は唐津・西唐津から発着しており、福岡空港・博多方面からの電車との接続が考慮されています。

かつては、筑肥線は博多駅から伊万里まで一本の非電化路線として成り立っていたが、博多-姪浜間は福岡市営地下鉄開通に合わせ1983年廃止。廃止前の博多-姪浜間は地下鉄福岡空港線とは異なる迂回ルートでした。姪浜-唐津-西唐津間は地下鉄乗り入れを前提に電化され、ローカル線から都市近郊鉄道に生まれ変わりました。電化に合わせて103系1500番台を新製、車体構造は当時量産中の201・203系、顔は105系という、東京・大阪を中心に活躍中の103系とは違うものでした。

電化と引き換えに、国鉄線としての博多駅乗り入れはなくなり、筑肥線は福岡市内の他の国鉄・JR線とは接続しない形となります。すなわち、「離れ孤島」状態。そのため、福岡市内の筑肥線各駅は国鉄・JR指定の「福岡市内の駅」から除外されました。

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このたびの九州北部の集中豪雨により被災・避難された皆様にお見舞い申し上げます。

久大本線の橋梁が流出し、昨年の熊本地震で寸断されている豊肥本線とともに、九州内陸部を横断する交通網が麻痺状態です。一日も早い復旧そして復興をお祈り申し上げます。


さて、JR九州の415系について簡単にレポートしてみたいと思いました。

九州島内JR線の電化区間は、福岡市営地下鉄と直通している筑肥線を除いて、交流電化です。

かつて山陽新幹線開通前は、関門トンネルを潜り抜けて本州の山陽本線への直通運転が活発で、交直流両用の457系や485系、583系などが行き来していましたが、新幹線博多開通後、九州の優等列車は夜行・寝台および(主に山陰方面への)気動車を除いて、本州乗り入れがなくなったため、基本的に交流専用の電車で用が足りるようになりました。実際、485系は交直流切り替えスイッチを使用停止にし、実質的に交流専用として使用されるようになりましたが、国鉄末期~JR初期の一時期、「にちりん」の下関乗り入れが設定され、久しぶりに直流区間乗り入れを果たしたこともありました(運転開始当初、交直流切り替えスイッチをめぐってハプニングが起こったエピソードがある)。

福岡・北九州・熊本・大分などの都市圏近郊輸送向けには交直両用の近郊型電車421系や415系などが使用されてきました。彼らも10年ほど前まで、関門トンネルを抜けて下関から山陽本線新山口まで直通していました。

しかし、JR会社境界をまたぐ在来線列車が年々減らされ、九州と本州をまたぐ列車も例外ではありません。東京・大阪方面からの寝台特急は2009年全廃となりました。

JR九州の新型電車は既に700もしくは800代の形式を名乗り、九州島内の交流電化区間専用を前提としています。485系や475系は老朽化で引退しており、交直流両用の電車は415系のみが残っています。近年、JR東日本の常磐線にE531系の大量投入で玉突きとなった415系が新たに加わりました。

しかし、415系も製造から40年以上経過しており、今後の予断は許せません。
415系は現在、日豊本線および交直流切り替えの関門トンネル区間などで運用中ですが、気になるのは関門区間の今後。
415系の老朽化による引退後、関門区間に充てる車両としては気動車もしくは蓄電池電車あたりが考えられそうです。コストの高い交直両用電車を新規で製造することはちょっと考えにくいですね。


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