カテゴリ: 阪神電車 / 神戸高速 / 山陽電鉄


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阪神青胴車(ジェットカー)5001形トップナンバー・5001F(5001-5002-5003-5004)が、廃車のために陸上搬出されたとのニュースが入りました。

https://207hd.com/post-35827/

阪神電鉄では現在シルバージェットカー5700系の導入が進んでおり、これに伴い5001形の代替廃車が順次進行中です。そして、先日トップナンバー5001Fが引退しました。

上の写真は、尼崎駅西側にたまたま居合わせた5001Fです。左に留置中の1000系そして旧赤胴車との並びも、貴重な記録となるでしょう。


大阪市西区九条に「ナインモール九条」という名前の商店街あります。

最寄り駅は大阪メトロ中央線と阪神なんば線の九条駅。ナインモール九条商店街は、間近にオリックス・バファローズ(旧・近鉄バファローズ)の拠点、京セラドーム大阪があり、バファローズ球団と連携して活性化を模索し続けてきたそうです。

今年、阪神 vs オリックスの日本シリーズ対決、別名「阪神なんば線対決」が実現したことに伴い、ナインモール九条には今まで以上に人が集まって盛り上がったようです。際どい激戦の末、オリックスは一歩及ばずだったが、健闘でしたね。朝日新聞11月9日夕刊にその記事が載っていました。

「九条」駅といえば、近鉄の駅名ネタの一つで有名。大阪・奈良・京都に合わせて4つの九条駅(大阪メトロ、阪神、近鉄橿原線、京都市営地下鉄烏丸線)があるが、これら4駅に近鉄からの直通列車が停車するという興味深い現象があります。しかも、大和西大寺駅から4つの九条駅までの乗車券を券売機で購入可能で、加えて大阪メトロを除く3つの九条駅まで1本の列車で行き来可能なのですね。さらに、大阪市内2つの九条駅は、旧・近鉄バファローズの本拠地最寄です。これも何かの由縁でしょうか??



阪神タイガースが38年ぶりに念願の日本一を達成しました。おめでとうございます!

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山陽電車大塩駅(兵庫県姫路市)構内です。

姫路市大塩地区に高砂市が食い込むような形で、市の境界線が描かれています。

大塩駅の駅構造は2面4線の地上ホームだが、少し前までホームごとに有効長の異なる(1番線:6両、2・4番線:4両、3番線:5両)変則的な構造でした。そのため、3番線から発着する上り直通特急など6両編成の電車は、ドアカットを実施していました。一昔前だと、関西私鉄でドアカットの光景も少なくありませんでした(阪急京都線西院・大宮駅、阪神本線春日野道駅など)。大塩駅はバリアフリー対応として、2021年に橋上駅舎化されました。そして、翌年2022年春にはドアカットも廃止されました。

駅周辺には、海岸寄りに姫路大学があります。的形海水浴場への最寄り駅でもあり、大塩駅から無料送迎バスが出ているようです。

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阪神武庫川線の終点・武庫川団地前(2005年)。

最後の「赤胴車」が武庫川線で活躍していましたが、2020年春、5500系に置き換えられました。「阪神タイガース」・「阪神甲子園球場」をテーマにしたデザインが各1編成ずつです。これに伴い、阪神唯一の片開き扉・7890形は引退しました。そのうちの1両、7890号は武庫川団地に静態保存されることになり、コミュニティースペースとして活用されています。

武庫川団地前駅の開業は1984年。それまで洲先(すざき)が終点だったが、武庫川団地まで1駅海側へ延伸開業しました。そのあたりの経緯について、実はなかなか複雑であり、現在の武庫川団地前駅とほぼ同じ位置には、旧・州先駅(1943年開業)が設置されていました。州先駅からは武庫川を渡って尼崎市内の前大浜まで結ぶ予定だったが、未成線に終わりました。戦後(1948年)の運転再開時に州先駅は内陸側の現位置へ移転。その後、現在の武庫川団地前駅の場所に武庫川車両(→阪神車両メンテナンス)工場が立地するようになり、阪神の車両は武庫川線経由で搬入されていたようです。武庫川車両工場は1983年、西宮市鳴尾浜に移転となり、翌年の武庫川団地前駅開業に至ります。
 


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阪神タイガースが18年ぶりにセ・リーグ優勝を果たしました!
 


阪神・淡路大震災28年目を迎え、朝日新聞1月16日夕刊1面に阪神8000系8502-8523編成の記事が載っていました。

8502-8523編成(6両編成)は、神戸方と大阪方で顔つきが違うことで有名。8000系という形式は1984年に登場した「赤胴車」。最初に製造された1編成(8201F)のみ、3000系などを踏襲する旧デザインの顔だが、その後に造られた車両は新デザインの顔となりました。以降、震災を挟んで1996年までにわたり、6両編成×21両と補充車3両の合計129両が製造され、阪神最大勢力の車両形式となっています。

1995年阪神・淡路大震災で阪神電車が「石屋川車庫が落ちた」ほどの甚大な被害を受けたことは、周知の通り。当時最新形式だった8000系も半数以上の66両が被災。第一編成8201F(石屋川車庫10番線留置)と第23編成8223F(同13番線留置)は特に被害が大きかったようです。

寸断された阪神間の鉄道復旧は待ったなしで、費用を抑えつつ一日も早い復旧を目指して、これら2編成の間で、被害の小さい車両を再利用して組み合わせて登場したのが、件の8502-8523編成

8201Fは6両中3両(8202・8001・8101)が廃車。神戸側先頭車の8202の代わりに、被害の小さい大阪側8201を方向転換し8502に改番。それも単なる方向転換だけにとどまらず、床下機器を神戸方先頭車と同じ配置にする大掛かりな改造だったとのこと。残った3両8102・8002・8502(旧8201)で3両ユニットを組み、下記8223Fの大阪側3両ユニットと組んだのが、顔の違う異端児こと8502-8523編成です。

8223Fは6両中4両が廃車。先頭8223(1代目)は尼崎港の被災車両仮置き場で解体、その後8124・8024・8224も廃車。廃車を免れた2両(8023・8123)は、代替新車8523を大阪側先頭につないで3両ユニットを組みます。

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尼崎で看板青胴車普通と緩急連絡する8223F急行
(8223Fが写りこんでいる写真を並べてみました)

* * * *

復旧後の旧8223F→8523Fは、8000系で唯一、営業運転で山陽電鉄須磨浦公園以西に入らない編成となりました(山陽電鉄側で車両限界に抵触するため)。ただ、2007年にリニュアル工事を受ける際、直通特急対応に改造が施されるとともに、一部クロスシート化。その後も須磨浦公園以西への営業運転は実現しないままだったが、2020年1月にようやく晴れて直通特急にも充当されるようになり、山陽姫路に足を伸ばすようになりました。


阪神電鉄は2022年12月より、期間限定で初めて有料座席列車を運行すると発表。

今回運行される有料座席列車は試験的なもので、12月~翌年1月の金曜日夜間に臨時列車【らくやんライナー】として運行するとのこと。大阪梅田発青木行きの西行きのみを毎夜2本運行する予定です(大阪梅田20:19、21:43発)。停車駅は

大阪梅田、野田尼崎、武庫川、甲子園、西宮、香櫨園、打出、芦屋、青木

で、大阪梅田・野田は乗車専用、尼崎以西の8駅は降車専用の扱いとなります。

座席定員制で大阪梅田からの乗車は150席、野田からの乗車は30席の合計180席とします。座席指定はありません。乗車方法は、扉前の係員から乗車整理券(200円)を購入する方式です。

運転日は、

2022年12月23日(金)、2023年1月6日(金)、1月13日(金)、1月20日(金)

で、忘年会・新年会帰りに合わせたもののようです。

使用車両はクロスシート車の9300系・8000系とのことですが、運用の都合でロングシート車が充当されることもあるということです。

近い将来の本格的運用も視野に入れているとのことです。もしかしたら、大阪難波から近鉄特急車を使用した有料列車も実現するのでしょうか?


夜間有料臨時列車(らくやんライナー)の運行について(阪神電車)
https://www.hanshin.co.jp/company/press/pdf/20221201-unyu-rakuyanraina.pdf

阪神電車で初”座れる有料列車”登場! 「らくやんライナー」繁忙期に臨時列車 本運用も視野
https://trafficnews.jp/post/123094



神戸市の「長田」駅について。

「長田」駅は、神戸市営地下鉄(西神・山手線)、神戸高速鉄道線と神戸電鉄の3つが存在します。

地下鉄と神戸高速鉄道線の「長田」駅は、共に地下駅で連絡通路でつながっており、神戸高速線のほうは正式に「高速長田」という駅名になっています。長田区の中心であり、駅前に長田区役所があります。

神戸電鉄の「長田」駅は、これら2つの「長田」駅と北へおよそ1kmほど離れているため、乗り換えはできません。両方の駅の間は、神戸市バス【3】系統が最短で結んでいます。鉄道利用の場合、神戸高速鉄道(東西線)~(新開地)~神戸電鉄を迂回することになります。

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【図1】地下鉄・高速長田駅と神戸電鉄長田駅周辺地図

また、地下鉄・神戸高速「長田」駅の南西およそ600mの場所には、JRと地下鉄(西神・山手線、海岸線)の「新長田」駅があります。神戸高速線の駅としては、高速長田から西へ一つ目、「西代」駅が最寄となります。

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【図2】地下鉄・高速長田駅と新長田駅の周辺地図

「長田」駅と同じ名前の駅は、旧国名付きを含め、全国各地にいくつか存在します。関西エリアでは大阪府東大阪市に「長田」駅(大阪メトロ中央線、近鉄けいはんな線)、和歌山県に「紀伊長田」駅(JR和歌山線)があります。

また、同じ読み方で漢字が異なる「永田」駅もあり、JR外房線(千葉県)、秩父鉄道(埼玉県)に現存します。


【関連記事】
神戸市バス【3】系統 <吉田町1丁目~長田・新開地循環>

http://katanogawara.blog.jp/archives/39650328.html



気がつけば阪神青胴車5700系の相次ぐ投入に伴い、旧ジェットカー5000系グループは急速に数を減らしているようです。完全引退も時間の問題でしょう。

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最後まで看板車のままだった5314(2010年廃車)

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近鉄シリーズ21と並ぶ

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梅田で旧赤胴車2200系と並ぶ

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尼崎西留置線で休むトップナンバー5001F
2つ隣の旧赤胴車にもご注目

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尼崎に停車中の5025F

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夕方の尼崎西側留置線にて 後側には旧赤胴車も



阪神電車のレア種別、「区間急行」について。

「区間急行」は平日朝ラッシュ時のみに設定され、運転区間は大阪梅田-青木間。甲子園以西は上り(大阪梅田行き)列車のみの運転です。

停車駅は、

大阪梅田、福島、野田、千船、尼崎、武庫川、鳴尾・武庫川女子大前、甲子園、 今津、西宮、芦屋、青木

「急行」に次ぐ列車種別で、朝ラッシュ時間帯に「急行」に代わって運行されます。ちなみに、急行の停車駅は、

大阪梅田、野田、尼崎、武庫川、甲子園、今津、西宮、芦屋、魚崎、御影

で、御影以西の運転はありません。西宮~御影間は下りのみの運転です。

「区間急行」はもともと、大阪梅田~甲子園間のみの運行だったが、2020年3月ダイヤ改正で青木始発が新設されました(大阪梅田行き急行2本を置き換え)。上りは大阪梅田駅まで先着します。下りは尼崎で快速急行(近鉄からの直通)と接続し、快速急行を利用することで後続の直通特急よりも神戸三宮に先着できます。終点・甲子園では直通特急と接続します。

「区間急行」という種別自体は2001年に一度廃止されるが、5年後の2006年に復活しています。

なお、阪神本線には「準急」と名の付く種別はありません(なんば線には近鉄直通の「準急」「区間準急」がある)。


「大阪梅田」「神戸三宮」を除く阪急・阪神 #駅名はちがうが簡単に徒歩連絡できる駅 を挙げてみました。私個人としての判断の目安は、両駅間概ね400m以内とします。

【阪急宝塚線・神戸線】
川西能勢口       ~ 川西池田(JR福知山線)
中山観音        ~ 中山寺(JR福知山線)
稲野(伊丹線)     ~ 猪名寺(JR福知山線)
阪神国道(今津線)   ~ 西宮(JR東海道本線)
夙川          ~ さくら夙川(JR東海道本線)
芦屋川         ~ 芦屋(JR東海道本線)
岡本          ~ 摂津本山(JR東海道本線)
王子公園        ~ 灘(JR東海道本線)

【阪神】
福島          ~ 新福島(JR東西線)
野田          ~ 海老江(JR東西線)
桜川          ~ 汐見橋(南海汐見橋線)
西宮、香枦園      ~ さくら夙川(JR東海道本線)
打出          ~ 芦屋(JR東海道本線)
新在家         ~ 六甲道(JR東海道本線)
大石、西灘       ~ 摩耶(JR東海道本線)
岩屋          ~ 灘(JR東海道本線)
元町          ~ 旧居留地・大丸前(神戸市営地下鉄海岸線)
              県庁前(神戸市営地下鉄山手線)

【阪急京都線】
南方          ~ 西中島南方(大阪メトロ御堂筋線)
              新大阪(JR新幹線・東海道本線)
崇禅寺         ~ 柴島(阪急千里線)
正雀          ~ 岸辺(JR東海道本線)
摂津市         ~ 千里丘(JR東海道本線)
富田          ~ 摂津富田(JR東海道本線)
高槻市         ~ 高槻(JR東海道本線)
水無瀬         ~ 島本(JR東海道本線)
大山崎         ~ 山崎(JR東海道本線)
東向日         ~ 向日町(JR東海道本線)
洛西口         ~ 桂川(JR東海道本線)
烏丸          ~ 四条(京都市営地下鉄烏丸線)
京都河原町       ~ 祇園四条(京阪)


阪急神戸線・阪神本線および阪急京都線はJR東海道本線(JR京都線・JR神戸線)と並行しており、思いのほかJRとの徒歩連絡の可能な駅が多いですね。もっとも近年、JRの新駅が相次いで開業しているためでもありますが。

阪神間では、大阪市内~西宮市間はJR・阪急・阪神がそれぞれ離れて並行するが、西宮市以西は背後に六甲山地が迫る地形ゆえ、3路線間の距離間隔は縮まり、JRへの徒歩乗り換え可能な駅が多くなります。

京阪間では淀川右岸をJRと阪急が競合しており、特に正雀~洛西口間ではJRとの乗り換え可能な駅も多く存在します。

一つ驚いたのは阪急京都線崇禅寺駅と千里線柴島駅。柴島高校・淀川キリスト病院を挟んで直線距離200mです。ただ、同じ阪急の駅なので、わざわざ徒歩連絡乗継することはあまり考えにくいでしょう。

参考までに、阪急京都・千里線と相互乗り入れしている大阪メトロ堺筋線も付け加えてみました。

【大阪メトロ堺筋線】
扇町      ~ 天満(JR大阪環状線)
南森町     ~ 大阪天満宮(JR東西線)
北浜      ~ なにわ橋(京阪中之島線)
日本橋     ~ 大阪難波(近鉄・阪神)
恵美須町    ~ 今宮戎(南海)
動物園前    ~ 新今宮(JR大阪環状線・関西本線、南海)
          新今宮駅前(阪堺電車)
天下茶屋    ~ 岸里(大阪メトロ四つ橋線)

※ ほかに堺筋本町~本町、日本橋~なんば(大阪メトロ)間も数百メートルだが、同じ大阪メトロの路線どうしをわざわざ徒歩連絡で乗り継ぎすることは実用的でないので割愛。


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山陽電鉄・大塩駅(兵庫県姫路市)の橋上駅舎が2021年12月11日より供用開始すると発表されました。

これに伴い、駅構内踏切は使用中止となります。

また、上り(神戸・大阪方面行き)ホームの延伸に伴い、山陽「名物」だったドアカット(扉締め切り扱い)も、2022年3月ごろに廃止される予定です。

大塩駅では上りホームの有効長が6両編成対応でないため、直通特急(大阪梅田行き)は1両だけドアカットが行われています。

ドアカットはかつて、阪急・近鉄などでも当たり前のように実施されていたが、安全性の問題からか全国的に減少する傾向にあります。山陽大塩駅でのドアカットは関西私鉄唯一のものとして地味に注目の光景だったが、これも見られなくなりますね。

山陽電車 大塩駅橋上駅舎を12月11日(土)から供用開始します(山陽電鉄)
http://www.sanyo-railway.co.jp/media/1638334810.pdf


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2010年までに廃車された阪神ジェットカー・5311形。

画像は5131~5314(5311形・5131形の併結)の4連口(5143-5144-5313-5314)でした。引退1年前の撮影。阪神最後の方向板使用車でした。梅田方5314号には行先表示機が付いているが、「普通」のみの表示で方向板を併用していました。
 


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えちぜん鉄道(旧・京福電鉄福井支社)に在籍していたMC2101形。

車体は元阪神5231形。5231形は阪神最後の非冷房車で、1981~83年に引退。引退後、京福電鉄と高松琴平電鉄に譲渡されました。

MC2101形は元々南海1201形を譲渡したモハ2001形。車体老朽化のため、車体を阪神5231形のものに載せかえられました。阪神5231形は片側3ドアだったが、モハ2001形への改造時に中央扉が埋められました。片運転台車で2両編成×7本が継承されました。一部を除いて冷房化工事も施されました。吊り掛け駆動だったようです。

当形式は2014年までに全廃されました。


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阪神尼崎に乗り入れる阪急バス。

阪神電車の駅に阪急バスが乗り入れているのは少し違和感もあるが、阪神尼崎には阪急塚口・伊丹・川西能勢口方面へのバスが発着しています。該当路線系統は、

(尼崎線)
【56】阪神尼崎~伊丹営業所前~阪急川西能勢口
【57】阪神尼崎~阪急塚口(~伊丹営業所前)


の2系統。阪急電車(神戸線、宝塚線)としっかり連絡を取っていますね(かつては池田まで伸びていたようです)。阪急バスは北口からの発着で、阪神バス尼崎市内線(旧・尼崎市営バス)と共用スペースです。阪神バス西宮・宝塚行きは南口からの発車なので注意。

阪急バスといえば北摂山手の洗練されたニュータウンというイメージを持つが、尼崎線は下町な雰囲気の阪神電車に堂々と接続していることもあって、阪急バスとして異色の路線と言えるかもしれません。逆に阪神バスが歌劇で有名な宝塚まで乗り入れているのも興味深い現象でしょう(これは阪神電鉄が宝塚へ路線を敷設する計画の名残。阪神バスはかつて阪神電鉄の直営だった)。

阪神尼崎駅には阪神本線・なんば線が接続する主要駅。大阪梅田・神戸三宮・明石・姫路に加え、近鉄奈良へも一本の電車で結ばれ、阪神・山陽・近鉄3社の電車が賑やかに行き交います。大阪難波駅で近鉄特急に乗り継ぎで伊勢志摩・名古屋へも非常に便利です。

駅前にはセンターショッピングセンターや商店街が連なり、また北口には公園スペースもあって、通りがかるだけでも十分楽しめます。


山陽電鉄の通勤車3000系。

1964~1985年までの21年間にわたって合計133両が量産され、阪神直通特急を除く各種別で幅広く活躍を続けているが、6000系の導入に伴い、徐々に廃車が進んでいるようです。先日、復刻塗装の3030編成が引退しました。

3000系の顔は、東海型と呼ばれるパノラミック窓と、小田急と類似の2灯前照灯ケースが特徴です。

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アルミ車3100 3100-3101は1983年製造

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鋼製車3630

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阪急神戸三宮駅に停車中のアルミ車3068-3639 1981年製造



阪神本線の普通(各駅停車)を大阪・神戸間乗り通した場合、所要時間はどれぐらいでしょうか?

阪神の普通は、JR・阪急に比べて驚くほど遅いです。

大阪(梅田)-神戸三宮間の最速列車といえば、JRの新快速(27分)。普通電車(各駅停車)でも37分で、やはり複々線のJRは早いですね。

阪急(神戸線)の特急は27分、普通だと44分で、こちらもなかなか早いです。阪急神戸線は線形が良く、駅数も少ないため、普通でもかなりスピードを飛ばします。

では、阪神はどうでしょうか?

特急・直通特急は33分でJR・阪急に健闘しているが、普通だと1時間を優に超え、83分前後の所要時間となります。JR新快速の3倍かかっていることになりますね(阪神の直通特急に乗れば、山陽姫路付近まで到達)。阪急・JRと距離的に大差はないはずですが・・・。

なぜ、阪神の普通はこんなに遅いのでしょうか?

駅数が多いこと(32駅)、カーブの多い線形であること、そして優等列車が多く主要駅での連絡・退避が多いことが、理由として挙げられると思います。

阪神の普通は途中、

野田、千船、尼崎、尼崎センタープール前、西宮、御影

で列車の通過または連絡待ちをするため、長停車します。特に尼崎・西宮・御影での停車時間が長く、10分間の停車も珍しくありません。

停車駅が多く、駅間距離の短い阪神本線の普通には、後続の優等列車から逃げ切るための性能が特に要求されることから、高加減速車両ことジェットカー(青胴車)が専用で使用されます。

高加減速車両はかつて、関西私鉄の多くで通勤車に(近鉄6800系ラビットカー、京阪2000系スーパーカー)導入され、主に普通(各駅停車)で使用されていました。しかし、車両運用の効率化などの観点から、通勤車両は列車種別を問わず汎用化されるのが一般的傾向。現在も一般通勤車で優等種別(特急・急行・準急)用と普通用に厳格に区別しているのは阪神のみです(私鉄で「各駅停車専用」の車両を有するのはなかなか珍しい)。編成長も4両の短い編成です(阪急は特急・普通とも8両、JRの普通電車は7両)。

長時間停車する駅での車内保温対策として、ジェットカーの最新車両5700系には、関西私鉄で初めて半自動ドアボタンが導入されています。各駅停車専用車両ならではのさりげない新機能ですね。

同じ阪神でも、支線の武庫川線や旧・西大阪線(→なんば線)では、普通であっても赤胴車が使われます。武庫川線用は昨年、ジェットカー5500系を改造転用して旧型車を置き換えましたが。

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元祖・青胴車5001形

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新・ジェットカー色 5500系



「九条」駅は全国で4つ存在し、いずれの駅にも近鉄の車両が乗り入れるということでかなり有名なネタです。

そのうちの2つ、大阪市内にある「九条」について、一つ面白いことに気づきました。

大阪市内には大阪メトロ(地下鉄)中央線(4号線)と阪神なんば線に「九条」駅が存在します(いずれも西区)。中央線の「九条」には近鉄けいはんな線、阪神の「九条」には近鉄奈良線からそれぞれ直通しています。

これら2つの「九条」ですが、中央線と阪神では本来あるべき上下関係が逆転しているのです。すなわち、阪神「九条」は地下なのに対して、中央線は「地下鉄」なのに地上の高架駅ですね。

中央線は阿波座駅西方手前から大阪港駅までの区間が地上高架区間です。地下鉄なのになぜ高架を走るのかといえば、浸水被害の可能性や地盤沈下への対策、そして地層が大量の塩分を含むシルト層であったことが理由です。中央線開通当時、台風や高潮による浸水に何度も見舞われているばかりか、江戸時代には南海地震による津波被害を受けたこともある地域です。

中央線は九条の次の「弁天町」駅(港区)でJR大阪環状線と立体交差で乗り換えだが、中央線ホームはこれまた「地下鉄」なのに高架の環状線のさらに上にあるのも何気に興味深いです。弁天町といえば、交通科学博物館でお馴染みのところでしたね。

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中央線地上区間 近鉄7000系も乗り入れる

阪神なんば線は九条駅西方(尼崎方)から地上区間となり一気に高度を上げ、次の西九条駅でJR(環状線、桜島線)の上を通り越します。阪神なんば線西九条-大阪難波間開通前は、ここが「西大阪線」の終点でした。西大阪線時代、ごく一時期だけ西九条発元町行き特急が運転されたこともあります。阪神・近鉄相互乗り入れ計画は50年以上前からあり、西九条駅は最初からなんば延伸を見越した設計のようです。

 


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武庫川線で最後の活躍をしていた赤胴車7890号。

7890号はUR武庫川団地(西宮市)への譲渡が決まっており、2020年10月31日、「赤胴車引継ぎ式」が阪神尼崎車庫で行われました。

来春武庫川団地内に7890号が設置され、コミュニティスペースとして活用されるそうです。


赤胴車、UR武庫川団地へ!
引継ぎ式と絵画コンクール表彰レポート(気になる鉄道情報)

https://rail.f-frontier.com/2020/11/08/7764/



 


阪神・山陽電車の「特急」には、幾つか種類があって少し複雑です。

○直通特急
(停車駅)大阪梅田、 尼崎、(甲子園)、西宮、芦屋、魚崎、御影、神戸三宮、元町、(西元町)、高速神戸、新開地、(大開)、高速長田、(西代)、板宿、月見山、山陽須磨、(滝の茶屋)、山陽垂水、舞子公園、山陽明石、東二見、高砂、(荒井)、大塩、(白浜の宮)、飾磨、山陽姫路

○阪神特急
(停車駅)大阪梅田、 尼崎、甲子園、西宮、芦屋、魚崎、御影、神戸三宮~須磨浦公園間各駅停車


○区間特急(大阪梅田行きのみ)
(停車駅)御影→魚崎→青木→深江→芦屋→打出→香枦園→今津→甲子園→尼崎→大阪梅田


○山陽S特急
神戸三宮~板宿間各駅停車、東須磨(姫路方面行きのみ)、月見山、山陽須磨、滝の茶屋、山陽垂水、桐ヶ丘霧ヶ丘、山陽明石、藤江、東二見~山陽姫路間各駅停車


以上いずれの「特急」も特別料金不要で乗車可能ですが、最上位は大阪梅田~山陽姫路間を直通する、その名の通り「直通特急」です。阪神・山陽両社の車両が使用され、特に山陽車は転換クロスシートに当たる確率が高いです(阪神車も一部転換クロスシートはあるが、大半はロングシート)。大阪~姫路間はJRの新快速は所要時間60分程度で早く(車両も223・225系転換クロスシート)、阪神・山陽の「直通特急」はその1.5倍の所要時間です。

「阪神特急」(略称・特急)は、阪神本線内は「直通特急」とほぼ同じですが、神戸三宮以西は各駅停車で須磨浦公園までの運転。阪神~山陽姫路直通運転開始以前から運行されてきました。なお、阪急も大阪梅田から須磨浦公園までの直通列車(特急、普通)が運行されていましたが、阪神~山陽姫路直通運転開始と同時に廃止。もともと阪急と阪神はライバル関係だけど、その後、阪急と阪神が同じ経営グループに統合されるとは思いもよりませんでした。

山陽の「S特急」は停車駅が多く、特に東二見以西は各駅停車で、「特急」というよりは「準急」に近いでしょう。

阪神の「特急」とほぼ同格の種別として、近鉄直通の快速急行もあります。阪神本線内の快速急行の停車駅は、

尼崎、(武庫川)、甲子園、(今津)、西宮、(芦屋)、魚崎、神戸三宮

で、特急通過駅の武庫川・今津には一部の列車が停車特急停車駅の芦屋・御影は通過、という、いわゆる千鳥停車パターンですね。芦屋は2020年3月まで停車駅だったが、阪神本線内での8両運転開始に伴い、ホーム有効長の都合上、土休日は通過扱いとなりました。また、御影を通過する理由は、駅ホーム有効長が短く、近鉄車20m6両編成が停車することが困難であり、しかもカーブ区間であるためホームを延伸するスペースが取れないためとされています。



阪神の赤胴車旧色(ツートンカラー)が消滅したようなので・・・。

やはり阪神といえば、この色ではないでしょうか(笑)

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梅田に停車中の2200系急行

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今春武庫川線からこの車両が引退

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1000系や近鉄シリーズ21と並ぶ

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青胴車旧色、1000系との並び



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山陽電車3050系3638-3639編成。

何気に山陽姫路にて撮影しましたが、この編成は1981年製造の新アルミ車です。

山陽3000系・3050・3200系シリーズは、1964~85年まで20年以上にわたり合計133両製造。車体はアルミ車・銅製車の2種類が存在するが、車体構造は同じですね。

3000系シリーズは、以前は特急から普通まで幅広く運用され、阪神大石および阪急六甲まで乗り入れるなど、山陽電車を代表する車両でした。現在、普通(各駅停車)主体の運用で、阪神・阪急直通区間も神戸三宮駅までとなっています(阪神神戸三宮折り返しのため、阪神大石まで回送運転が行われる)。


阪神・山陽・近鉄3社の電車が乗り入れ、賑やかですね(^-^)

山陽・阪神の電車は姫路~阪神大阪梅田間を直通運転しているし、阪神と近鉄は近鉄奈良まで相互乗り入れするなど、一昔前までは考えられなかったでしょう。団体専用列車として、伊勢志摩・名古屋から阪神三宮まで近鉄特急22600系がやって来たこともあるが・・・。

阪急神戸三宮駅にも山陽電車は顔を見せるが、阪神三宮とは対照的に、山陽車は片隅に追いやられたような印象で、寂しさを感じます。かつて、山陽の電車も阪急六甲まで直通していましたが。

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阪神9000系

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山陽5000系

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近鉄9820系

※ 上の2枚の画像は、阪神大阪梅田での撮影でした。お詫び申し上げます。2015年当時の阪神神戸三宮の画像を追加アップさせていただきます。

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2020年5月末(予定)より阪神武庫川線に新デザインの車両が運行開始と発表されました。 

https://www.hanshin.co.jp/company/press/detail/2799

新デザインの車両は普通用車両5500系を改造したもので、2両×2編成。
外装および内装を「阪神タイガース」と「阪神甲子園球場」をテーマにしたデザインとのこと。

これにより、阪神唯一となった赤胴車は引退する見込みです。


2020年3月14日、近鉄のダイヤ改正が実施されます。

今度のダイヤ改正の目玉は、

○名阪特急に新型車両80000系「ひのとり」運転開始

○土休日の快速急行(神戸三宮~奈良)を6両→8両に増強


 というところでしょう。

現在、21000系ほか「アーバンライナー」シリーズで運用中の分(甲特急)を、来年までに順次80000系「ひのとり」に置き換え、「アーバンライナー」は汎用車で運用中の(乙特急)にシフトするという流れとなります。また、間合いで阪奈特急1往復にも「ひのとり」が投入されます。

特急関係については、早朝時間帯に名張発名古屋行き(名張5:41発)を新設。同区間の急行を置き換えるものと思われます。また、夕方時間帯の大阪上本町・大阪難波発伊勢方面特急の運行区間が短縮されます。

奈良線~阪神直通(奈良~神戸三宮間)快速急行が土休日、全区間において8両運転が実施され、ホーム有効長の関係上、阪神芦屋駅は通過となります(6両編成運用列車は従来通り停車)。運転時間帯も拡大され、近鉄・阪神相互乗り入れは成功していると言えます。

大阪線では、平日早朝時間帯に急行が増発される一方、快速急行は減便。大阪上本町6:00発五十鈴川行き急行は、同駅6:14発大和八木行きに変更(短縮)。代わりに、平日、大阪上本町5:37発伊勢中川行き急行が新設されます。

生駒線は、2017年台風21号災害に伴う徐行運転を終了、朝夕時間帯の列車本数を毎時4本に増強されます。

近鉄・阪神と同時に山陽電車、および阪急神戸線のダイヤも変更されます。

https://www.kintetsu.co.jp/all_news/news_info/daiyahennko.pdf



阪神電車のダイヤ改正が2020年3月14日 (土)に実施されます。

改正の主な内容は、

◎土休日のほぼ全時間帯で阪神本線の快速急行を8両編成で運転
 ●神戸三宮~近鉄奈良間の運転時間短縮

◎朝・夕時間帯に快速急行の増発、運転区間延長


です。

阪神本線神戸市内区間連続高架化工事完成に伴い、芦屋駅を除く快速急行停車駅が8両対応になったため、阪神本線内でも快速急行の8両運転が可能になります。

一つ気になるのは、芦屋駅での取り扱い。ドアカットするのか、通過扱いにするのかはプレスリリースに明記されていません。詳細は1月下旬に発表の予定です。

https://www.hanshin.co.jp/company/press/detail/2763



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阪急・阪神「梅田」駅は「大阪梅田」に

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山陽電車の「阪神梅田」幕はどうなるかな?

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阪急「石橋」は「石橋阪大前」に
箕面線の表示幕はどうなるのだろうか?

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三宮そごうは「神戸阪急」へ

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西武高槻は「高槻阪急」に



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2019年10月1日、阪急電鉄・阪神電鉄の次の駅名が変更される予定です。

(阪急)「梅田」→「大阪梅田」、「河原町」→「京都河原町」、「石橋」→「石橋阪大前」

(阪神)「梅田」→「大阪梅田」、「鳴尾」→「鳴尾・武庫川女子大前」


「石橋」の「石橋阪大前」への変更については、既報の通り。本日付の朝日新聞1面に、「大阪梅田」への改称の記事があり、これはかなりビッグなニュースと言えるでしょう。日本最大の私鉄ターミナル駅である、阪急梅田駅が「大阪梅田」に変わるのですから。

今回、駅名変更に至った経緯について、外国人観光客の利用が増える中、駅が大阪市中心部にあることをわかりやすくすることが狙い、だとしています。確かにJR大阪駅と阪急・阪神梅田が同じエリアであることは、関西圏以外の人にはわかりにくいのかもしれませんね。京都の「河原町」についても同様です。阪急で「京都」が付く駅名は、「大宮」の新京阪時代の駅名・「京阪京都」以来のことになります。

「梅田」「河原町」「石橋」の駅名を10月1日に変更します(阪急電鉄)
https://www.hankyu.co.jp/files/upload/pdf/2019-07-30.pdf

10月1日から「梅田」と「鳴尾」の駅名をへんこうします(阪神電鉄)
https://www.hanshin.co.jp/company/press/detail/2642

「梅田ってどこ?」で「大阪梅田駅」に改称 阪急・阪神(朝日新聞デジタル 2019年7月30日)
https://www.asahi.com/articles/ASM7Y622TM7YPTIL02Z.html


阪急「梅田」といえば、きっぷの「田」の漢字が、「+」ではなく「メ」のような形になっていることでも有名ですね。ほかでは見ることのない漢字ですが、なぜこんな文字が使われているのかといえば、阪急電車にある5つの「田」(より正確に言えば、漢字二文字で「田」の入る駅名)と区別するためだといいます。「大阪梅田」駅への改称後も、この変わった漢字は使われるのでしょうか?

印刷ミス? 阪急梅田駅のきっぷが独特な理由(乗りものニュース)
https://trafficnews.jp/post/43810



振り返れば、1998年は兵庫県内の鉄道が大きく変わった1年間だったと思います。

1998年といえば、明石海峡大橋開通に伴い、関西と四国(徳島)が淡路島縦貫ルートの高速道で短絡的に結ばれたことが、県内最大の交通網の変化だったと言えます。このタイミングに合わせるかのように、山陽電鉄・阪神電車の阪神梅田-姫路間相互直通運転の開始、JR播但線姫路-寺前間電化開業などもありました。

他に変わった点として、

○JR神戸線舞子駅に電車線の快速停車(→明石海峡大橋連絡の利便を図るため)

○同西宮駅に外側快速が全て停車

○阪急・山陽電車相互乗り入れ大幅縮小(阪急の新開地以西、山陽の阪急三宮以東直通運転を廃止)

○阪神本線普通の高速神戸への終日直通

○JR西日本・東海共同開発の寝台電車285系登場、<サンライズ瀬戸>・<サンライズ出雲>運転開始(→山陰本線福知山経由の<出雲>を山陽本線・伯備線経由に変更)

などが挙げられます。

阪急と山陽の相互乗り入れ大幅縮小の理由として、編成ホーム有効長の違い(阪急神戸線:8両、山陽電鉄:6両)による運用の難しさなどが挙げられるが、1984年阪急六甲衝突事故の心理的影響も両者間乗り入れ継続への難色ムードを醸成したと言われています。代わりに、阪急のライバルだった阪神が山陽姫路まで乗り入れを果たすが、のちに阪急・阪神が経営統合されるとは夢にも思いませんでした。新快速増発やJR宝塚線(福知山線)の飛躍などの攻勢をかけるJR西日本への対抗、という意味合いもあるのでしょう。

播但線の寺前-和田山間が非電化で残っているのは、トンネル断面が低く電化工事が困難なためです。播但線を全線直通する列車は、特急<はまかぜ>など阪神間と兵庫県北部(城崎温泉・香住・浜坂方面)を結ぶ優等列車のみとなっています。<はまかぜ>といえば、キハ181系最後の活躍で有名で、現在はキハ189系に置き換えられています。


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阪神なんば線桜川駅の日常的光景です。
大阪難波駅発着の近鉄車両は、阪神桜川駅まで回送して折り返します。
したがって、阪神直通非対応車の特急車や丸屋根通勤車8000系シリーズ、京都市営地下鉄烏丸線直通用3200・3200系など、あらゆる近鉄車両を見ることができる、阪神線内唯一の駅となっています。

また、阪神桜川駅では南海汐見橋線(汐見橋駅)に乗り換えることも可能です。
 


阪神百貨店梅田本店といえば、スナックコーナーでお馴染みでしょう。

実は私個人的に、阪神百貨店にはあまり行くことはなかったが、最近そこがお気に入りになりました。

理由の一つは、地階食品売り場。 同じH2Oグループの阪急百貨店梅田本店はファッション、阪神百貨店は庶民的なグルメと住み分けています。阪神梅田の地階には関西の駅弁屋さん3軒が出店。神戸の淡路屋、姫路のまねき食品、そして大阪・新大阪駅の水了軒。大阪駅前周辺で駅弁を買うなら、阪神梅田がおススメです。

一番人気があるのは、淡路屋ですね。淡路屋は近年、神戸だけでなく大阪・京都・城崎温泉、そして近鉄の駅にも販路を広げ、「関西の淡路屋」と化しています。淡路屋の駅弁は、伝統的に牛肉・タコが美味く、「ひっぱりたこ飯」などが人気です。

まねき食品は、「駅そば」でお馴染みでしょう。駅弁のご飯も「駅そば」のだしを使って炊いているそうです。

水了軒は一度破産したため、駅弁の販売を撤退。現在「駅弁」の販売はやっていません。しかし、人気だった「八角弁当」の復活を望む声も強く、ブランド売却先の会社が「水了軒」のブランドで復刻販売を始め、今日に至ります。「八角弁当」は大丸梅田や京阪百貨店などでも購入できます。

阪神梅田を好むようになった他の理由は、「Sポイントが貯まる・使える」こと。梅田には阪急・阪神百貨店や阪急三番街、グランフロント大阪ほか、Sポイント加盟店が多く、ポイントをざくざく貯めるには良いところです。私個人的に日常的に使うことの多い、イズミヤのポイントカードも利用可能で、重宝しています。



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阪神1000系車内客用扉上部に掲示されている停車駅案内パネルです。
山陽姫路から近鉄奈良までの駅名が一枚のパネルに表示されており、
相互乗り入れを通じた広域運用を実感させるものです。


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昨日のハロウィンにちなみ、「巨人カラー」の阪神電車の画像をアップ。
やっぱり、この色何とかしてほしいですね(笑) 


私が初めて阪急神戸本線に乗ったのは、確か1979年(昭和54年)だったと記憶しています。

梅田から神戸線に乗ると、西宮北口駅での今津線(宝塚-今津間)との平面十字交差(ダイヤモンドクロス) にはカルチャーショックを受けました。(路面電車を除く)大手私鉄でのダイヤモンドクロスは確かここ西宮北口だけだったようですが、他にあったのでしょうか? 私鉄同社線の複数の路線が交差するという例は、関西では近鉄大和西大寺・大和八木駅などが挙げられるが、ダイヤモンドクロスとは道路の交差点のように2つの鉄道路線が同一平面上で直交する形のもので、これは西宮北口独特の光景でした。当時、今津線には吊り掛けの旧型車も多く、一度乗ってみたいと思ったりしました。

西宮北口のダイヤモンドクロスは1984年3月、同駅の神戸本線ホーム10連対応工事などを含めた改築工事開始とともに廃止。神戸本線のレールを堂々と跨いで南北に行き交っていた今津線は西宮北口駅で系統分断され、事実上2つの支線が存在することになります。今津線は終点・今津駅で阪神本線と接続。今でこそ阪急と阪神は同じ経営グループとなっているが、もともと両社は犬猿の仲。それでもかつては今津で阪神とレールがつながっていたが、共に高架化工事が進められ、レールは完全に切り離されました。

西宮北口には旧・阪急ブレーブス(パ・リーグ)の西宮球場もあり、阪神甲子園球場(セ・リーグ)とはやはり天敵のライバル関係でした。西宮球場は1988年オリックスへのブレーブス球団売却ののち、競輪・アメフト・コンサートなど多目的での利用を標榜して「阪急西宮スタジアム」に名称を改めるも、老朽化により2002年閉鎖で取り壊され、2008年跡地に西宮ガーデンズがオープン。

1980年春、阪急神戸線の特急に乗って須磨浦公園まで潮干狩りに連れて行ってもらいました。当時、阪急は阪神とともに神戸高速鉄道を介して山陽電鉄の須磨浦公園まで直通する特急を走らせており、さらに明石・姫路への直通運転実現への期待感を持たせるかのようでした。しかし、1984年5月の阪急六甲での山陽電車との衝突事故あたりからか、阪急と山陽との相互乗り入れに難色ムードが醸し出されるようになります。1988年に久しぶりに阪急神戸線に乗ったときには、須磨浦公園行きの特急は少なくなっており、山陽直通はほとんど普通で戸惑いを覚えました。折りしも阪急神戸本線では8両編成以上への統一(今津線直通を除く)が進み、かたや山陽電鉄ではホーム対応長6両が限界で運用上の制約が生じやすいという事情なども絡み、1998年2月阪神・山陽の梅田・姫路間直通運転開始と引き換えに、阪急の山陽電(新開地以西)乗り入れは廃止(山陽電車のほうも阪急三宮以東は打ち切り)。ライバル同士だった阪急・阪神の電車が山陽電鉄内で顔を合わせる光景も、過去のものになってしまいました。



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阪神9000系は1000系とともに近鉄相互乗り入れ運用車となっています。

9000系は1995年阪神淡路大震災に伴う赤胴車(急行系車両)の廃車補充分として1996年に30両が製造されました。急行系車両初のVVVF制御車であり、「ジェットシルバー」の5201形5201-5202以来30数年ぶりのステンレス車体の車両となっています。

VVVF走行音は、同時期製造の青胴車5500系と同じ独特の音を発し、これがなんと京都市営地下鉄東西線50系と同じ音ということで、面白い存在です。近鉄は同地下鉄烏丸線と相互乗り入れをしており、しかも奈良線大和西大寺-近鉄奈良間で9000系が京都市交の車両と顔を合わすこともあり、何か因縁めいたものがありそうですね(笑)


もう「昭和の日」は終わりましたが、昭和の日にちなんで昭和の阪神電車の写真を適当にアップしてみました。

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青胴車
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武庫川線用の赤胴車

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方向版の青胴車 これぞ昭和の阪神の原型

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”巨人カラー”に塗り替えられた赤胴車と看板付き青胴車

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本線の急行で活躍していたときの旧・赤胴車
今もこのカラーが残っているのは武庫川線だけ



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三宮のそごう神戸店は阪神神戸三宮駅と併設されています。
写真は2009年、阪神なんば線開通ブームのときのものです(当時は「三宮」駅)。
「阪神なんば線開通」「伊勢志摩・名古屋へは近鉄特急で」の垂れ幕が、近鉄との相互乗り入れ開始という、新しい時代への期待と熱気を表しています。
来年春でなんば線開通10周年を迎えます。早いものですね~。
 
なお、そごう神戸店は阪急阪神百貨店(H2O)グループに経営譲渡されました。


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阪神赤胴車の現行塗装(近鉄直通対応車を除く)は、阪神タイガースよりも巨人をイメージするカラーとなっています。


今まで思いもしなかったが、姫路と小田原は良く似ていると言われます。

まず思い浮かぶのは、新幹線の駅があることと城下町でしょう。
新幹線の駅には<のぞみ>が止まらないことも共通点ですね。

実はほかにもいろいろ挙げられます。

お互い似ていると言われる兵庫県と神奈川県の西部における中心都市であること、東京-横浜-小田原と大阪-神戸-姫路の都市間位置関係・特徴や距離もよく似ているし、かまぼこ製造販売の有名企業があること、そして大都市とつながっている私鉄(山陽電鉄と小田急)の終点があること。面白いことに、山陽電鉄・小田急の終点一つ手前の駅にはそれぞれ「手柄」「足柄」で、「柄」が付くことまで似ていますね。



兵庫県南西部の小学校の修学旅行は伝統的に「奈良・伊勢」が多かったが、姫路市では本年度よりほぼ全校で伊勢を断念、「京都・奈良」に変更となった模様です。

https://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201612/0009714467.shtml


姫路をはじめ兵庫県南西部の小学校では、「伊勢・奈良」の修学旅行が約60年間続きました。姫路から伊勢までおよそ300km、国鉄・JRの修学旅行専用列車が毎年運行されてきました。JR発足後以降では2001年までキハ58系、以降<はまかぜ>用キハ181系が使われたが、キハ181系の引退に合わせ2010年で中止。JR西日本・JR東海にまたがることもあって代替車両は見つからず、列車での移動は断念(奈良のみの修学旅行専用列車では後継のキハ189系が使用されているが)、2011年よりバスに切り替わりました。

ところが、児童の車酔いが相次いで問題になります。列車内は自由に動き回れたが、バスはシートベルトを着用しなければならず、車酔いで体調を崩す児童が増加。この事態を受け、行き先の変更が検討されるようになります。その結果、移動距離の短い「京都・奈良」に決まったとのこと。

折りしも阪神なんば線が開通、阪神と近鉄との相互乗り入れが始まり、近鉄特急車を使用した山陽電鉄から伊勢志摩への修学旅行専用列車も期待されたが、なかなか実現の目処は立っていません。

「祖父母の時代から修学旅行は伊勢だったのに・・・」と惜しむ保護者の声も相次いだようだが、「児童の体を第一に考えた苦渋の決断」と受け止めるしかないのでしょう。

なお、JRの修学旅行専用列車は、往路は奈良を訪れるため山陽本線→東海道本線→奈良線→関西本線→紀勢本線→参宮線、復路は参宮線→紀勢本線→関西本線→草津線→東海道本線→山陽本線でした。

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阪神御影駅といえばカーブで有名。

阪神御影駅は山陽電鉄直通も含め、「特急」と名の付く列車は全て停車するが、近鉄から直通の「快速急行」は通過です。

最上位種別であるはずの「特急」が停車するのに、2番目にランク付けされる「快速急行」がなぜ通過するのかといえば、御影のカーブが理由です。すなわち、阪神・山陽車は18mなのに対して、近鉄車は20mのため、近鉄車6連に対応するためのホーム延伸工事は難しく、御影は通過することになっています。快速急行は御影を徐行しながら通過します。普通(各駅停車)は御影で(直通)特急の連絡と快速急行の通過を待つため、かなり長いこと停車します。

「快速急行」は御影を通過する代わり、特急通過駅の武庫川・今津に停車します。

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阪神9300系の「巨人カラー」です。

阪神の赤胴車は「巨人カラー」に変わっていますが、阪神タイガースファンから天敵の巨人をイメージする色だとして、塗装変更を求める声が強まっているようです。




既にご存知だとは思いますが、先月、阪急7000系7025Fが6000系中間車を組み込み4連化され、
阪神尼崎車庫内の工場へ自走しました。
私も先日、阪神尼崎車庫内に阪急車が止まっているところを見かけました。
例によって、能勢電向けに改造されるとの見方が有力です。

また近鉄車と並んで顔を合わせたりするんでしょうか?



 




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先日、阪神5500系(普通)に乗って気づいたこと。

どこかで聞いたことのある走行音(VVVF)かと思えば、
なんと、京都の地下鉄東西線50系と同じじゃないですか!
阪神5500系が扉開閉ブザーを鳴らして各駅を発車する度に、
純和風の発車メロディ(「古都の朝霞」「醍醐寺の鶯」)が聞こえてきそうでした。

面白いことに、阪神5500系と京都市50系は、製造年代が1990年代後半といい、
「5」で始まる形式番号、そして3ドア車といい、何気に共通点の多いこと。


阪神と京都市営地下鉄の不思議な共通点は、ほかにもいろいろ見いだすことができます。

一番わかりやすいのは、近鉄電車の奈良まで相互乗り入れしていることでしょう。

近鉄に乗り入れる車両は、阪神1000系・9000系と京都市営地下鉄烏丸線の10系。
阪神1000系と京都市交10系は共に「1」で始まる車両形式であり、
大和西大寺-近鉄奈良間ではお互い顔を合わせることもあり、因縁めいたものがありそうです。

さらに、地下鉄烏丸線と阪神なんば線には、同じ「九条」駅が存在!
しかも両方とも近鉄の車両が乗り入れており、大和西大寺・新大宮・近鉄奈良の各駅から
一本の列車で結ばれているのも、実に興味深いですね。

「九条」といえば、ほかに大和西大寺から南へ伸びる橿原線にもあります。
面白いことに、阪神なんば線の「九条」と近鉄橿原線の「九条」の両方を通る臨時列車もあります
(その列車は両方とも通過するが)。

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阪急神戸三宮駅に乗り入れる山陽電車。

綺麗なマルーンの8両編成の電車が行き来する中、
カラフルな4両編成の山陽電車は異色の存在ですね。

山陽電車はかつて阪急六甲まで直通していましたが、
阪急の須磨浦公園乗り入れを取りやめるし、
山陽電車も三宮で打ち切りとなってしまいました。


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近鉄通勤車「シリーズ21」の一種、9020系。

9020系は、2連ユニットで製造され、奈良線と大阪線にそれぞれ所属している。
ただし、大阪線には1本のみの配置で、他は全て奈良線所属(19本)だ。

9020系の6連仕様として9820系がある。
9820系は5820系のロングシート仕様でもある。
9820系は奈良線のみの所属で、大阪線所属の分はない。

9020系の狭軌仕様(南大阪線用)として6820系がある。

さて、問題の9020系だが、奈良線所属車については、は9820系や5820系とともに、全て阪神電鉄乗り入れ対応となっている。したがって、9020系は阪神直通列車に優先的に使用されるが、阪神乗り入れとはつながっていない京都・橿原・天理線でも見かけることが多い。京都・橿原線においては、プツ2連×2本の4両編成運用(主に普通)に組み込まれることも意外に多く、綺麗な9020系同士のペアもしばしば見かける。近鉄のことだから、もちろん9020系の相方が丸屋根車8000・8400系という、凸凹編成のこともある。

9020系は大阪線にも1編成だけ所属しており、急行・快速急行で山田線の宇治山田・鳥羽まで足を伸ばすこともある。なお、「シリーズ21」は名古屋線には1編成も在籍しておらず、今までのところ名古屋線で運用されることはない。

9020系の運用範囲は、奈良・京都・天理・橿原神宮前・尼崎・神戸三宮のほか、名張・宇治山田・鳥羽までの広範囲に及ぶ。



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阪神尼崎にて山陽5000系と近鉄5800系との顔合わせシーンです。
阪神尼崎は大和西大寺とともに、いろんな関西私鉄車両の出会いバラエティが楽しめるスポットですね。
私個人的には、阪神尼崎では近鉄・非「シリーズ21」と阪神青胴車旧塗装との顔合わせを押さられたら面白いと思っています。

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近鉄に乗り入れる阪神の車両は1000系と9000系の2形式。
近鉄の走行区間は奈良線大阪難波-奈良間(正式には難波線・大阪線<上本町-布施>・奈良線)だが、イベント時に大阪線を走行したこともある。
去年10月、五位堂検修車庫でのきんてつ鉄道まつりでは、サプライズの阪神9000系デビューが話題だった。通常入線することのない大阪線を五位堂まで回送したことも注目された。今年のきんてつ鉄道まつりでは阪神車の出番はなかったそうだが、来年はどうなるか?

そういえば、阪神に乗り入れる団体専用の近鉄特急は、最近下火になっているようだ。やはり需要が少ないのかな??





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一昔前の阪神電車の顔が並んでいます。
右の赤胴車は、今は武庫川線のみでしか見ることができなくなりました。

阪神電車の車両は優等列車用(赤胴車)と各駅停車用(青胴車)がはっきり分かれています。
阪神本線は駅間距離が短い上、カーブが多く、距離の短い阪神間でも、各駅停車(普通)だと優等列車待避時間も含めて60分以上かかります。赤胴車と青胴車が使い分けられているのは、各駅停車用に高加減速車が必要なためです。高加減速車は、かつて京阪2000系スーパーカーや近鉄6800系などもあったが、今の関西私鉄では、各停用と優等列車用を厳格に区別して運用する例は阪神電車ぐらいとなっています(もっとも、特急用車両だけ別に作られている例は多く、近鉄・南海の有料特急はもちろん、京阪・阪急京都線でも無料ながら特急専用車両がある)。

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