カテゴリ: 【首都圏】私鉄・地下鉄・バス


東武鉄道日光線・新古河(しんこが)駅。 

新古河駅は埼玉県加須市(かぞし)にあります。「古河」という地名は、渡良瀬川を挟んだ対岸の茨城県にあり、市の名前になっています。隣県の市名を名乗る駅名が地味に気になりました。古河市にはJR東北本線(宇都宮線)・東北新幹線が通っており、東北本線・古河駅は同市内唯一の鉄道駅。また、古河駅は東北本線の駅で唯一茨城県にあります。

新古河駅とJR古河駅の直線距離はおよそ2km。かつて、両駅間を結ぶ東武鉄道バスがあったが、今はなくなったようです。また、古河市役所はなぜか市街地から離れた場所にあり、JR古河駅から南東約5km。

新古河駅は、実は埼玉・茨城・栃木3県境に最も近い駅。ちなみに日光方の隣駅・柳生駅は、埼玉・栃木・群馬3県境の最寄り駅であります。埼玉県加須市は茨城・栃木・群馬3県に隣接しています。なお、東武鉄道は茨城県は通っていないが、柳生駅の隣(日光方)の板倉東洋大前駅は群馬県板倉町、その次からは栃木県です。

東武日光線にはJR新宿方面から東北本線経由で特急【日光】【(スペーシア)きぬがわ】が乗り入れており、栗橋駅(埼玉県久喜市)構内に東北本線と東武日光線との渡り線が設けられています。日光・鬼怒川温泉への観光アクセスは、長年東武と国鉄・JRは競合関係だったが、2006年に直通運転を開始し、協調路線に変わってきているようです。


小田急バスの長大路線で知られる【宿44】(新宿駅西口-武蔵境駅南口)。 当【宿44】は、走行距離18kmを超える都内でもトップクラスの長大路線。東京都心部と郊外を結ぶ長距離の一般路線バスが今も走っていることに驚きました。しかし、全国的なバス運転士不足と運送業2024年問題の影響で、【宿44】は、2024年3月16日に廃止されることになりました。

新宿駅前(新宿駅西口)に発着する小田急の一般路線バスは、【宿44】と他1つのみで、毎日運行の路線系統はこの【宿44】が唯一です。【宿44】系統の走行経路は、新宿駅前から国道20号線(甲州街道)を南西に進み、杉並区内で進路を北西に転じて井の頭通り(東京都道14号線)を走り、吉祥寺駅を通るもので、京王線と京王井の頭線に沿ったルートであるのは興味深いです。

小田急バスは、実は小田急沿線から離れたJR中央線沿線の吉祥寺・三鷹・武蔵境駅前に多くの路線が乗り入れています。

3月16日以降は、新宿駅西口~吉祥寺駅中央口間を休日午前中のみ1便運行します。

なお、新宿駅西口発着のもう一つの小田急バスの一般路線は、(臨時)新宿駅西口~よみうりランド(6月1日~6月30日の日曜のみ運行)があります。


小田急バス公式ページより
https://www.odakyubus.co.jp/news/item/bb2540c55dda3a14dbbd71896328327298e4f490.pdf

都内の長大路線バス「宿44」廃止へ 運転士不足などで 休日AMに代替便も 小田急バス
(乗りものニュース)
https://trafficnews.jp/post/131085




東急のネタな駅名を2題。

目黒線・洗足駅と池上線・洗足池駅。読み方はそれぞれ「せんぞく」「せんぞくいけ」です。

両駅は「近くて遠い」関係にあります。目黒線・洗足駅は東京都目黒区洗足2丁目、池上線・洗足池駅は同大田区東雪谷1丁目にあり、両者間の直線距離は南北およそ1km。中間に東急大井町線・北千束(きたせんぞく)駅があります。

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目黒線・洗足駅は、元々「碑文谷駅」として計画されていたものの、この地が「洗足田園都市」という分譲地だったことが、駅名の直接の由来です。池上線・洗足池駅と駅名が似ているのは、開業当初目黒線が目黒蒲田電鉄、池上線が池上電気鉄道だった名残です。

池上線・洗足池駅北には洗足池公園があり、東京都指定の名勝です。園内の水生植物園、厳島神社が鎮座する弁天島、池月橋などが見どころで、桜の名所にもなっています。洗足池を南に向かって出た水は「洗足流れ」となり、かつては農業用水として利用されたが、現在は川沿いに桜が植えられ、住民の憩いの場になっています。

洗足池公園近くの地下には、建設中の中央新幹線(リニア新幹線)第一首都圏トンネルが通過しています。

洗足駅から洗足池駅への乗車ルートは、

洗足~(東急目黒線)~大岡山~(東急大井町線)~旗の台~(東急池上線)~洗足池

で、2回乗り換えが必要です。乗り換え時間等を考えると、徒歩のほうが早いでしょう。

「洗足」と「千束」の読み方は同じ「せんぞく」の通り、両者の関係性に察しがつきます。元々「千束」という漢字表記だったようです。「千束」の由来は仏教用語の「千僧供料」(せんそうくりょう)から来ているようで、千束の稲が貢租(税)から免除されていたとするする説や、「大池」(=洗足池)を水源として灌漑に利用されたので稲千束分の税が免ぜられていたとする説などがあります。のちに身延山から常陸へ湯治に向かう道中の日蓮が、この池のほとりで休息し足を洗ったという話から、「千束」から転じて「洗足」になったと言われます。


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一昔前の地下鉄(東京メトロ)丸の内線といえば、こんなイメージでしょう。

初めて東京へ旅行したときに撮影しました。撮影地は不明です。
 


東京都営地下鉄大江戸線に珍しい名前の駅名、「勝どき」駅が存在します。

所在地は東京都中央区勝どき2丁目。「勝どき」は町名になっていますね。開業は2000年。東京港の月島2号埋立地(明治-大正期に造成)にあります。もともと工場や倉庫が多く立地していたが、2000年の勝どき駅開業以降、晴海アイランドトリトンスクエアをはじめ、高層住宅地やオフィスビルへの建て替えが進み、周辺人口が急増しました。

「勝どき」は、もともと「勝鬨」という漢字表記ですが、「鬨」という漢字は常用漢字に含まれないため、しばしばひらがなが使われるとのこと。「勝鬨」の由来は、「勝鬨橋」から来ています。「勝鬨」とは、戦や試合に勝利したときに上げる大きな声のこと。日露戦争(1904~05年)で日本が勝利したときに築地と月島の間(隅田川)に開通した渡し舟を「勝どきの渡し」と呼んだことから、この地名が生まれたそうです。「勝鬨橋」は1940年建設、日本で現存する数少ない可動橋で、国の重要文化財にも指定されています。

勝どき駅の1日平均乗降人員は73,900人(2021年度)。大江戸線内では新宿駅、大門駅に次ぐ第3位で、都営地下鉄単独の駅では最多とのことです。勝どき駅の隣は、築地市場駅と月島駅。

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【参考資料】
勝どきの地名の由来は?意外と知らない地名の由来(hige-llc 東京の歩き方)
https://ameblo.jp/hige-llc/entry-12414003405.html

かちどき橋の資料館(東京都建設局)
https://www.kensetsu.metro.tokyo.lg.jp/jigyo/road/kanri/gaiyo/kachidoki/index.html

勝鬨橋の橋梁内部に入る(デイリー ポータルZ)
https://dailyportalz.jp/b/2007/11/06/a/index.htm

勝どき駅(Wikipedia)

勝鬨橋(Wikipedia)

晴海アイランドトリトンスクエア(Wikipedia)



京王井の頭線。

京王電鉄は、日本国内の鉄道において、ある意味貴重な存在です。

それは、レール幅。京王電鉄は井の頭線を除いて、1372mm(4feet-6inch)という珍しい規格です。1372mmのレール幅を採用している国内の鉄道は、他には都電荒川線・東急世田谷線しかありません。1372mmというレール幅は「馬車軌間」と呼ばれたもので、都電・東急世田谷線そして京王電鉄の一部の路線は、もとは馬車鉄道という路面電車でした。

同じ京王電鉄でも、井の頭線だけは、国鉄・JR在来線と同じ1067mm(狭軌)。したがって、井の頭線と京王の他路線との直通運転は不可能です。井の頭線は、渋谷駅と吉祥寺駅(東京都武蔵野市)を結ぶ12.7kmの路線。井の頭線のレール幅が1067mmである理由は、小田急系列の帝都電鉄の路線として開業したため。

井の頭線は途中、下北沢駅で小田急、明大前駅で京王線、終点・吉祥寺駅でJR中央線と接続。下北沢駅の小田急線は地下、京王井の頭線は地上ホームです。

井の頭線のダイヤは、普通・急行の2種別が設定されています。普通・急行とも終日運転です。急行は、全17駅のうち6駅に停車(臨時で駒場東大前駅、井の頭公園駅にも停車)。永福町駅で緩急連絡が行われます。

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(参考資料)
なぜ京王線の線路幅は都電サイズ?
「元 京王電車を通る」標柱にヒントあり 廃線をたどる(内田宗治)
https://trafficnews.jp/post/113475/2

Wikipedia 京王井の頭線

 


首都圏の2桁国道の一つ、国道16号線。

国道16号線は、首都圏を環状に結ぶ一般国道。環状国道ゆえ、起点と終点はともに神奈川県横浜市西区高島町交差点。起点から時計回りに、

(神奈川県)横浜市→(東京都)町田市→(神奈川県)相模原市→(東京都)八王子市→(埼玉県)川越市→さいたま市→(千葉県)柏市→千葉市→八千代市→木更津市→富津市→【海上区間】→(神奈川県)横須賀市→横浜市

の順に巡ります。海上区間(=分断区間)は東京湾を横断する富津岬(千葉県富津市)~観音崎(神奈川県横須賀市)間。

この国道の驚くべき点は、総延長。総延長は348.4kmと意外に長く、国道総延長上位にランクインしています。これは近畿周辺の3桁国道平均を上回る距離ですね。総延長のうち、陸上区間が343.4kmなのに対して、海上区間はわずか5.0kmというのも、これまたびっくり。

東京湾を横断する道路といえば、東京湾アクアラインがあるが、国道16号線ではないので注意。国道16号の海上区間は、東京湾フェリー(金谷港~久里浜港)で結ばれています。

全線にわたって大都市近郊エリアであることから、随所で渋滞が発生しやすく、全区間走破するには相当時間がかかり疲れそうですね。


東京の難読駅名の一つ、「舎人(とねり)」。

舎人駅は、東京都足立区の東京都交通局日暮里・舎人ライナーにあります。

日暮里・舎人ライナーは2008年開業の新しい鉄道路線で、新交通システムが採用されています。当路線は、日暮里駅-見沼代親水公園駅間を結ぶ9.7kmの路線。舎人駅は、舎人公園駅(南)と見沼代親水公園駅(北)の中間に位置します。 足立区の最北端に位置し、埼玉県草加市との境界に近い場所にあります。

「舎人」という地名の由来は、舎人親王(天武天皇の皇子)に由来する説、舎人(古代宮廷に仕え整備や雑用を行う下級役人が住んでいたという説、アイヌ語の「石の転がる平地」を意味するトネ・イリに由来する説などがあります。

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東武日光線・柳生(やぎゅう)駅。

「柳生」といえば、関西では奈良奥山の里を連想されるでしょう。

東武鉄道の柳生駅は、埼玉県加須(かぞ)市にあります。柳生駅は普通のみ停車、一日の乗降客数は2021年度で948人です。以前は区間快速が停車し、また当駅から東武動物公園方面へ乗り換えなしで結ぶ列車もありました。

さっそくですが、柳生駅の見所といえば、埼玉・栃木・群馬3県境地点。 当駅から東へ徒歩700mの場所にあります。平地で3県が接する唯一の地点ということもあって、地味ながら注目スポットとなっています。「柳生の3県境」と呼ばれたりもします。そのすぐ先には渡良瀬遊水地が広がります。もともと県境に沿って渡良瀬川が流れていたが、明治・大正期に流路が付け替えられ、埋め立てられ水田になったという経緯があります。

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ちなみに、埼玉・群馬・栃木3県境こと「柳生の3県境」から南東およそ2.4km離れた地点に、埼玉・栃木・茨城3県境(渡良瀬川上)があります。


東京の私鉄の難読駅名を一つ。

東急「等々力」駅。「とどろき」と読み、東京都世田谷区の大井町線の駅です。 東京都市大学附属中学・高校の最寄り駅であることから、「東京都市大学等々力中学校・高等学校前」という長い副名称が付いています。

当駅は大井町線における最後のホームドア設置駅。これをもって、世田谷線・こどもの国線を除く東急全駅へのホームドア・センサー付き固定式ホーム柵の整備が完了しました。

等々力といえば、東京都区内唯一の自然渓谷、等々力渓谷で有名。等々力駅から南数百メートルの等々力渓谷公園&等々力不動尊内に湧き出ています。

同音の「とどろき」駅は、他に「驫木」(JR津軽線、青森県)と(廃止)「動木」(野上電鉄、和歌山県)が存在します。

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全国に「大久保」という駅名は複数存在します。関西エリアでは、近鉄京都線(京都府宇治市)とJR山陽本線(兵庫県明石市)にあります。ちなみに首都圏では、JR山手線の「新大久保」駅(東京都新宿区)が、まず思い浮かぶでしょう。

さっそくですが、京成大久保駅について調べてみました。

京成大久保駅は千葉県習志野市にあります。乗り入れる路線は京成本線。1926年の開業当初、純粋な「大久保」駅でした。5年後の1931年に「京成大久保」に改称されています。わずか5年で「京成大久保」に改称された理由ですが、近鉄京都線の大久保駅と関係があるようです。

近鉄大久保駅は、1928年奈良電鉄の大久保駅として開業。京成の大久保駅開業から2年経過していますね。遠く離れた旧・奈良電の大久保駅との混同を避けるために、わざわざ「京成大久保」に改称したという話になりますが、どうなんでしょうか?

京成大久保駅周辺はいわゆる文教地区であり、日本大学や東邦大学の最寄り駅で、駅前商店街は学生街となっています。近鉄の駅でいえば、長瀬(近畿大学前)というところでしょうか。乗降客数は京成全駅の特急通過駅ではトップだそうです。

ちなみに、私鉄(民鉄)の「大久保」駅は、近鉄の大久保駅と京成大久保駅の2つだけとなります。


西武池袋線の秋津駅。

西武秋津駅の所在地は東京都東村山市秋津町5丁目ということになっているが、駅構内は東京都東村山市・埼玉県所沢市・東京都清瀬市の3市、1都1県に跨る、ある意味「カオス」な駅です。

秋津駅南口広場は東村山市、北口バスのりばは清瀬市に設置されているようです。

西武秋津駅から西へ約400m徒歩で、JR武蔵野線に乗り換えが可能です。

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西武秋津駅前周辺地図

さらに面白いことに、西武池袋線は、秋津駅から池袋方面へ一つ隣の駅、清瀬(東京都清瀬市)を過ぎると、少しだけ埼玉県新座市を掠り、再び東京都(東久留米市)に戻ります。

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西武池袋線 東久留米~清瀬~秋津付近地図
※地図上の「西武新宿線」は「西武池袋線」の間違いです

東村山市内の鉄道駅について。

JR武蔵野線・新秋津駅のほかは、全て西武鉄道の駅です。以下、そのリストを挙げます。

新秋津  :JR武蔵野線
秋津   :西武池袋線
東村山  :西武新宿線・国分寺線・西武園線
西武園  :西武西武園線
武蔵大和 :西武多摩湖線
多摩湖  :西武多摩湖線
萩山   :西武拝島線・多摩湖線
久米川  :西武拝島線
八坂   :西武多摩湖線


面積狭小市域の東村山市(17.14k㎡)にあって、西武鉄道の駅が8個存在し、複数の路線に広く分散しています。池袋線の秋津駅から東村山市内の西武他駅へ鉄道で行く場合、

秋津~(池袋線下り)~所沢~(拝島線)~東村山ほか

の乗車ルートで回ることになり、一旦埼玉県に抜ける必要があります。

なお、JR新秋津駅から西武バス【久11-1】【久11-2】久米川駅行き、東村山市コミュニティバス「グリーンバス」東村山駅東口行きが発着しています。

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東村山市内 西武鉄道各駅


#駅名はちがうが簡単に徒歩連絡できる駅 JR武蔵野線編を作ってみました。

西船橋      ~ 京成西船(京成本線、北400m)
新松戸      ~ 幸谷(流鉄流山線)
南流山      ~ 鰭ヶ崎(流鉄流山線、東500m)
南越谷      ~ 新越谷(東武伊勢崎線)
北朝霞      ~ 朝霞台(東武東上線)
新秋津      ~ 秋津(西武池袋線)
新小平      ~ 青梅街道(西武多摩湖線、東400m)
府中本町     ~ 府中(京王線)、府中競馬正門前(京王競馬場線)


「幸谷」は「こうや」、「鰭ヶ崎」は「ひれがさき」、「北朝霞」は「きたあさか」、「朝霞台」は「あさかだい」と読みます。「朝霞」は埼玉県の市名にもなっています。ちなみに関西エリアの山陽本線に、似た漢字の「朝霧(あさぎり)」駅(兵庫県明石市)が存在します。

このほか、変わった駅名として「吉川美南」(よしかわみなみ)駅が挙げられます。同駅は2012年開業の新しい駅で、隣の新三郷駅と同様に旧武蔵野操車場跡に立地します。また、「三郷」は、奈良県の関西本線に同じ漢字の駅があるが、武蔵野線(埼玉県)のほうの読み方は「みさと」です(奈良の「三郷」は「さんごう」。生駒郡の町名でもある)。

終点・府中本町駅については、同シリーズの南武線で述べた通りです。

 


小田急小田原線・鶴川駅について。

所在地は東京都町田市能ヶ谷1丁目、「和光大学 最寄駅」という副駅名が付いています。町田市の「東の玄関口」として位置づけられています。駅名の由来は、町田市と1958年に合併し鶴川村に設置されたことによります。

駅構造は、島式ホーム1面2線(上り線)、単式ホーム1面1線(下り線)の計2面3線ホームを有する地上駅。上り線のみ待避設備を持つ、やや変わった配線構造です。

さっそくですが、鶴川駅周辺の地図を見ると、面白いことがわかります。

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このあたりは東京都町田市、神奈川県川崎市麻生区、同横浜市青葉区に囲まれた地域で、境界が入り組んでいますが、鶴川駅のすぐ南には「川崎市麻生区の飛び地」があるのです。小田急の線路も同区飛び地を掠っていますね。

都道府県単位の飛び地である自治体といえば、確か和歌山県北山村が唯一だったはずで、一瞬びっくりしましたが、麻生区の飛び地の南には同じ神奈川県の横浜市青葉区に続いているんですね。

なぜ麻生区の飛び地が生まれたのかといえば、もともと現在の町田市にあたるエリア(旧・多摩郡)が神奈川県から東京都に移管されたことと関係しているそうです。

麻生区の飛び地は、旧・都筑郡岡上村にあたります。岡上村はもともと養蚕が盛んで、北側の多摩郡とのつながりが強かったが、明治以降は禅寺丸柿を特産物としていて都筑郡柿生村(現在の川崎市麻生区柿生地区など)との関係が強まり、1927年小田急線の開通後、さらに柿生村との結びつきを強めることになったといいます。

そして、1930年代に入り、岡上村周辺の村たちは、横浜市または川崎市との合併が相次いで進み、岡上村も横浜市か川崎市のどちらかとの合併を迫られました。岡上村はもとから関係の強かった旧・柿生村と同じ市になることを選択したようで、川崎市に編入することになったとの経緯です。

もし岡上村が横浜市に合併したなら、小田急はギリギリ横浜市を掠ることになりますね。

小田急線は東から順に、東京都狛江市、神奈川県川崎市多摩区、麻生区、東京都町田市、川崎市麻生区、東京都町田市、神奈川県相模原市南区を通過します。
 
【参考資料】
川崎市麻生区に飛び地ができた経緯とは!?

https://hamarepo.com/story.php?page_no=1&story_id=1662



#駅名はちがうが簡単に徒歩連絡できる駅 JR南武線編のリストを作ってみました。 

鹿島田      ~ 新川崎(JR横須賀線)
向河原      ~ 武蔵小杉(JR横須賀線、湘南新宿ライン、相鉄線直通)
武蔵溝ノ口    ~ 溝の口(東急大井町線、田園都市線)
登戸       ~ 向ヶ丘遊園(小田急小田原線)
府中本町     ~ 府中(京王線)、府中競馬正門前(京王競馬場線)


特に面白いと思ったのは、鹿島田~新川崎。JRの駅どうしが近接関係にあり、所在地も同じ神奈川県川崎市幸区鹿島田1丁目。

川崎~武蔵小杉間は実は横須賀線(湘南新宿ラインなどを含む)と並行しているのですね。もっとも「横須賀線」の正式区間は大船~久里浜間で、東京~大船間は書類上は東海道本線の別線扱い(横須賀線の東京-品川は地下線で、東京駅以東は総武本線に続く)。

武蔵小杉駅(川崎市中原区)は、もともと横須賀線の駅は設置されておらず、南武線と東急との交差地点に設置されていました。横須賀線の武蔵小杉駅は2010年開業ですが、南武線ホームとは離れて乗り換えは少し不便かもしれません(南武線と横須賀線の改札内乗り換えは可能)。南武線は武蔵小杉駅ホームの手前で、横須賀線・東海道新幹線をアンダークロスします。

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新川崎・鹿島田 および 武蔵小杉付近
横須賀線と南武線が並走しているのが地図から読み取れる

「武蔵溝ノ口」と東急「溝の口」(川崎市高津区)は、「の」が漢字かひらがなの違いはあるものの、実質的に同一駅名と見なせるでしょう。

「府中本町」(東京都府中市)は東京競馬場の最寄り駅の一つで、武蔵野線と接続。近くに「府中」を冠する京王の駅が2つ存在し、徒歩での乗り換えも比較的容易いでしょう。少し距離はあるが、徒歩20分ほどで西武多摩川線・是政駅へもたどりつけます。

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府中本町周辺


西武拝島線にある西武立川駅。 

西武立川駅は東京都立川市にあるが、JRの「立川駅」とは遠く離れ、直線距離でおよそ5km。首都圏では、同じ市・区名を名乗る駅なのに大きく離れているという事例がなぜか多いようで、その好例は以前レポートしたように、

相模原駅(JR横浜線)と小田急相模原駅
練馬駅(西武)と東武練馬駅

などが挙げられます。今回レポートする西武立川も同様の例ですね。

西武立川駅は立川市北西部の隅っこ、昭島市・福生市・武蔵村山市の3市に囲まれる位置にあります。立川市の玄関駅はやはりJR立川駅でしょう。

西武立川駅とJR立川駅を直接結ぶバスは設定されていないようです。西武立川からJR立川駅へは、

西武立川→(西武拝島線)→拝島→(JR青梅線)→立川

または、

西武立川→(立川バス)→昭島駅→(JR青梅線)→立川

のルートで移動することになります。

西武立川駅の南200mのところには、「江戸の六上水」で知られる玉川上水が流れています。西武拝島線にも「玉川上水」駅が存在し、西武立川駅から東へ2駅(多摩都市モノレール乗り換え)です。

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(その1)
http://katanogawara.blog.jp/archives/39886078.html
のつづきです。

新宿          ~ 新宿三丁目(東京メトロ、都営地下鉄)
            ~ 都庁前(都営地下鉄大江戸線)
            ~ 新宿西口(都営地下鉄大江戸線)
新大久保(JR山手線) ~ 大久保(JR中央線)
            ~ 西武新宿(西武)
高田馬場(JR、東京メトロ)
            ~ 西早稲田(東京メトロ副都心線)
大塚(JR・都電)   ~ 向原(都電荒川線)
上野(JR・京成)   ~ 稲荷町(東京メトロ銀座線)
御徒町(JR)     ~ 上野広小路(東京メトロ銀座線)
            ~ 末広町(東京メトロ銀座線)
            ~ 仲御徒町(東京メトロ日比谷線)
            ~ 湯島(東京メトロ千代田線)
秋葉原(JR・東京メトロ 
    つくばEXP)  ~ 岩本町(都営地下鉄新宿線)
            ~ 末広町(東京メトロ銀座線)
神田(JR・東京メトロ)~ 岩本町(都営地下鉄新宿線)
            ~ 新日本橋(JR総武本線)
            ~ 三越前(東京メトロ)
            ~ 小川町(都営地下鉄新宿線)
            ~ 淡路町(東京メトロ丸の内線)


新宿はさすが東京第二の都心だけあって、接続する路線・会社が非常に多く複雑ですが、西武新宿はJR新宿駅から北へ200mほど離れています。西武新宿線は西武新宿~高田馬場間、JR(山手線・埼京線・湘南新宿ライン)とべったり並行します。

「新日本橋」駅は地下鉄(メトロまたは都営)の駅かと思いきや、JR総武本線の駅ですね。総武本線は東京~錦糸町間が地下で、東京駅から横須賀線が西に続いています。

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新宿駅周辺地図

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神田駅周辺地図

 


東京都区内・JR山手線に絞り、 #駅名はちがうが簡単に徒歩連絡できる駅 リストを作ってみました。あまりにも鉄道路線網が複雑かつ蜜で駅数も多いので、2つに分けることにしました。

東京(JR・地下鉄各線)     ~ 二重橋前(東京メトロ千代田線)
                   京橋(東京メトロ銀座線)
                   大手町(東京メトロ、都営地下鉄)
                   日本橋(東京メトロ、都営地下鉄)
東京(JR京葉線)        ~ 有楽町(JR、東京メトロ)
                   
二重橋前(東京メトロ千代田線)
                   日比谷(東京メトロ千代田線)
有楽町(JR・東京メトロ)    ~ 銀座(東京メトロ)
                   銀座一丁目(東京メトロ有楽町線)
                   日比谷(東京メトロ、都営地下鉄)
新橋(JR・東京メトロ・ゆりかもめ) ~ 汐留 (都営地下鉄、ゆりかもめ)
                 ~ 内幸町(都営地下鉄)
浜松町(JR・モノレール)    ~ 大門(都営地下鉄)
                 ~ 竹芝(ゆりかもめ)
                 ~ 芝公園(東京メトロ千代田線)
田町(JR)           ~ 三田(都営地下鉄)
高輪ゲートウェイ(JR)     ~ 泉岳寺(都営地下鉄浅草線、京浜急行)
大崎(JR)           ~ 大崎広小路(東急池上線)
五反田(JR・東急・都営地下鉄) ~ 大崎広小路(東急池上線)
恵比寿(JR・東京メトロ)    ~ 代官山(東急東横線)
原宿(JR)           ~ 明治神宮前(東京メトロ千代田線・副都心線)
代々木(JR)          ~ 南新宿(小田急)
                   北参道(東京メトロ副都心線)



「高輪ゲートウェイ」は「たかわなげーとうぇい」と読みます。2020年東京五輪開催に合わせて暫定開業。2024年度に本開業の予定です。この駅名には反対の世論が強かったようで、オンライン署名サイトまで開設されるほどでした。駅名公募の1位は「高輪」、2位は「芝浦」でした。

東京駅の京葉線ホーム(地下)は、他のJR線と離れて乗り換えが非常に不便だということで有名。京葉線ホームは隣の有楽町駅のほうが近いようです。

「渋谷」はJR・東京メトロ・都営地下鉄・京王・東急の各社で統一され、比較的わかりやすいですね。



モスフードサービスと東武鉄道は、モスバーガーが創業50周年を記念して、モスバーガー1号店最寄り駅の「成増駅」を「なりもす駅」に名称変更します。期間は2022年3月8日~4月3日、ホームと南口の駅名看板を「なりもす駅」にするとのことです。モスファンの私個人として、地味に興味深いニュースだと思いました。

成増駅は東京都板橋区にある東武東上線の駅。すぐ近くに東京地下鉄有楽町線・副都心線の地下鉄成増駅があるが、乗り換えの案内は行われていないようです。副都心線は、隣の和光市駅(埼玉県)から東武東上線の小川町まで直通運転を行っています。関西の例でいえば、京都市の京阪山科と地下鉄山科の関係と類似していますね(和光市駅は御陵に相当)。

モスバーガー1号店は1972年6月、板橋区成増にオープン。現在の「モスバーガー成増店」と同じ場所にあります。

東武とモスとのコラボ企画として、駅名変更と同期間、「東武東上線モス号」を池袋~小川町間にて運行するとのこと。車内広告も「モス一色」にするようです。使用車両は50000系10両編成。 

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モス創業地だけあって、成増駅前にはモスが2店舗ありますね。

「成増駅」が「なりもす駅」に。モス発祥の地で50周年記念(加藤綾)
https://www.watch.impress.co.jp/docs/news/1393770.html



東京エリアのネタな駅名を二題。

それは、共に東急東横線の話で、「都立大学」駅と「学芸大学」駅。

まず、この両駅付近には、現在その名前の大学のキャンパスは存在しません。 そればかりか、両駅は隣の同士であって、いずれも東京都目黒区に所在しており、ネタとして興味が尽きません。

「都立大学」駅の近くには、かつて目黒区八雲一丁目に東京都立大学八雲キャンパスおよび都立大附属高校がありました。跡地は「めぐろ区民キャンパス」という名前の目黒区複合施設。八雲キャンパスは1991年、多摩ニュータウンの南大沢(東京都八王子市)に移転するが、駅名はそのままです。商店街やマンション名にも使用されているなど、長年にわたって周辺地域名として定着しており、改称されないまま現在に至ります。

「学芸大学」駅も同様。駅名の由来となった東京学芸大学は、1964年東京都小金井市へ移転しました。ただ、東京学芸大学附属高校は、当駅が最寄り駅であり、世田谷区下馬4丁目に現存します。この駅は、1888年の開業当初、「碑文谷」(ひもんや)という駅名でした。「碑文谷」の由来は、一説には鎌倉街道端にあった碑文をきざんだ石に因むとされています。

両駅とも、大学受験生から「紛らわしい」という苦情が絶えず、当然のことながら駅名改称の要望も根強くあります。実際、東横線複々線化&東急目蒲線の営団地下鉄南北線・都営地下鉄三田線乗り入れに伴い、路線図を刷新することから絶好の機会として駅名変更も検討されたこともあります。しかし、いずれも周辺住民のアンケートで過半数の賛成が得られず、改称が見送られました。

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東京都区内ある2つの「練馬」駅。

西武鉄道(池袋線、豊島線、西武有楽町線)・都営地下鉄(大江戸線)の「練馬」駅と、 東武鉄道(東上本線)の「東武練馬」駅です。

西武・都営地下鉄の「練馬」と、「東武練馬」とは4~5km離れています。前者の「練馬」駅は練馬区内にあり、練馬区役所の最寄り駅なのに対し、「東武練馬」駅は板橋区(と練馬区の境界)にあるのです。これまた、乗り間違えると厄介なことになりそうですね。

東武練馬駅は1931年の開業当初からこの名前でした。当時、北豊島郡赤塚村と練馬町の境目だったが、駅南側を通る旧川越街道の下練馬宿にちなみ、駅名に知名度の高い「練馬」を使うことにしたとのこと。板橋区が練馬区の一部だった時期もあるが、東京市が現在の23区に再編された際に、練馬区は板橋区から分区されました。

練馬駅と東武練馬駅を結ぶバスとして、みどりバス氷川台ルート(練馬区コミュニティバス)があります。

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千葉県の駅名ネタについて、1件書いてみました。 

それは「津田沼問題」。

「津田沼」と名前の付く駅名には、次の3つが存在します。

津田沼(JR総武本線)
京成津田沼(京成本線・千葉線、新京成線)
新津田沼(新京成線)


いずれも、所在地は千葉県習志野市ですが、JRの津田沼駅構内は一部船橋市にまたがっています。これら3つの駅の位置・距離関係ですが、JR津田沼駅と京成津田沼駅は直線距離で700mほど離れている一方、JR津田沼駅と新津田沼駅は200mほどの距離で比較的近接しています。徒歩連絡で3駅相互の乗り換えは可能ですが、JRの津田沼駅と京成津田沼が離れているため、乗り間違えに注意する必要があります。

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津田沼周辺は習志野市の中心であり、京成津田沼駅は習志野市役所の最寄り駅です。ただ、JR津田沼駅前のほうが賑わっているように見えます。JR津田沼駅前には千葉工業大学津田沼キャンパスが立地しており、駅近で便利です。

なお、新京成線に「習志野」駅が存在するが、京成津田沼から北へ4駅、新津田沼から3駅の位置にあり、習志野市役所と離れているばかりか、所在地も船橋市であり、これまた紛らわしいですね。

ちなみに、JR京葉線の「新習志野」駅は習志野市(津田沼駅から海岸寄りへ数キロ)にあります。


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神奈川県相模原市にある2つの「相模原」駅。

相模原市は人口約72万人で2010年政令都市に移行。緑区・中央区・南区の3区で構成されています。

相模原市を通る鉄道は、

JR(横浜線、相模線、中央本線)、京王相模原線、小田急(小田原線、江ノ島線)

の合計6路線。実は中央本線も神奈川県の山間部をわずかながら通っており、それが相模原市(緑区)とは驚きました。相模湖・藤野の2駅が相模原市に存在します。

さて、本題の「相模原」駅。

JR横浜線と小田急小田原線に「相模原」駅があります。しかし、この2駅は直線距離でおよそ9km離れているのです。乗り間違えると大変なことになりますね。JR横浜線の「相模原」駅は中央区、小田急は「小田急相模原」駅が正式名称で南区にそれぞれ所在。

小田急相模原駅とJR相模原駅を結ぶバスとして、神奈川中央交通【相21】系統(北里大学経由)があります。鉄道で両駅間を行き来する場合、

小田急相模原~(小田急)~町田~(JR横浜線)~相模原

が最短経路です。


ふと、所用で神奈川県秦野市へ日帰りで往復したことを思い出しました。

正直、あまり印象に残ったことは思いつかないが、早朝の新大阪から東京行きの<ひかり>?に乗り込み、小田原で下車。小田原にはあまり馴染みがなく、 ここで降りたのも初めてだったはず。在来線(東海道本線)ホームの売店で駅弁を買って食べたことは覚えています。小田原の駅弁といえば、横浜と並んでしゅうまい弁当もかなり名物だそうで、せっかくなのでしゅうまい弁当を買っても良かったかな。

ここで小田急に乗り換え。急行・新宿行きに秦野か東海大学前まで乗車したかと思います。

用事が終わって、来た道をそのまま引き返しました。
小田急の踏切の警笛音は独特な音色で、これを聞くと首都圏にいると感じてしまいます。

小田原からは、<こだま>で新大阪まで爆睡したように記憶しています。


今まで思いもしなかったが、姫路と小田原は良く似ていると言われます。

まず思い浮かぶのは、新幹線の駅があることと城下町でしょう。
新幹線の駅には<のぞみ>が止まらないことも共通点ですね。

実はほかにもいろいろ挙げられます。

お互い似ていると言われる兵庫県と神奈川県の西部における中心都市であること、東京-横浜-小田原と大阪-神戸-姫路の都市間位置関係・特徴や距離もよく似ているし、かまぼこ製造販売の有名企業があること、そして大都市とつながっている私鉄(山陽電鉄と小田急)の終点があること。面白いことに、山陽電鉄・小田急の終点一つ手前の駅にはそれぞれ「手柄」「足柄」で、「柄」が付くことまで似ていますね。


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